イニシェリン島の精霊のおぺちょぺのレビュー・感想・評価

マーティン・マクドナーの世界観というか、性格の悪さというか・・・もう最高です。
なんでもかんでも二項対立で断じたがるバカどもばかりで本当に疲れるけど、世界の本質ってこの二人の奇妙な関係性に通底するものがあるんじゃないかなんて考えたりした。ラストの会話が頭から離れない。
父権性の弊害、女性への抑圧、ボーダー層への無理解が平然と罷り通る田舎という地獄が、文字どおりの”炎上”に至るというのも面白い。
マーティン・マクドナーは演劇出身ということで、当然演劇でやっても面白いんだろなあ。