ももんがさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱(2019年製作の映画)

3.9

ノーベル賞受賞のキュリー夫妻。天才は諸刃の剣ラジウム発見で自らも白血病に倒れる。癌細胞治療するも核兵器になるのが複雑。娘が医療用X線を考えたのが救い。兵器使用としての警告か。

私たちの幸せな時間(2006年製作の映画)

3.9

愛に飢え命を粗末にする男女。彼らは死刑囚と面会人として出会い貴重な時間を過ごす。有限の時間のなか赦しと愛を学ぶ。生きる希望を見出したのに許されない運命が辛い。リアル過ぎて凹んだ。死刑制度の是非を問う。>>続きを読む

LIFE!(2013年製作の映画)

3.7

廃刊決定の雑誌 LIFEの写真管理部門勤務の主人公。彼は最後の表紙を飾るネガを捜すべく世界中を奔走する。スケボー走行シーン凄い。一世を風靡した数々の歴史的写真も見せどころ。最終号の表紙とは。

ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

3.8

ブラピは死と生を表情の有無で演じ分け、重鎮ホプキンスもさすがの名演。死神は青年に乗り移り富豪を迎えに来る。が滞在中彼の娘と愛し合う様に。人間界を知らない事が多く笑える。予定通り旅立つ事は出来るのか。

いつか晴れた日に(1995年製作の映画)

3.8

19世紀英国。当主死亡で相続権のない母娘4人は引越を余儀なくされる。移り住んだコテージを舞台に美人姉妹と男性達のロマンスが描かれる。田園風景美しいが滞在先や登場人物多く混乱した。

スタンドアップ(2005年製作の映画)

3.8

男の仕事を奪うだの家事はタダだのと男尊女卑発言。シングルマザーのヒロインは生活のため故郷の炭鉱勤で勤務。職場セクハラが酷く家族の理解もない。退職勧告を受けた彼女は集団訴訟を目指し立ち上がる。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.0

0911米同時多発テロ。父を失った少年は留守電がトラウマに。母にも言えず泣く事も出来ず荒れるばかり。遺品の鍵を発見し関係者を捜し歩く。気が済むよう陰から支える家族。感動のラスト。少年名演技。

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

4.0

劣悪なスラムで暮らす盲目の老人と孤児の少女。社会福祉制度などなく生きるのも必死。音楽で収入を得るが次々と理不尽な妨害がはいる。血縁なくとも社会的弱者が寄り添い、家族の様になるのが良かった。

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

4.0

泣けた。米国アジアンヘイトクライムは第二の奴隷制のよう。養子縁組後に市民権を持たない人々の大量強制送還。トラウマがあり前科者の彼は裁判でも不利。妻子も苦労する。家族を引き裂く法律が酷い。青い入江の歌良>>続きを読む

母へ捧げる僕たちのアリア(2021年製作の映画)

3.8

南仏。寝たきりの母を在宅介護する移民の四人兄弟。長男頑張り喧嘩しても家族を思う。まともな仕事に就けず趣味で癒しを得る。母譲りでオペラ好きな末っ子の才能が判明。音楽の勉強は叶うのか。アリア選曲良き。

マダムのおかしな晩餐会(2016年製作の映画)

3.4

パリに越してきた米国人夫婦。パーティーの招待客を偶数にするため、急遽客役を命じられるメイド。スペイン系の彼女は困った事に出席者紳士に気に入られる。持つ者と持たざる者の悲劇。メイド役は個性的な女優さん。>>続きを読む

パピヨンの贈りもの(2002年製作の映画)

4.0

仏郊外の景色が素晴らしい。同じアパートの上下階に住む老人と少女。蝶の蒐集家である彼の旅に彼女はついて行く。二人とって大きな意味を持つ’イザベラ’。絶滅危惧種は発見出来るのか。癒された。

Bleak Night/BLEAK NIGHT 番⼈(2010年製作の映画)

4.2

制服姿の孤独な主人公。彼の葬儀での親友不在を不審に思った父。彼らを捜し事実が明らかに。転校と中退そして自殺。すれ違いで友情は修復不可能なまでに破綻していた。親友から投げかけられた言葉は余りに残酷。

しあわせの百貨店へようこそ(2018年製作の映画)

4.0

50年代豪州の百貨店。真夏のXmasの買物に押し寄せる客達。生演奏やコーラスに熟練従業員の接客。普段着のプリントドレスが可愛い。出身を尋ねる会話が多く改めて移民の国だと感じた。日本橋の某老舗百貨店を思>>続きを読む

女と男の観覧車(2017年製作の映画)

3.6

貧しい再婚同士のカップルと互いの連れ子達。恋多き人妻の愛人への束縛と恋敵への嫉妬に狂気を感じる。それぞれ自分の連れ子を庇い喧嘩するのが切ない。我が子そっちのけの母で子供がグレるのも無理はない。

タイピスト!(2012年製作の映画)

