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四畳半タイムマシンブルースのツボのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

やっと見ることができた。下北沢トリウッドで鑑賞。やっぱ大好きです。四畳半神話大系のあいつらを映画館で観れるとは…本当に幸せな時間だったな。

【ブツブツ独り言】
こういう青春映画は見ていて元気がもらえる。作品のテーマは「未来は決まっている。でも、そんな未来なんて私たちにはわからない。だから、今(青春)を謳歌しよう」というものだ(と私自身は受け取りました)。そのテーマの如く、映画に登場する人物全員がまさに青春を謳歌している。明石さん、小津、樋口師匠、羽貫さん、城ヶ崎…、全員いまやりたいことに全力を尽くしており、観客が「何をやってるんだか…」と温かく笑いながら彼らを見守る構図が出来上がっている。青春を謳歌した大人たちは「青春っていいな…、俺も青春がしたいな…」と自分の過去と映画を重ねつつ、ノスタルジーに浸ることができる(中にはこの映画に影響されて心機一転、もう一度青春を謳歌しようとする人もいるかもしれないですね笑)。一方で、現在青春真っ最中の高校生・大学生にとって、この映画は現在を肯定してくれる映画となる。彼らは私にとって応援団のような存在です。

「でも未来のことなんて私たちは何も知らないわけですから。何も知らなければなんでもできます。つまりそれは自由ということではないでしょうか?」(by明石さん)。

就職活動を控え、青春の1ページに終止符を打とうとしている私にとってこの言葉は刺さるものがある。この映画を数年後の私が観たら、どう思うのだろうか。数年後の私にはまだ可能性というものが残されているのだろうか。それはわからない。でも、わからないからこそ、人生が小説のように面白くなるんだろうな。未来のとなんてわからないから、私は自由にただ全力で生きていこうと思う。


「成就した恋ほど語るに値しないものはない。」
これも作品のテーマをよく表したいい締めくくりだと思う。視聴者に心地よい幸福感を与えつつ、「未来よりも現在を謳歌せよ」というテーマを見事に表している。ぜひ、飲み会の席で恋バナになったら、この言葉を使ってみたいものだ。







「一歩踏み出せば世界は豊かな可能性に充ちている。なぜなら君自身が可能性に充ちているからですよ。君という人間の可能性はその無限の可能性にこそあるんです。もちろん薔薇色の生活が待っているとは保証できない。ヘンテコな宗教系サークルに引っかかるかもしれないし、サークルの内紛に巻き込まれて深く傷つくかもしれない。しかし、敢えて僕は言いたい。それでいいんだ。全力で可能性を生きるのが青春なんだもの」(by 相澤)
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