スズキ

デューン 砂の惑星PART2のスズキのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.1
先行上映を、ユナイテッドシネマとしまえんで。

自分でもびっくりしてるんですけど、期待ほどじゃなかったです。
もちろん、こんな凄いものを見せてくれてありがとう、という気持ちは当然あるんだけど。期待しすぎたのかな。

以下、ネタバレありで。

自分はなによりも、パート1の大金かけまくってアートムービーをやってるところに感動してたんだと思う。
パート2は、次々と新しい人物が登場して、サクサクと展開していき、戦闘シーンも多数。
基本パート1以上の革新的なシーンはないまま、1の延長線上で進んでいく感じが物足りなかったんだろうな。
パート1の予知夢で物語が停滞が無くなったのは良いところなんだけど。

展開が早いんだけど、今なにが起きてるか分かりにくいシーンも増えたし、超能力のチート感が随分と都合良かったり、圧倒的で神々しい存在だったサンドワームがこじんまりしたものになってしまったり、残念に感じる部分が多々あった。

パート1のリバイバル上映の際の特別予告映像でヴィルヌーヴがサンドワームに期待してください、的なコメントしてたし、ポスターもサンドワーム推しだから、めっちゃ期待しちゃったんだよな。無意識のうちに、巨大なIMAXスクリーンならではの、想像もつかない巨大で絶望的なサンドワームが観れるのではという期待をしてたんだと思う。

サンドワームについて、よく考えたらもう全体像は見えてるし、あれ以上はなかったのかな。ちっちゃいやつ出したのも、大きさの強調のつもりだったのかもしれない。でもさ、やっぱあんな生き物出すんだったら人間が絶望するくらいの巨大感を嘘でもいいから出してほしかった。

マーベル好きの客が流れ込んで世界的に大ヒットしてる話を事前に聞いてたけど、まさにそんな感じ。その辺の層にはウケそう。

いや、素晴らしいんだよ。
映像体験としては比類ないものになってる。
特に色味が使いづらい砂漠ベースでこんだけ飽きない映像作品を作れるだけで既に凄すぎなんだけど、あのヴィルヌーヴだからこそをもっと見たかった。好きな作品なんだけど、事前の告知で、とんでもないものを見せてくれるという期待をしすぎてしまったんだろうな。

しかも、パート2で終わりじゃないんかいっていう。三部作なの知らなかったよ。

グラシネの治安が悪そうなので、普通のIMAXで見ましたが、もう一度大スクリーンで見ます。そこで点数変えるかも。

一一一一一一一一
2024.03.23 グラシネで再見。

レーザーIMAXで観たけど普通のIMAXとそこまで大きな違いは感じず。
サイズの変更もそこまで気にならなかった。

あとやっぱデカいスクリーンでやる映画なのに、やたらと人物のアップを繰り返すのは意図がわからなかった。そこまで見たくないよ。

まあでもやっぱなんで8000年先の未来でまだ肉弾戦やってんだよ、というガッカリ感(そんなわけないだろ、想像力の限界そこかよ感)がある。個人間でも集団間でも。

あと物理学者が、砂漠で振動起こせないと言ってて確かにと思ったんだけど、そういう部分とかナイフペロとか、他の人の感想見てしまって安っぽい部分も見えてしまった。

個人的にはヴィルヌーヴの才能がこのままSFで消費されてしまうのは悲しいから帰ってきてほしい。
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