ももんがさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.0

そうだったんだ!なんて素敵なお話なんだろう。北欧漁村の家政婦バベット。老姉妹の父教祖様生誕祭に、十二使徒の様な老人達を笑顔にした。豪華な晩餐会で調理過程も見事。料理が解る人解らない人の対比面白い。

奇跡のチェックメイト クイーン・オブ・カトウェ(2016年製作の映画)

3.8

実話。ウガンダのチェス天才少女のサクセスストーリー。貧困に苦しむ彼女はコーチの助けで大会に出場。見出した才能のため奔走する彼の信念が素晴らしい。愛情深い母親も印象的。低予算で地味だが絶賛おすすめ。

シュヴァリエ(2022年製作の映画)

3.8

混血児ムラートながら稀有な才能ゆえ黒いモーツァルトの異名も。爵位シュバリエを持つ黒人作曲家の先駆者。革命に身を投じ初の黒人連隊を率いた。ナポレオン圧政で一旦は闇に葬られた実在の人物が今蘇る。

あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

3.8

泣けた。なんて素敵な夫婦なんだろう。仲良く揃いの絹の韓服着てたのに。葬儀用の麻の衣を準備しなくてはならない。その川を渡らないで。たぶん川は三途の河。共に白髪の生えるまで死が二人を分つまで。理想の愛。

夜の来訪者(2015年製作の映画)

4.5

BBC制作。上流階級の祝いの席に警部が現れ工場勤務だった女性の死を告げる。自殺か他殺か。遺品の日記と写真をもとに個別聴取が始まる。彼女と面識があるのは誰か。真犯人と来訪者の正体は。良質ミステリー。

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.9

人は失聴の憂き目にあったら受容か抵抗か。高額な人工内耳サウンド•オブ•メタルを選択するのか。その音は価値があるのか。決断を後悔しなかったのか考えさせられた。耳にしたのは希望であって欲しい。

君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)

4.2

号泣してしまった。老人は愛妻との約束を果たすため旅に出る。乗り継ぎバスで想い出を辿り沢山の人々と出会う。お遍路さんの様に。愛妻との約束とは大切な鞄の中身とは。アメイジンググレイスが胸を打つ。

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.0

凄すぎて言葉が見つからない。信念に基づいたソ連高官と米国民間人。二人の友情や素人ならではの苦労が描かれる。キューバ危機に瀕し共に身を賭して核戦争を回避した。実在の二人はもちろん俳優も素晴らしい。 

黄金のアデーレ 名画の帰還(2015年製作の映画)

4.0

ナチはユダヤ人の命ばかりでなく多くの動産不動産を略奪した。特に異彩の美しさを放つ黄金のアデーレと呼ばれる肖像画。その素晴らしいクリムト名画の返還請求訴訟を巡る法廷もの。原告と弁護人の演技秀逸。

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.8

再鑑賞。心震える善き人への物語。東西ドイツ時代の相反する思想の劇作家と国防大尉。見て見ぬフリをする大尉。感謝をこめ大尉にソナタを捧げる作家。後に本屋で自分への本だと理解するHGW XX7。ラスト素晴ら>>続きを読む

雨とあなたの物語(2021年製作の映画)

3.9

SNSのない時代のすれ違いの恋。クラシカルなセピア色画面が綺麗。一途に文通相手の彼女を想い待ち続ける主人公。低確率の大晦日の雨の日に会う約束は叶うのか。素敵な傘と優しい雨が良い。エンドロール。

鉄道運転士の花束(2016年製作の映画)

3.7

沢山の花束は贖罪のためだった。鉄道運転士には人身事故は避けられない。それは大きなトラウマになる。彼は息子が運転士になる際に事故について話す。逆効果で無事故が続き父が取った驚くべき対応とは。

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.9

18世紀イングランド女王の寵愛を巡る宮廷女官同士の争い。古参と新参共にしたたかで時に壮絶。互いの足を引っ張り合う醜い争い。勝者は誰か。豪華絢爛な調度と衣装、女優演技は素晴らしかった。

真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)

3.8

薄暗いアトリエの中にさす淡い太陽の光。その陰影がモデルの美しさをより際立たせる。正妻の高価な真珠のイヤリング。絵の中から抜け出た様な姿の再現に成功してる。セピア色の画面が素晴らしい。

もうひとりの息子(2012年製作の映画)

4.0

出生時の病院での赤ん坊取り違え。イスラエルとパレスチナの家族ゆえの民族確執。父と兄弟は複雑でも母はどちらも可愛い。息子同士は同じ立場で理解し合う。父親の考えが変わる事は難しいのか。

ぼくたちのムッシュ・ラザール(2011年製作の映画)

3.7

教師と生徒の成功物語ではなかった。フランスの小学校でのやや重く深い話。思春期入口の子供達は女性教師の自殺に傷つき、難民の新任教師は家族の不幸に傷つく。社会問題の縮図を小学校に見た。

さよなら子供たち(1987年製作の映画)

3.8

ユダヤ人根絶やしのため草の根分けて捜索するゲシュタポ。神聖なカトリック校寄宿舎にも土足で踏み込む。少年達の平和な日常は一瞬にして踏み躙られる。連行される友人と卑劣な密告者。深いトラウマ。

リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

3.9

美少女コンテストが凄くアメリカ的。地区代表に選ばれた末娘。会場に同行するのは訳あり家族達。おまけに車は黄色のポンコツミニバン。様々なアクシデントを乗り越え到着する。大事なのは家族の絆。

コーチ・カーター(2005年製作の映画)

4.0

熱血コーチと学業不振の選手達。彼はアフリカ系アメリカ人の多い高校に赴任。生徒の将来を案じ文武両道を目指す。厳しくも愛ある指導は生徒保護者の理解を得られるのか。バスケ好きにはたまらない試合も見どころ。実>>続きを読む

海を飛ぶ夢(2004年製作の映画)

4.2

何十年も寝たきりとは辛過ぎる。まして自宅介護では家族も犠牲になる。自分を愛せなくなる。主人公は尊厳死訴訟のため弁護士を雇う。苦悶に満ちた人生の終焉に訪れた最後の恋。彼の心は空を舞う。あなたの選択は?

SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

4.0

ミニオンズスタッフ制作シングの続編。今度は大きなシアターでのライブとなる。新たなメンバーも加わり大盛況。キャラが立ってる動物達も歌も良く凄く楽しませて貰った。コアラとライオンがお気に入り。

SING/シング(2016年製作の映画)

3.9

ミニオンズスタッフ制作の癒されるお話。経営不振の劇場主宰者コアラ君。劇場を死守するためコンテストを開催する。集まった個性的な仲間達が可愛く歌も良い。練習を重ねるうちに上達する。ライブの歌が良かった。

ズートピア(2016年製作の映画)

5.0

大好き。肉食草食カーストあるけど凄く楽しく元気が出る。可愛いうさぎジュディとイケてるキツネニックのバディ。ナマケモノも遠吠えオオカミも踊るトラさん達も皆可愛い。シャキーラのスペイン語訛りOSTも良い。>>続きを読む

マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.0

ロバート•デニーロは良い感じに歳取った。人生経験豊富で気遣い抜群。こんなイケおじが秘書で的確な助言を貰えるなら最高。アン•ハサウェイも変わらず素敵で、元気を貰えてほっこりする素敵なお話だった。

最強のふたり(2011年製作の映画)

4.4

再鑑賞。フランス実話。事故により半身不随になった大富豪。介護者のスラム出身青年。互いに本音でぶつかり合う内に真の友人になる。まさにソウルメイト。本人俳優達の制作秘話ドキュメンタリーおすすめ。

命をつなぐバイオリン(2011年製作の映画)

4.5

ドイツ語原題名神童達。バイオリン少年素晴らしい。ウクライナの仲良し三人。音楽を通じた友情は民族憎悪で引き裂かれる。子供はナチのユダヤ人迫害が理解し難い。膨大な犠牲者のなか天才は生き残れたのだろうか。

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

3.7

ベトナムの秘境絹の里。幼くして富豪の第三夫人として嫁いで来たヒロイン。若い彼女には息子が期待される。一夫多妻の魅力的な夫人達。子孫繁栄が養蚕の繭と対比している様だった。湿度を感じる桃源郷。

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)

3.8

ナポリ湾に浮かぶ絶景の島。その岩壁と荒波。字が読める主人公は郵便配達員ポスティーノになる。彼は共産党員で国を追われたチリ詩人の影響を受ける。知識が増える喜び。憧れの島の外の世界と故郷の素晴らしさ。

小さな村の小さなダンサー(2009年製作の映画)

4.5

実話。体制に背いての初志貫徹がどれほど大変か。極端な共産党政権に苦悩する寒村の青年。バレエの才能ある彼は研修で渡米し成功。自由を望む彼の究極の選択とは。感激のラスト。素晴らしい中国系ダンサー。

しわ(2011年製作の映画)

3.8

いずれ向き合う老いをアニメで描く。舞台は介護施設。皆が恐れるのは重度患者専用2階行き。だが同席食事仲間達の病状は進行する。自宅で自由に暮らしたいのは皆同じ。狂言回しのミゲル。考えさせられるラスト。

サン・ジャックへの道(2005年製作の映画)

3.8

亡き母の遺産相続条件は聖地サンジャックへの巡礼。仲の悪い兄妹が仕方なく揃って出かける。最初こそ言い争うが徐々に改善。イスラム青年含む巡礼仲間達との触れ合いがフランス風。巡礼路風景が美しい。

サンザシの樹の下で(2010年製作の映画)

3.8

チャン•イーモウ監督。1970年代の中国文化大革命の真っ只中。裕福な青年と貧しい少女の農村学習での恋物語。白いサンザシの花と血の色の様な赤い実。儚すぎて哀し過ぎる純愛に泣けた。人民服でないのが良い。

マンマ・ミーア!(2008年製作の映画)

4.5

再鑑賞。結婚式にパパと思しき3人の男性達を招待する娘。ノリノリのママと愉快な友人達。紺碧の空とエーゲ海の絶景をバックにアバの曲を歌い踊りまくる。凄く楽しくハッピーな物語。落ち込んだ時にも観てみよう。

LOVERS(2004年製作の映画)

3.9

9世紀中頃の中国。季節や衣装の素晴らしい映像美が眼福もの。秘密を抱えた傾国の美女であるヒロイン。冒頭の舞とワイヤーアクションの闘いが見どころ。ラストの恋人達も良かった。チャン•イーモウ監督。

手紙と線路と小さな奇跡(2021年製作の映画)

4.5

感動して泣けた。韓国の寒村は単線で駅がない。電車に乗るには線路を通り命懸けの危険を冒さねばならない。不幸にして犠牲になった人も。運転手の父と聡明な息子。民間初の最も小さい駅は完成するのか。

小さな中国のお針子(2002年製作の映画)

3.8

フランス映画。景色の美しさと青春の三角関係。文革真っ只中の中国。辺境山村での強制労働につく青年達。過酷な共産主義の洗礼と自由な資本主義への憧憬。彼らの救いは仕立て屋の美しい孫娘。儚いラストシーン。