Marilyn

世界で一番美しい少年のMarilynのネタバレレビュー・内容・結末

世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

映画「ベニスに死す」で美少年タッジオを演じ、"世界で一番美しい少年"として一躍注目を浴びたビョルン・アンドレセンのドキュメンタリー。

「ベニスに死す」を観て以来、気になってた作品。
あのとてつもなく美少年だったビョルンが
50年後に出演した「ミッドサマー」で変わり果てた老人になっていて、その変貌ぶりにはショックだったし、彼がどんな人生を送ってきたのかを知りたかったけど、予想以上に重くて観るのが苦しい作品でした。
点数付けられないので、敢えてスコアなしにします。

美少年アイドルとして見せ物扱いされ、深く傷ついたことや守ってくれる大人が誰もいなかったこと、日本に来日した際に薬を飲まされてまで働かせられたことなど、とにかくショッキングな内容でした。
何より「ベニスに死す」の監督ヴィスコンティがビョルンを都合良く利用したのが酷すぎる…
ちゃんと俳優として目を掛けて育ててあげれば良かったのに。

そして日本に再来日して、当時の関係者と再会する必要はあったのか?
出てくるおじさんたちが気持ち悪く感じてしまったし、日本人としてビョルンに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
ビョルンが「ベルサイユのばら」のオスカルのモデルになったとのことで作者の池田理代子先生も出てきますが、必要なかったかな。

芸能界を離れた後も息子さんを亡くしてお酒に溺れたりと不幸が続き、今も心の傷が癒えてない様子だったのも観てて辛かった。
年齢以上に老け込んで見える容姿とは逆に、心は今も繊細そうなビョルン。
彼を愛して寄り添ってくれる娘さんと彼女がいることが救いだったし、どうか心穏やかに暮らしていってほしい🥺
Marilyn

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