ももんがさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

僕の特別な兄弟(2018年製作の映画)

4.3

熱演に泣けた。頭脳明晰な身体障害兄と運動抜群の知的障害弟。養護施設で家族以上に支え合い成長した凸凹バディ。施設閉鎖で別れを強いられる過程や想いが切な過ぎ。再会のため双方自力で頑張るのが泣ける。

バオ(2018年製作の映画)

4.2

凄くリアルで愛情溢れるお気に入り。中国移民監督で脚本も良く料理がどれも美味しそう。包子は中華まんの他に宝物の意味もあるとの事。親離れ子離れと母の深い無償の愛。赤ちゃんパオとても可愛いかった。

チャイナタウン(1974年製作の映画)

4.0

米国LAチャイナタウン。太平洋に接するも砂漠地帯で命の水がない。生活するにはダムや水道建設が必須。安全優先と利益優先の攻防が繰り広げられる。何気に悍ましい話。ラスト明かされる真実。当時の色々な車が眼福>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.0

きも過ぎ。外科医に執拗に付きまとうサイコ青年。彼が医師に近づいた理由とは。呪いの様に相次ぎ発生する子供達の体調不良。究極の選択を迫られた医師が下した決断とは。衝撃ラスト。不吉な暗示の赤いケチャップ。

闇の列車、光の旅(2009年製作の映画)

3.8

何とも救いがない壮絶な物語。アメリカへの決死の密入国。列車を乗り継ぎひたすら北を目指す。ホンジュラスの少女と追われる元メキシコギャング団の青年。少年が悪に染まるの怖い。恐ろしきは南米の治安。

デジャヴ(2006年製作の映画)

3.6

D•ワシントン目当てに鑑賞。時空を操る斬新な装置で事件を解決に導く。被害者女性への同情とラストのデジャヴ。監視ルームと事件現場が単調。少々物足りず何度か睡魔に襲われた。好みが分かれるかも。

パリに見出されたピアニスト(2018年製作の映画)

3.7

パリの至宝。主人公の才能を見出し育てた人達。ピアノ教えたお年寄り、基礎教えた学校の先生。常におじいちゃんは傍らにいてくれた。今彼はピアニストとして歩き出す。スタンウェイのグランドピアノ別格。

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.8

英国のXmas。登場人物多数のオムニバスでやや長め。相関図と共に鑑賞。人種性別年齢問わないカップルの恋物語。Xmasプレゼントを置かなくていい。欲しいのはあなた。大切な家族と一緒にいられる幸せ。

パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

3.7

所はパリ。絶えず新作の重圧にさらされ嗅覚を失った天才調香師。相方は人生崖っぷちの運転手。それぞれ再起奮闘をかけた彼らが目標に到達するまで描く。大変繊細で珍しい仕事を垣間見る事が出来た。

息子の面影(2020年製作の映画)

4.0

悍ましくも残酷なこの世の悪魔。友人の遺体確認後も息子は行方不明。捜索途中に母は青年ミゲルと知り合う。足跡を辿るうち息子の面影は何故かぼやける。衝撃的事件後に母はある決断を下す。恐ろしきはメキシコの闇。>>続きを読む

イマジン(2012年製作の映画)

3.7

視覚障害の方のための反響定位の物語。白杖使用を嫌う人が音を発しその反響で距離を知るため。だが外部では難しく事故リスクもある。リスボンは障害者に優しい街とは言えず無謀過ぎると思う。ラストが救い。

最愛の子(2014年製作の映画)

3.8

中国一家を襲った悲劇。最愛の我が子が失踪。両親の嘆きは想像を絶する。警察は24時間経たないと事件と認めず。人身売買の可能性も視野に入れるとは。一人っ子政策体制では人命が軽過ぎる。彼は見つかったのか。

いつか家族に(2014年製作の映画)

