IMAXで鑑賞。トリニティ実験や主人公の苦悩の映像と音響による表現が凄まじく圧倒された。使命を成し遂げて国の英雄となった時点で既にオッペンハイマーは苦しんでいたし核の時代が到来することも予見していた。”near-zero” でも中断出来ないとかドイツはもういいからじゃあ日本か、みたいな空気感。与えられたミッションを完遂することがここまで世界的にかつ長期的に影響を与えること。赤狩りの時代は相当「言いがかり」があったと思われること。全てが本当に恐ろしい。
モノクロはストロース、カラーはオッペンハイマー目線と意識するとまずすっきりする(普通はモノクロが「昔」、カラーが「現在」あるいは「その後」的に捉えがちなので)。ストーリーの描き方そのものがパワフルなのでネタバレを読んでも楽しめる、むしろある程度事前知識というか登場人物と史実を知っておいた上で鑑賞した方が映画そのものにさらに没入出来るかもしれない。初回の鑑賞では人物の相関(特に科学者いっぱい出てきて誰が誰だか…)を完全に理解しきれなかったので少なくとももう一度見ようと思う…もしかしてこれが監督の意図なのかな。
