このレビューはネタバレを含みます
相変わらずパズルのような構成。
難解？ゆえに解説記事や動画がたくさん上がっていますが、それらは一旦見ずにぐるぐる考えて自分なりに咀嚼することも、この映画の楽しみ方かなと思ってます。
登場人物や時代背景くらいは予習した方がよかっただろうか…と鑑賞後に思うくらいにはわかりづらく感じたけど、これは時系列の構成のせいなのかな。
モノクロ=過去みたいな固定観念のせいで勝手に置いてかれそうになった。笑
オッペンハイマーに寄り添うように観ればそんなことないのかもと思ったけど、そう簡単に共感できる人物でないのもまた…
直接的な原爆被害の描写がないことに対して批判があったとかなかったとか？
原爆ドームを見た時のあの恐怖をもう二度と味わいたくなかったから、この前評判は自分にとっては視聴ハードルを下げるもので正直とてもありがたかったのだけど、完全に油断してた。
オッペンハイマーはその悲惨さを想像で見えていても、実状を見ようとしていないのだからわざわざそういう描写を作ることは筋から外れているよなと思ったし、露骨な描写がほぼないことが逆に、その惨さを強調しているとさえ感じた。
緊張感、逼迫感をこれでもかと掻き立てる音響。賞賛の足踏みをあんな怖く感じさせるなんて。
冗談を飛ばしながら投下する都市を決めているシーンに怒りを感じた自分にとてもびっくりした。あの瞬間、自分が日本人であることを意識せずにはいられなかった。
あの公聴会は、十二人の怒れる男だよね！？！？！？同じ風に見えた人他にいないかな。
おもしろかったですが、もう一度観たいかと言われたら、かなり微妙です。怖いもん。
とりあえず原作本買ったのでこれから読みます。読後はまた違った景色が見えることを期待して。