4.5

名作’血を売る男’。血縁のない父子が困難を乗越え家族に。貧しい父は生計の足しに売血する。他人と判明した子に辛く当たるのが切ない。だが子の窮地に命懸けで走り回る父と必死に父を呼ぶ子。泣けた。子役名演技。>>続きを読む

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)

3.7

ロシアの巨匠タルコフスキー爆誕。バイオリン少年と道路ローラー車青年の束の間の友情を描く。鏡や水など後の作品のベースが既に感じられる。画質は悪いが監督の才能の片鱗が随所に感じられた。

サラの鍵(2010年製作の映画)

4.2

ショックだった。大戦中ユダヤ人空き家に引越した家族は多い。すぐ帰れると思ったのに、良かれと思ったのに。幼さが悲劇を招く。サラは生涯罪悪感に苦しんだに違いない。新しい愛をもってしても埋まらない。可哀想過>>続きを読む

キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(2021年製作の映画)

5.0

今も紛争続くウクライナ。音楽愛と母性愛。大戦勃発で残された各国の子供達。善き人夫婦は彼らを分け隔てなく守り命懸けで我が子同様に慈しむ。心の支えは歌うこと。耳に残るシェドリック。書かれた鍵盤が哀しい。

白いリボン(2009年製作の映画)

3.8

モノクロに際立つ白いリボン。不穏で閉塞感漂うドイツの村で次々発生する事件。救いがないのは忍び寄る戦争の影のためか。尊敬されるべき人々も村人も皆心に闇を持つ。限りなく灰色に近い人物。犯人は誰なのか。

君を想って海をゆく(2009年製作の映画)

3.8

社会情勢悪化のためか難民問題映画が増加した様に思う。ドーバー海峡を渡る方法が無謀すぎる。恋人のため船が駄目なら泳いでなんて。援助する人々が罰せられるなんて。ちっともWELCOME じゃない。

ブラックブック(2006年製作の映画)

4.3

大戦中のオランダ。ナチ将校とユダヤ人女性やレジスタンス仲間。密告で国外脱出に失敗したヒロイン。復讐のため女性の武器を活かし敵陣潜入。善と悪。本当の敵と内通者正体は。今明かされるブラックブックの中身。

グリーンフィンガーズ(2000年製作の映画)

4.0

実話。様々な花々に見惚れた。園芸の才能を意味するGフィンガーズ。刑務所更生企画で花好き老人と青年を中心に頑張る囚人達。登場する花達の花言葉がぴったり過ぎる。贅沢と権威の象徴フラワーショウ参加と結果は。>>続きを読む

紅夢(1991年製作の映画)

4.5

第4夫人として嫁ぎ男子誕生を望まれるヒロイン。夫人や召使い含む女達の攻防が凄い。中には悲劇的末路を辿る者も。寵愛を受ける妻の部屋には沢山の赤いランタンが掲げられる。誇らしくも幻想的な祝福の紅。

おみおくりの作法(2013年製作の映画)

4.3

ラストもう号泣してしまった。主人公の崇高な仕事とは、孤独死した人の身元捜索し尊厳ある送別をする。それは一体誰の為のものなのか。葬儀は生者に弔いは死者に。参列者達は様々。人生の終焉と生存の記録が切ない。>>続きを読む

8番目の男(2018年製作の映画)

3.8

パク・ヒョンシク出演の深い法廷物。韓国初の8人の陪審員達。年齢性別職業関係なく長時間拘束される。外部と一切接触出来ず偶然接触した人の正体は誰か。地味だが自分の考えを貫くのは難しいと学んだ。

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.3

意外な結末!緊急通報司令室オペレーターと、犯罪被害通報者の通話のみで話は進む。頼りになるのはその肉声と背景の音のみ。時間の経過と共に徐々に有罪無罪が炙り出される。キリスト教で蛇は悪魔の象徴。

ハニーランド 永遠の谷(2019年製作の映画)

