ハレルヤ

叫びとささやきのハレルヤのレビュー・感想・評価

叫びとささやき(1972年製作の映画)
3.7
ある豪邸に住む3人の姉妹と1人の家政婦。4人の姿を通じて愛と欲望と死などについて描かれるスウェーデン発のドラマ。

病気で死が間近に迫った次女アグネス。彼女を看病する長女カーリンと三女マリア。そして家政婦のアンナ。彼女たちが各々で抱える悩み。それをセンス溢れる映像で彩りながら展開します。

赤を基調とした色彩。それが全編通じて効果的に表れていますし、オスカーで撮影賞を受賞した本作の強みが出ていると感じました。

登場人物たちもごく限られた人数。主役の4人の女性たちは誰もが印象的な演技。鬼気迫るような表情を見せれば、言葉少なくとも心に訴えかけてくるような表情を見せたり、そういった面でも本作の見所でしょう。

ドラマ性は思っていたよりは少ないですが、ラストでの日記の場面は一番感動的に響きましたね。特に家政婦のアンナの存在の大きさにはグッとくるものがありました。

派手さはありませんが、芸術的なドラマを求めている方なら一見の価値は十分あるでしょう。
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