HereのFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

16mmのスタンダードサイズの画面の固定カメラの中で真横、ナナメに位置しながら交流し、奥に進んで一つになっては手前に来て離れていく。森に群生する様々な生物の差異とプレパラート越しの焦点、同じ雨に打たれることで近づく距離、夢が先行していたかのような動くカメラによって主人公二人が映し出され、初めて真横の移動が強調されながら手元足元のショットで繋ぐ。電車と通行人による行き交いの呼応もあり、最早「彼」が誰かではなく、移民かどうかすらも関係ないほど「ここにいること」を巨視的な観点でみつめる作品。