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デューン 砂の惑星PART2のFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

@IMAX

事前に前作を見返した。1作目が細部まで行き届いた画ながら動作毎にカットを割りまくるor一つの動きを反対にカメラを置いて切り返して録るというつなぎ方に「???」となっていたのであまり期待しないで劇場に行ったが、前作よりはハマれた。序盤の浮き上がる/沈むを捉えたカメラや人物を画面にどう配置するかが前作より良い。特にポールとチャニの砂漠での配置は遥かに良くなっていた。以前に見た夢がティモシー・シャラメではなくゼンデイヤの顔になる戦慄。砂漠は『灼熱の魂』だし、銃撃は『ボーダーライン』、フラッシュバックが未来は『メッセージ』だし、アイデンティティの模索は『ブレイドランナー2049』だしとヴィルヌーヴの集大成がまたしても披露される。
ハンス・ジマーの旋律を省いた劇伴はかなりパワープレイで少し齟齬を感じた。最終決戦で一対一で劇伴を廃し刃を交える音と生身の戦いが最も印象に残ったので、そこまで音を主張しなくても良いのではというのが最後までみた感想だ。ただ映画自体を「体感する」というアトラクションとして考えるなら、これ以上の作品は2024年現在あり得ないし、ハリウッドの底力でもある。その観点なら4.0位付けても良いかも。ただ映像的には乗り込む、駆け出すといった動作の起点が省かれていたりするので、圧倒的ではあるものの意外に躍動感は感じないというのも前作と同じ。顔のアップの繋ぎの過多や反復の無さもあったので点数はこんな感じ。
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