「そうして笑ってる間に 青年が頭を撃たれているのだ」
舞台は第一次世界大戦、ヨーロッパ戦線。
難攻不落の独軍に奇襲をかけるため、英軍がとった前代未聞の作戦、それは独軍の塹壕まで地中を掘り進めることだった。そしてこの作戦に選ばれたのは、軍人でも何でもないトンネル掘削作業員たちだった。
ほかの戦争映画とは一線を画す内容で、兵士同士の打ち合いや爆発シーンなどはほとんどない。しかし、相手の塹壕に近づくにつれて、穴を掘る音で敵に気付かれるおそれや、地中のガスの危険性など、本作ならではの緊迫感が味わえる。
軍人ではない者たちの視点で見る戦場という意味でもなかなか興味深い作品であった。