fさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.8

鈴芽にとって後戸は記憶の入り口で要石になってくれたのは草太あるいは鈴芽自身かもしれないな

廃墟でそこに暮らしていた人々、その場所での思い出、記憶に思いを馳せる
ずっと続くと思っていた日常も楽しかった
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志乃ちゃんは自分の名前が言えない(2017年製作の映画)

3.2

かよちゃんは治そうとしなかったから
しのがスラスラと言葉にできないことを笑ったり治そうとしたりしなかったから
次に出てくる言葉を待ったり待たなかったり、お互いに羞恥と孤立感をかかえながら、そばにいて一
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愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.0

2018年11月の記録

文字の読み書きができないハンナが本を読んで欲しいとねだって読んでもらうところや、裁判で自分の思ったこと、感じたことなど考えを臆することなく伝える姿がありのままの彼女で素直で美
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.0

雄大な自然の中では小さな小さな人間たちの様々な関係性

男性同士で親密な関係になることが難しい時代に生きた2人は、友情以上だけど愛情未満だったんじゃないかと思う

女性と結婚して子供を作るのはしょうが
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.8

仲間と力を貸し合い守り合いながら戦う

これぞマーベル!おかえりなさい!

全体を通してシュリの衣装・ヘアスタイルのバランス感が素晴らしく、作り手のこだわりをとても強く感じた

特に、学校に潜入するシ
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耳をすませば(2022年製作の映画)

2.8

作り手の人たち、耳をすませば好き?愛足りてなくない?

って何回か思ってしまったし、わたしならこうするなとかこれは好きだなとか色々あったけど、天沢聖司と雫が幸せならそれでいいです。

大切なことを教え
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.5

ーはい、何度か
に全てが詰まっていた気がして。

なんて言ったらいいんだろうなあ、何も言えなくてもいいや

ナイトオンザプラネットごっこやっちゃうところとか、愛とヘイトバイト

ちょっと思い出してもい
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.5

タクシーと煙たいタバコと少し濡れた夜の街

あたしは人生プランを立てていて、その通りに進んでるの
ーじゃあ崩せないわね

ウィノナライダーはタバコを一体何本吸ったの答えはたぶん6本だけど、数える途中で
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ストーンウォール(2015年製作の映画)

3.0

今もLGBTについて話題にする時、「そういう人たち」や、揶揄う時に「君ってゲイ?」という表現をする人がいる

ネタとして扱う人たちがこの作品を見たらなんて思うんだろうな

理解を示しているようでいても
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青空に踊る(1943年製作の映画)

3.8

"聡明すぎず、日々の糧を共にできる人
悲しみ 策略 賞賛 非難 
愛 キス 涙 笑い を分かち合える人"

"いいかい、君はこの世で一番美しい"

"愛してるよ"
ー"最高のタイミングだわ"

2人で
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人のセックスを笑うな(2007年製作の映画)

3.8

いやぁ好きだ

ユリちゃん、甘え方100点
みるめくん、ユリちゃんへのデレ方100点
堂本、ちゅーしてからの手つなごっかぁ100点
えんちゃん、もうずっと100点

あんなに思わせぶりなのに引き際があ
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

2.5

自分たちの知らない知識を持ち込まれてすぐに信用できないのはしょうがないんだけど、これってどうにかならないもんなのかなぁ

現実になるまで信じられないって弱さなのか?

与えられた情報が全てではない と
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ボーイズ・ドント・クライ(1999年製作の映画)

3.0

わたしだって完璧じゃないわ

なりたい自分になれない時代
いや、なりたいというのもおかしいのかな
こうありたい、というか、こうだ、と思う自分が否定される時代

身体と心の性別が違うことよりも人を殺そう
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コロンバス(2017年製作の映画)

3.2

人間がシンメトリーの画角の中に入り込むことで絶妙にバランスを緩めていて心地よかった

あまりにも対称な直線や曲線が完璧だから人間の姿形が滑稽に思える瞬間があるし、そこに佇む建築物によって、ケイシーとジ
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ベイビーティース(2019年製作の映画)

2.5

みんな感情の移ろいが残酷なほどに顔に出てしかも心と表情が直結しているから、現実でもみんなこうなればきっとすれ違いは減るけれど、それって単調で、相手を慮る余白がなくなってしまうなと思った

わからないか
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ケミカル・ハーツ(2020年製作の映画)

3.0

彼らの心に迫る会話で、対話をしようと思った

わたしも、書く時は一字一字これが今の気持ちを表すのに適切かな?ってすごく考えながら選べるのに、話すとなると、あぁこの言葉じゃなかったなとかあっちの方が気持
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

-

正しさは何に焦点を置くかで簡単に変わってしまうから、不安定な状態での正義は一度疑ってみるのが吉

それって全て正しくて全て誤り?

