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デューン 砂の惑星PART2のrollinのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
5.0

          ⊃ ∪ ∩ ∈
          p a r t 🪱


これぞデューン。これぞヴィルヌーヴ監督。今目の前で神話を目撃しているかのような臨場感。つまりこれ絶対映画館で観なあかんヤツですわ。
あまりに優等生的な仕上がりで正直ハマんなかった前作の印象を完全払拭する快心作。前作とは対照的なテンポの良い恋と革命の物語と、オープンワールドとして開かれた砂の惑星の圧巻のスケールに、まじで飲み込まれそうな錯覚さえおぼえました。

とにかく砂海をはじめあらゆるシーンのライティングが素晴らしい。風が砂漠に刻んだ模様はジオメトリック・アートのように神秘的で壮麗だったし、逆光・順光を巧みに活用した決めカットの数々も至高。
巨大構造物の見せ方については名匠の域に達してるの一目瞭然だし、砂蟲サーフィンからの南部特攻シーンなんかは明らかに怒りのデスロード味あったよね。ハルコンネンの眷属たちのリアクションもウォーボーイズっぽかったし。

あとキャスティングがまじでヤバい。前作のジェイソン・モモアもばつぐんだったけど、今作からの追加キャストが全員説得力ありすぎてデューンの世界観が完全再現されてました。帝国側のクリストファー・ウォーケン&フローレンス・ピューや魔女のレア・セドゥは言わずもがな、今作のMVPは間違いなくワイの推しフェイドを演じたオースティン・バトラーです。
エルビスを演じた人と同じとは思えないほどの純粋な狂気の再現、限られた出番の中でも確実にフェイドの知性と品性も表現していて、フェイドの中のフェイドでした。

一番好きなシーンはもちろんジエディ・プライムのモノクロバースデーパーティーです!あとスプラ花火も最高!てかジエディ・プライムの一連のスペースナチス的なシーンは絶対後世に語り継がれるヤツやで。

預言者として祭り上げられていくポールをチャニ/ゼンデイヤの視点で描いていくのも完全に正しい。ゼンデイヤの表情めちゃくちゃ良かったな。

総じて、ファンの中にある”デューン像”とヴィルヌーヴ監督の芸術性が見事なまでに合致した文句なしの傑作。いつまでも観ていたいくらい魅力的な映像世界でした。新宿のIMAXレーザーもヤバかったけど早く池袋で観たい!こうなったら原作全部映画化お願いします!
お見事でした!
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