よーすけカサブランカス

リコリス・ピザのよーすけカサブランカスのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
3.6
「マグノリア」にもあったが、大人のショービジネスに出入りしている青年というPTAの関心が気になる。今作の青年は葛藤のほぼない、15歳にしても無垢に見える感じで(だが色々と手際は良い)、終盤に向けて何かが一皮剥けるという感じはなく大人というものに対して最後まで疾走で応える。そんな10歳下のガキで世間知らずな彼に対して、軽蔑する気持ちとそんな反抗を羨む気持ちとの間で揺れるのが主人公であるアラナ。
HAIMは好きなバンドでPTAがやたら肩入れしてMVも撮ったりしてるのも勿論しってたが、バンドの世界観とはまた違う、PTAの作家性に自然に溶け込んだ感じが新鮮だった。しかも三姉妹はともかく両親まで本人役で出演してるのは驚いた。