アニマル泉

猫は逃げたのアニマル泉のレビュー・感想・評価

猫は逃げた(2021年製作の映画)
4.1
監督・今泉力哉×脚本・城定秀夫。
引きの画面が多いがサイズが緩すぎる。照明が全体に暗い。やりようがあるはずだ。
物語は題名どおり、後半から面白くなる。山本奈衣留と手島美優が素晴らしい。山本はいつも座っている。椅子に沈み込んで漫画を描くかベッドでSEXするかだ。丸まった猫のように動かない。手島は猟犬のように神出鬼没で這いずり回る。2人の対比が面白い。毎熊克哉も悪くない。クライマックスの4人の勢揃いの場面、山本と手島のやりあいが面白い、今泉の芝居を引き出す演出手腕は確かだ。しかしこのパラ4Sはどうだろう?長回しの固定ロングショットなのだが芝居が遠すぎる、撮り方は工夫すべきだ。ステージングを工夫するとか、切返しのモンタージュで見せるとかすべきだろう。河原のロングショットは素晴らしいが、ラストも4人の横並びだ。安易である。今泉はステージングが課題だと思う。
毎熊が手島の策略に気づくきっかけがいまひとつだった。ここは猫アレルギーのくしゃみを上手く使って欲しかった。
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