彼女の複雑な心理が面白さなんだろうけど、あそこであんなセクハラしてくる男を好きになるみたいな展開があまりにも男の考えたファンタジーという感じで乗り切れなかった。
終映後、調べたら監督は女性でした。マジで。ていうか『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の人なのか。どういうことなんだ。
あと、先住民の描き方も、いいのかっていう。時代設定考えたらまあ自然なんだろうけど、それにしてもとは感じた。当時は許されたんですかね。なんか嫌な描き方だった。
マイケル・ナイマンの音楽はずっと素晴らしいし、影絵の伏線回収（未遂）とか、ラストの別の可能性の提示とか、曇り空の海辺で弾くピアノと踊る少女とか、とにかく曇り空な海辺とか、ドレスの裾を徹底的に汚すところとか、凄いなと思うシーン多数あったので、評価されるのはわかる。
ストーリーとしては、あの夫役を（後半の暴力は別として）最初からもっとモラハラ的に描いてくれたらすんなり理解できたのにな。
親の決めた相手との結婚のために子連れでニュージーランドに来た女性が脱出するまで。
