わたがし

メタルヘッドのわたがしのレビュー・感想・評価

メタルヘッド(2010年製作の映画)
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 勝手に観る前に想像してた感じとは全然違って、テンションも髙くないしテンポが良いわけでもない、どちらかと言うとかなり地味な映画なんだけど、そこが本当に本当に大好きな映画だった。
 どん詰まりの人生を救うために現れたのかと思いきやむしろ悪化させていくようなJGLのキャラにイライラしつつも、彼の言葉に胸がスッと軽くなったり、忘れていた大事なことを思い出したり、恋も上手くいったりいかなかったり…主人公の気持ちにどっぷり肩まで浸かりながら些細なことに一喜一憂したりして、なんだか童心に返ったような気持ちになる。
 わけのわからない反則技みたいな場面もたくさんあって映画としてかなり無責任なところも多いけど、それも全部プラスになっている。それがこの映画のリアリティとして成立している。これが「自由」という枠からも抜け出した本当の意味での「自由」なんだなあ、とめちゃくちゃ感動した。
 ナタリー・ポートマン演じるキャラがもう最高に大好きでしんどかった。心がぎゅうぎゅうに締め付けられるような馴れ初めの場面から最後の場面まで、とてもとても直視できないようなカットもたくさんあって、特にラストの顔なんかもう……本当に、本当に、めちゃくちゃ大好きな映画
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