4.0

マケドニア。コミュニティに属さず暮らすの大変。僻地で盲目の母を介護するヒロイン。彼女は自然養蜂で生計を立て半分は蜂に残す。その平和は強欲で騒々しい隣人達により激変。喪失と孤独。本当に大切なものとは。

イブラヒムおじさんとコーランの花たち(2003年製作の映画)

3.6

離婚や移民が多い国なのか。商店のトルコ移民の老人と孤独なユダヤ系の少年。マザコンなのか早熟な少年は父の出奔で人生が激変。深いコーランの教えの数々。親密になった老人と共に彼の故郷を目指す。

バティニョールおじさん(2002年製作の映画)

3.7

実話。偶然からユダヤの少年少女達を匿う仏人主人。彼はレジスタンスでもない普通の商人。少年達の現状を知るうち私財を投げ打ち命懸けでスイスを目指す。大小問わず当時沢山いたであろう普通の善意の人々。

クリクリのいた夏(1999年製作の映画)

3.8

原題名’沼地の子供達’。美しい田園風景と淡い恋。片田舎にある豊穣な沼地のほとりに住む人々。細々と日銭を稼ぎ沼を愛する個性的な彼らの友情。妻帯者の愛らしい子供達。貧しくも幸せだった日々の思い出。

危険なプロット(2012年製作の映画)

3.8

プロットとは設定•対立•解決からなる三幕構成の事。高校生が実体験に基づき小説を書く。面倒なのは身近な家庭に入り込み大切なものを奪うこと。他人の幸福を破壊する危険極まりない行為。幸せへの続きはどこに。

ローズの秘密の頁(ページ)(2016年製作の映画)

3.8

許されないこと。プロテスタント人妻にカトリック神父が横恋慕。彼は権力を持ち彼女を半世紀も精神病院に拘束。彼女の抵抗は聖書を穢すこと。勲章をはめ込み苦痛の日々を綴る。家に帰る事は出来るのか。

チェンジリング(2008年製作の映画)

4.0

こんな狂人とイカれた警察野放しなんて理不尽過ぎ。しかも実話。最愛の我が子を見つけ出すまで母は絶対に行動をやめない。強く逞しい母親役はアンジーにピッタリ。支援者の牧師さんや弁護士がいて良かった。

世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)

3.8

フィンランド北部の村の自然が美しい。そこの食堂に中国上海から料理人がやって来る。息子を連れ人探しに来た彼は食堂を手伝うことに。奥深い薬膳が美味しそう。食べて健康になれるのが素晴らしい。皆が親切。

フラワーズ・オブ・シャンハイ(1998年製作の映画)

3.8

清朝末期上海の高級遊郭。切なくも甘美で幻想的な物語。ランプに浮かびあがるセピア色の世界。円卓での食事や長椅子と茶道具、当時の贅沢な衣装風俗。幸薄い花達と花を愛でる移り気な客達。かりそめの愛。

草原の実験(2014年製作の映画)

4.5

言葉にならず絶句した。沈黙こそ最大最高の抗議。それ以外の何ものでもない。何処までも脱出不可能な草原。父親と少女と彼女を想う少年達。父は何処へ彼らは何処から。何もなかった様に太陽は地平線に沈む。

ボーダレス ぼくの船の国境線/ゼロ地帯の子どもたち(2014年製作の映画)

3.9

これは何だったのか。イランイラク国境の川。廃船暮らしの少年の元に加わる人々。言葉も通じず意思疎通は不可能。正体不明の敵としばし運命共同体の様に過ごす。彼らの運命は撤去された国境線はどこへ。衝撃のラスト>>続きを読む

スーパー30 アーナンド先生の教室(2019年製作の映画)

4.5

カースト根強いインドの学ぶ権利。貧しい数学の天才は留学を諦め塾講師に。だが同じ境遇の生徒達に無料私塾を開設。私財を投げ打つ教師と跡がない子供達。妨害を乗り越えた挑戦の結果は。天に与えられた使命。実話。>>続きを読む