叫びとささやきの作品情報・感想・評価

叫びとささやき1972年製作の映画)

VISKNINGAR OCH ROP

製作国:

上映時間:91分

ジャンル:

3.9

「叫びとささやき」に投稿された感想・評価

凄い。
難病もの、看病ものの映画は数知れず。
でも、ここまで病床そのもの、看病そのものを真正面から見据えて、鋭く描いた作品はない。
病身の女性を二人の姉妹が看病しているけど、実は心の底では冷めていて、本当に心から本人に寄り添っていたのは、血の繋がっていない召使いだったといえのは、「東京物語」にも通じるテーマだな。
へい

へいの感想・評価

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ずっと絵を見ているようで、眠ってしまった。音楽もチクタクしてるし、声もボソボソ言ってるし。と思ったら、いきなり叫びまくったり、グロテスクな描写が写される。

三姉妹のギスギス。
Taul

Taulの感想・評価

5.0
『叫びとささやき』(1973)初鑑賞。何て呪われたような赤だろう。その独特の映像美溢れる邸宅で繰り広げられる三姉妹と召使の秘話。ベルイマンは堅苦しいテーマや台詞を排除しシーンや役者をいかす演出に終始。見方を観客に委ね、ホラーであり美しくもある、まさに映画の最高の状態に。言葉を失う芸術。
Penny

Pennyの感想・評価

3.7
これは気安く観れる映画ではない。
でも劇場で観れて良かった。

真っ赤な部屋、どこを見ても赤。
その中に白い服を着た3人が奥の部屋を見つめる。
その画だけでも美しかった。

けど内容は恐ろしかった。。
もはや自分まで息苦しくなった。
最後の日記のシーンは切ない。。
一緒に生活していても人は感じていることはそれぞれだよな。

本当に叫びとささやきって感じ。
それと沈黙も。
がく

がくの感想・評価

3.3
右見ても左見てもババア!!!面倒くさいババア!!!そんなんでいいと思ってるのか!コンニャロー!!!
みるほどに不安感が増し、陰鬱な気持ちにさせるあの赤!赤!!赤!!!
しかし陰翳が素晴らしく、確かに映像なのだがまるで絵画のような美しさ。怖い。。
人間の肌の質感がリアルでゾッとする。

これはスクリーンで、よき音質のもと鑑賞したい。
みゆき

みゆきの感想・評価

2.9
人間とは…的な映画だろうか…?ホラーかよって思うくらい私は怖かった。疲れて、次の映画「野いちご」まで観れなかった…。
三姉妹とメイドさんの話でした。
三姉妹の年齢は30代半ばくらい。メイドさんも同じくらい。3人の実家とおぼしき屋敷において療養中の真ん中(次女)が死にかけているので姉妹は嫁ぎ先から一時的に戻ってきており、交代で付き添っている状態。

三人三様の家族への想いや生き方が静かに描き出されるいい映画でした。ベルイマンの作品なのでプラスのオーラ?プラスのストローク?はありませんが。ある意味とてもリアル。
姉妹が姉妹であるための絆を繋いでいたのが真ん中(次女)だったので、真ん中(次女)の死とともに姉妹の絆は失われてしまいます。ひとりの女性の死によってひとつの家族が消えてなくなる話でもあったような。

舞台となる屋敷の内部はどの部屋の壁面も赤いので冒頭で三姉妹とメイドが白い衣装で現れたときは異様な映え方をしてました。
こんなに赤い室内はマチスの絵でしか見たことないけどマチスの絵のような明るさは微塵もない重くて陰鬱な赤。
私のホラー脳は「まるで体内(あるいは胎内)のようだ…」と感じました。

そういえば途中に見事なホラー展開あり。ベルイマンの撮るホラーが観たかった。

またどうにも落ち着かないこの屋敷の内部で「やはりこの家は落ち着く」という発言があり、他の登場人物も否定はしなかったようなので、この家は表現上は赤い内装だけど、登場人物たちにとっては違う色(もっと普通の色)に見えるのかな、と推測したり。しかしその発言者が、一般的にその場で言われそうなことであれば心にもないことを平気で言う役の人でしたので、それを表現するための発言だった可能性あり。

参考までに赤も白もキリスト教では重要な色らしく、赤は血の色であり火の色でもあり、命と死を象徴する色。また神の愛を象徴する色。白は純潔を象徴し、神の不在と遍在を象徴する色。らしいです。本作とこのシンボルとは、私にはあまり関係ないように感じられましたが、何かをひらめく方がいるかもしれないので情報提供しておきます。

自宅鑑賞だったので画面がトリミングされてたっぽかったのでこのスコア。劇場で観ればよかった。海に行けばよかった(←これは処刑山)。
どぎつさよりも美しさが際立つ赤い部屋と白ドレスの女達。もうこのビジュアルが強すぎる。リアルさなど欠片もなく、美術はどんどん抽象的に。対して登場人物達は肉体的接近を重ねて現実を求めていく。

でもねぇ…長い、長いよ。あと少しは言葉で説明してくれ…。
まつき

まつきの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

<鑑賞直後当時のなぐり書きメモ転記>

○ベルイマン作品、これで6本目!ベルイマン映画祭の4本目!やっとわかってきたと思ったら、これまたちょっと不思議なタイプの!笑 でも面白かった!

○あと今更なのだけど、ベルイマン作品は序盤にいきなり人物相関をわかりやすく説明することはあまりなくって、少しずつほのめかして、中盤過ぎたくらいにわかりやすく答えを教えてくれる、というのをとても上手に丁寧にやっているイメージ。これ推察が楽しいんだ。

○おなじみのパターンとしては、「家族関係の断絶(ディスコミュニケーション)」「姉妹の口喧嘩時、片方が沈黙」「死にそうな人」「神の不在に苦しむ牧師」。あと『沈黙』との共通点として、家族じゃない人同士でこそ正常なコミュニケーションが発生する。死にそうな次女と女中。(『東京物語』の原節子を思い出したりした)後、長女と三女の関係は『沈黙』の姉妹にもやや近いような。

○そしてこの映画、とにかく真っ赤!オープニングはいつも黒い背景なのに、本作は真っ赤!今まで観てきた中でもあったけど、急なクロースアップとか、結構カメラがダイナミックに動く。私、目を見開いてポカーンと観てた。笑

○この赤い家に暮らす人たちは、愛を与える存在を失っている。

○たった一瞬でも輝かしい思い出があって、それが幸せなことだったらそれでいいよね?いやそうではないかな。本来ならこういう瞬間が続いたっていいのに、なぜこうなってしまうんだろうという不条理への嘆きの方が近そう。いやいや、やっぱり観る人によって変わりそう。



(13作品全部観終わった今考えると、やっぱり後者かなぁ。『仮面/ペルソナ』『夏の遊び』で描かれた、役を演じる仮面的な要素を考えてみると、姉妹たち(あるいはその夫たち)は、余計な仮面をつけているのではないかと。家族ってそうなりがちじゃないかと。次女は死を前にして仮面を取っているから…なんて。もういっぺん見てみたい〜)
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