最初はセクシーイケメンで売っていたM.ロークのイメージは、Sin city Wrestler辺りで急に強面に変わった気がしていたが、今作を観る限り、彼の本質は昔から然程変わっていないような気がする。
物語は最終局面までは、クラプトンのブルージーなギターに乗せて特段盛り上がりに欠ける平易な作りで面白くもないが、口下手で不器用な生き方しか出来ない末期的パンチドランカーが、好きな女の為全てを賭けて戦うなんて、時代遅れの男の粋を感じる。
ここに描かれている物こそ、私は本物のラブストーリーだと思う。
復旧して明かりが灯った雨のアスファルトに映り込むCarousel。
それを見つめるジョニーのバックショットは美しいラストカットだと思う。
クラブ歌手役のC.ウォーケンの酷い歌は、もし演技だとしたら流石だ。
尚クラプトンのUnpluggedは名盤です。
