真魚八重子

濡れて泣くの真魚八重子のレビュー・感想・評価

濡れて泣く(1977年製作の映画)
3.7
『中山あい子原作未亡人学校より 濡れて泣く』というタイトル込みで良い。

窓の外から徐々に輪郭が明確になる葬儀。こういう演出に掴まれる。

未亡人の愛と性の彷徨。経済的余裕があって、未亡人専用の男を買うクラブに誘われて、でも『昼顔』のような娼婦への寄り道もあって、なんとなく好奇心がそそられる。宮下順子はセックス中にとても切なげで名女優だな、と改めて思う。セックスの歓喜はやっぱりおっぱいがでかいとか、そういうことよりも情感に駆り立てられる。女だらけの麻雀大会にブルーフィルム上映会、なんかいいな。

愛か金か、という心の問題。自覚してしまう瞬間を見てなんだかドキドキしてしまった。もうそんなこと、考える年でもないからビックリした。

ラストがあれ?睡眠薬?一周忌から東京に戻ってまた喪服で夫の実家へ?と混乱したけど、幸せな雰囲気だから良し。
真魚八重子

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