叫びとささやきの作品情報・感想・評価

叫びとささやき1972年製作の映画)

VISKNINGAR OCH ROP

製作国:

上映時間:91分

ジャンル:

3.9

「叫びとささやき」に投稿された感想・評価

mtmt

mtmtの感想・評価

3.5
初めてのイングマール・ベルイマン監督のカラー作品鑑賞。やっぱりライティングは素晴らしかった。ストーリーは難解。前半次女の死、後半は残された長女と三女の葛藤が中心。「神の不在」が描かれているのは分かった。そしてテーマは「愛と温もりと幸せ」の可能性かな?映像は赤の多用が独特。レッドアウトなんて初めてみた。
もじか

もじかの感想・評価

4.6
もはや何もいうことはないけれど、個人的には『エクソシスト』を思わせるシーンの数々にテンションがあがってしまう。フリードキン監督、これ観てたのかな?
叫びもささやきもかくして沈黙に帰した

赤い絨毯、赤い壁、赤いカーテン...
赤くフェイドアウトする顔...
いつもながら、ベルイマン作品の不思議な雰囲気が楽しめます。

主要人物3姉妹と召し使いのアンナ。病気の次女の側に控えている3人。本心を隠している姉妹が、次女の幽霊?を見て本性を露にするところが、面白い。反面、真実の愛を見せるアンナは聖母マリアのようでした。

ほんの少しですが幸せな時間が次女の日記の中に書かれているのですが...真実は時として残酷ですね。
それでもアンナの存在には救われる思いがしました。

ベルイマン作品では、おなじみイングリッド・チューリン、ハリエット・アンデルセン、リブ・ウルマンが共演していますが、今作のみ出演のカリ・シルヴァンの良さが際立っている映画でした。
buccimane

buccimaneの感想・評価

4.0
あんな赤い部屋に病人置いたら悪化するに決まってると思うけど短期間をギュギュッと濃縮したような話で終盤もショックデカかった。
オープニングのチコンというのからして音楽や効果音も最低限に削ぎ落とした感じで良かった。
序盤ちらっと登場するお母さんが完全にラナデルレイさん。
あと長女さんの旦那ディナーのときベッド行くぞってセリフそこだけ英語でセックスて言ってるように聞こえる。
震える舌並みに見たくないホラー描写をこんなにも美しく切り取れるなんて

人生が終わる人とまだそうではない人の対比がキツい。みんな生きるの辛そう。
暗く辛いが、人の孤独についてリアルに描かれていると思った。なんという孤独。人はただ共に暮らすだけではいけない、そこに愛がなければ。
アンナがリンゴを無造作にかじるシーン、おいしそうだった。
赤を基調とした美しい画面構成とは対照的な重くつらい内容。赤を選んだのは主要登場人物がみな女性だからか。流された血、心の痛み。
人はあまりにも愛に飢えると、拒絶反応がでる。また裏切られるのがつらいから。しかし、心から愛を求める。この矛盾。そして、我慢の綱が切れると自暴自棄になる。それは「私を愛して、私を見て」というサイン。しかし、心は複雑。心配されても、拒絶する。本当は嬉しいくせに。相手がうわべだけなのではないかと疑ってかかる。ここまでくると、言葉は何の意味もなさない。肌と肌の直接的な触れ合いが大切なのだ。体温を通して、あたたかさがじかに伝わってくる。それは性欲に支えられているものではなく、愛あるものでなければならない。アンナはそれを知っていたのではないだろうか。
やま

やまの感想・評価

-
フィルマークスにログインできなくなって、一週間くらい映画から離れて本を読み漁ってました。

久々にみた映画が今作なんですけど、映画ってやっぱ良い。

彼の映画で一番芸術的だなと思えました。
真紅が基調の部屋で、「死」と「生」の物語が展開されるが、患者と看護家族たちの話なので、いささか地味である。 

アングネスなる病人が「ひどく傷む。母と姉と妹がそばにいてくれる」との呟きから、セリフ少ない冒頭で、病人と看護の話かとわかる。 
医者は「弱っている。長くはあるまい」と言うが、この医者は以前マリーアと恋愛関係にあったようで、彼女の顔を昔と比べて語ったりする。 
そのうち、アングネスは「もう、いやよ~!!誰か助けて~!!」と叫ぶ。【叫び】
そしてアングネスが死ぬと、神父は「死せる者よ、神と向かい合って話してくれ。人生の意味を知りたいのだ」と祈る。 
姉のカーリンは「欺瞞に満ちた日常について叫ぶ」が、その直後、カーリンと妹マリーアの会話には音楽が重なり聞こえない。【ささやき?】 

死人の涙、死人の語り「私は死んだわ。なのに眠れない。皆が心配で…」というあたり、驚愕のシーンである。 
カーリン曰く「(死人は)このままおとなしく死んでちょうだい。」と凄いセリフ。 

真っ赤な場面チェンジする本作が言いたかったのは、「叫びもささやきも、かくして沈黙に帰した」ということだったのか。 
不思議な感覚になる映画だった。
あや

あやの感想・評価

4.2
次女アグネスがガンを患い、長女のカーリンと三女のマリアは駆けつける。
死に際のアグネスを中心に普段隠している本音が露わになっていく。


とにかく初めに目を惹くのが映像美。血を思わせるような真っ赤な部屋と、自由を感じさせる北欧の森の緑。
部屋の中の血は経血も表しているような気がする。一度も男性経験のなかったアグネス、外交官の夫には性処理と思われているカーリン、夫がいながらもアグネスの主治医と不倫するマリア。生と死がテーマであるのと同じく、女性としての性についてのテーマが隠されている。
カーリンに至っては、夫と寝室を共にするのが嫌すぎて自ら性器を傷つける。


二人とも心の底からアグネスを愛していたわけでもなくカーリンとマリア、それぞれが内に深い孤独を持っている。
召使いのアンナだけがアグネスに対して献身的であり、胸を半分さらけ出してアグネスを抱えこみ愛を捧げるシーンはルネサンスの絵画のような美しさです。
1000

1000の感想・評価

4.3
「ざわ…ざわ…」

怒涛の赤さに面食らってはばかれて完全感覚Dreamerになった。
①自分だけは正気だと思っているクソサブカル女。
②お腹痛いアピールがキツすぎる女。
③「みんな仲良くしようよ〜」とか言ってくる系オタサーの姫。
Instagramで繰り広げられる女子大生のマウント対決やでこれ。まぢ病み、って感じ。

バラエティ番組みたいなペラッペラのSEとともに最後のテロップが出てくるのは、ちょっと笑ってしまった。良作。
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