いののん

ゴッドファーザーPART IIIのいののんのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
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ファミリーの概念がどんどん狭いものになっていった。Part1の時のファミリーは、核家族のようなファミリーではなくて、もっとおっきなものだった。日本史でいうなら、武士団で、一族郎党みんなこぞってファミリーみたいな。それが、Part2、Part3と回を追うにつれ、どんどんちっちゃなものになっていってしまって、それがなんとも哀しい。全然ゴッドなファーザーじゃない。


Part1の時のマイケル(アル・パチーノ)は、鼻にかかった甲高い声だと思ったけど、今回は、もう声は、しゃがれている。つるつるで白かった肌は、どす黒くて乾ききった皮膚となり、目の下には隈が。疲れ切っている。時代も変わった。ファーザーなゴッドは、もう何処にもいない。


足を洗えたと思ったら逆戻り。後悔しても、過去が追っかけてきて、制裁で覆われた世界へと簡単に戻されてしまう。でも、もう、Part1のような世界へは戻れない。戻れないことがわかって、先にも進めないこともわかっていて、その場で立ち尽くすしかないような終焉。



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思ってたよりいける!
Part2のレビューを書いた際に、Part3はあまり・・・、ときいていたので、それがかえって良かったのかも。ありがとうございます!思ってたより良かったです!


途中で、イーライ・ウォラックが出演されていることに気づいてから、テンションあがりまくり! 私、トゥー子としてしかお目にかかったことがなかったから(間違った!ザ・サムライでも御尊顔を拝謁していた!すみませんっ!)、今回の役に、トゥー子の面影を重ねてしまい、ひとりで笑いがとまりませんでした。やったあー!


それから、アンディ・ガルシアは、Part1での若きマイケルに重なる部分もあり、ソニーに重なる部分ももちろんありで、アンディ・ガルシアは、おっきなファミリーの子だった。それが良かった。


自分へ
オペラのシークエンス、良かったんだから、楽しそうなイーライ・ウォラックの姿とともに、ちゃんと覚えておきましょう!(戒め)
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