3.5

秘書を目指し田舎から出てきたヒロイン。10本指タイプが出来ずクビに。だがボスはチャンピオンの夢を彼女に託す。大会出場目指し猛特訓の日々が始まる。練習用マニュキア笑える。50年代ドレスや車がおしゃれ。少>>続きを読む

画家と庭師とカンパーニュ(2007年製作の映画)

3.7

じんわりと心に沁みる人生晩秋の物語。都会の喧騒を離れ故郷のカンパーニュに戻った画家。雇いいれた庭師は同級生だった。大人になり経済的格差が如実に現れてるの切ない。同級生とはいつまでも楽しい話をしたいもの>>続きを読む

旅するエリスバン/マンコ・カパック(2020年製作の映画)

3.5

ペルーのチチカカ湖近くの街。田舎からきた青年の要領の悪さにイラつくレベル。色々と不運が重なったんだろうが余りに良いカモ過ぎる。失敗は成功のもとなのか。山高帽の民族衣装の女性達のみ印象に残った。

桜桃の味(1997年製作の映画)

3.8

なるほどそう言う事だったか!奇妙な依頼を断られ続ける中年男。若者達の職業や出身は死と隣り合わせ。老人は生きる事の大切さを説くが剥製師として動物を殺傷する。土から石へと緩和されるのが良い。

若き仕立屋の恋 Long version(2004年製作の映画)

4.0

60年代香港。豪華なチャイナドレスの数々。雨が降っても娼婦のヒロインは客引きに。若き仕立て屋は彼女のため懸命に縫い上げる。彼はドレスが彼女であるかの様に優しく取扱う。仕立て屋と娼婦双方の手が艶めかしい>>続きを読む

郊外の鳥たち(2018年製作の映画)

3.6

地質調査に訪れた青年のまどろみ。夢の扉が開き郊外の廃校に足を踏み入れる。幻の鳥の様に子供達も束の間滞在し一人ずつ飛んでゆく。近代化に抗うようにしばし姿を見せただけ。未来への警告と理解した。

ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)

3.6

ところはNYブルックリン。精神科医の妻とオペラ作曲家の夫。スランプ夫は外の世界の他女性と知り合い復活する。妻は子供も独立しブチ切れてしまう。思いのほかAハサウェイ出演シーン少なかった。

彼女が目覚めるその日まで(2016年製作の映画)

3.8

こんな恐ろしい病気があったのを初めて知った。以前なら間違いなく精神病院行きだったところを救われる。医師尽力や家族恋人の支えあってこそ。他患者のため本を書いたの凄い。文筆業で良かった。

ライスフラワーの香り(2017年製作の映画)

3.7

アジアの可憐なライスフラワー。抜ける様な青空と同じ色の屋根。昔の風習で暮らす少数民族の老人達。都会の出稼ぎから戻った母と超反抗期の娘。それでも母娘は徐々に寄り添う。ラスト民族衣装での舞の奉納良き。

リリーのすべて(2015年製作の映画)

3.7

デンマーク在住の画家夫妻は夫が性同一性障害。徐々に女に目覚めていく夫の姿は鳥肌もの。彼の性転換希望を知った妻の衝撃。それを受容する勇気と愛情が凄い。世界初命懸けの外科手術を実施。結果はいかに。

ヴェルサイユの宮廷庭師(2014年製作の映画)

3.5

ベルサイユ宮殿庭師の話。完成した庭の手入れではなく新規造園だった。庭園庭師の女と庭園建築家の男。当初は反目するも徐々に協力しあう。女性のコルセット作業着と国王役カツラと化粧が暑苦しそう。

シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち(2019年製作の映画)

3.7

ユニークな仏映画。ゲイのアマチュア水球チームが大会出場する事に。コーチは訳あり元五輪メダリスト。バスや大会も前夜祭、水着も超個性的。水球試合シーンの撮影は迫力満点。やっぱり仲間は大事。

フォーリング 50年間の想い出(2020年製作の映画)

3.6

幼い頃に母と妹と家を出た主人公。不仲な老父を引き取るも和解への道は遠い。下品な言葉を乱発する認知症の父。あれじゃ家族はたまらない。過去と現在の親子が交互に現れるのちとややこしい。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

あっけないラスト。転落死した夫の死因を探る解剖学。事故死か自殺か他殺か。目撃者はなく妻は逮捕され視覚障害の息子が証言台に。母国語でない供述。両親の名誉挽回のため彼は記憶と聴覚嗅覚を総動員する。名演技。>>続きを読む

カラーパープル(2023年製作の映画)

3.6

奴隷の様に女を扱う男に怒りを感じる。望まない結婚を娘に強要する父。妹との交流を許さない夫。妹の手紙保管してたの謎。自分より弱い立場の女性を虐げる奴。ミュージカルじゃなかったら悲惨だった。

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.8

聖地マシュハド。街の浄化を名目にした連続娼婦殺人事件。蜘蛛の巣を張る狂信的サイコパス犯人と罪悪感のない妻子。取材のため命がけで囮になるヒロインが凄い。裁判の供述にいちいち呆れた。震撼させた実在の殺人鬼>>続きを読む