スローテンポなジャズが心地よくて、目を開けながらうとうとして夢を見て
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あの頃輝いていたけれど(2022年製作の映画)

4.5

大切なことはきっと初めて音を合わせた瞬間にわかるんだよな

出会うべくして出会った2人のグルーヴは一瞬で心の距離を縮めた
目には見えないけれど、確かにそこに存在している

同じ空間を共有し寄り添い合う
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.0

意外にも、
「案外なんでも持ってたんだな」、が
すんなり心に入ってきた

結局のところ生きるってのは誰が得した損したの話じゃなくて、いかに自分に焦点を当てて選択してきたかだよなって

他人にピントを合
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

映画と音楽は、世代や国や言語を超える素晴らしいコミュニケーションツールだ!

公開当初、教室で ブライアンメイ って単語が飛び交ってたのよく考えるとすごいよな

家でも何度もDVDを借りて家族で観てい
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

2.5

THE・一夏の青春

理由はわからないけど、とてつもなく強く惹かれる何かを、目的を共有した仲間たちと探しに行く

わかるんだよなぁ
秘密基地探しにちょっと遠くまで行くとか、自転車でどこまでブレーキかけ
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.5

愛することはなんて貴いことだろう

決して自分に嘘をつかなかったジョーは、いつだって自分を信じていられると思う

一枚のドレスを大切に着ていたり、本を手にするときの扱いだったり、今あるものを丁寧に丁寧
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

3.5

毎分毎秒現実を喉元に突きつけられながら生きるゼインの表情は子どもじゃなかった

11歳の妹の為に生理用品を盗む
家出先の女性が不法滞在で拘束され、赤ん坊の面倒をみる
自分も腹が空いて仕方ないのに、なけ
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

2.5

それぞれの抱える孤独感と歪んだ愛情が行き交って、絶妙に交差しない

表現方法が異なるだけで、人間の数だけ"愛"の形があるんだよな

気分が悪くなる映像も度々あり、美しく広大な自然がなければ最後まで観ら
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ゴースト/ニューヨークの幻(1990年製作の映画)

-

タンクトップとオーバーオールとショートカットと

ふと、このデミムーアのコーディネートを思い出した

こういうちっちゃな破片が大事だったりするんだよね

わたしと小鳥とすずと 
の次の次くらいに素晴ら
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ソラニン(2010年製作の映画)

-

原曲+5

何回腹の底から歌っても宮崎あおいにはなれなかった

あの強烈な魂の叫びには程遠いんだよなぁ

桐谷健太の芯のあるスネアとバスドラムが良い

僕もどうにかやるさ
どこかで元気でやれよ

RENT/レント(2005年製作の映画)

3.0

52万5600分
52万5600分の代わりのない瞬間
基準になるものは何?

照る光 沈む太陽 深い夜 飲み干したコーヒー
長さや距離 笑い合い 仲違い

人生の中の1年を何で計る?


それなら、愛
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

映画にならない人生について考えていた

ーため息の中に何が聴こえる?

その空白に色をつけたいと願っても、唇の隙間から溢れてゆく湿度がどうしようもなく心を不安にさせるのだ

彼の紡ぐ言葉や音は美しく、
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

3.0

退廃した街並みと空気の匂いが映像から伝わってきて気持ち悪かった

死に際と見開いた眼がグロテスクで、トラウマ残りやすい人は引きずりそう
巨大化がこびりついてしまった

つまり、88年日本のアニメーショ
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私は男でも女でもありません(2020年製作の映画)

4.0

ジェンダーについて考える時、よく出てくる"グラデーション"という表現

ペイントアプリなどでペンの色を選択する時に出てくる色相環、動かしてみたことありますか?

緑 という枠の中でも限りなく黄に近い、
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

3.0

弱さを見せる、ということ

"あなたそのものが病気ではない"のなら、病気であること自体は弱さではないってことかな

排除と共生

何かを自身から取り除こうとするのってとてもエネルギーを使うし、簡単なこ
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ハリウッド・スターガール(2022年製作の映画)

3.5

スターガールが道を歩くだけで人の心を動かしてしまう
風の魔法使いみたいだな

ショートカットとキュートなワンピースの親和性
彼女のファッション全てが好きだった!

映画のその先を考えていたけれど、一夏
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.0

好きな人がよいと力説していたものを好きになってしまう、あの現象に何か名前つけたいな

観ている間ほとんど感情の起伏はないけれど、指先は踊りたがってた

エマストーンのごはんの食べ方、ステージから降りて
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チワワちゃん(2018年製作の映画)

2.0

ミキがチワワに言った、インスタなんかつまんないからやめなって一言
その一言にお前がこっちの世界に入ってくんなよと何も考えてなさそうなチワワへの苛立ちと嫉妬とでも自分が干渉することじゃないことへの行き場
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.5

ちっちゃい奇跡みたいなことを、ちっちゃいことなんだけどねって言って笑って静かに温かく愛でていく

彼の言葉に惚れて、言葉尻に怒った

彼女と一緒であることを喜んで、変化していく環境に苛立った

覚えて
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

みんながみんなずっと幸せに、なんて発想が恐怖で、幸福の押し売りでしかないよ

奪われることなく、争うことなく、そう願うことは誰にでもあるしそんな世界であってほしい

ハイになっている状態での決断がいい
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