明石ですさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

アサシン クリード(2016年製作の映画)

3.2

中世末期、宗教裁判が全盛のスペインを舞台に、暗殺者に仕立て上げられた元死刑囚の男が暗躍する。アサシンクリードというと、中学生の頃に友人と一緒にプレイして以来、世界観の素晴らしさに魅せられ大人になっても>>続きを読む

紅い服の少女 第一章 神隠し(2015年製作の映画)

3.4

モーシンナアなる山の神が少女の姿をして山を降り、人をさらっているとの噂。近所の老人、恋人のお婆ちゃん、そして恋人本人がたてつづけに失踪したことで、ラジオDJの女性がラジオを通して情報を集め、彼らを捜し>>続きを読む

裸の十字架を持つ男/エクソシストフォーエバー(1990年製作の映画)

3.8

少女時代に悪魔に取り憑かれた過去を持つ女性が大人になってふたたび取り憑かれ、神父とアヤシイ宗教家の助けて得てテレビに出演、悪魔祓いショーで除霊をする話。まさかの本家『エクソシスト』でリーガン役を演じた>>続きを読む

屍憶 SHIOKU(2015年製作の映画)

3.9

テレビ番組のプロデューサーとして成功し、婚約者とは結婚間近、順風満帆を絵に描いたような男が、ある夜から、赤い女の出る夢にうなされるようになる。霊能者に相談すると、その女は、彼が産まれた日から取り憑いて>>続きを読む

野良犬(1949年製作の映画)

4.0

バスで拳銃を盗まれた新米刑事。その銃を使った殺人事件が巷で起きてしまい、辞令を出すも受け入れられず、東京中を歩き回り、盗られた銃を取り戻すべく奮闘することになる。泥臭くて暑苦しい、夏にぴったりの映画で>>続きを読む

イグジステンズ(1999年製作の映画)

4.2

脊髄に直接コントローラーを突き刺し、バーチャルリアリティに入り込んで遊ぶ次世代ゲーム「イグジステンズ」の体験会に呼ばれた人たち。プレイに参加すると、五感すべてがゲームに溶け込むあまりのリアリティに現実>>続きを読む

呪われの橋(2020年製作の映画)

2.9

大学の構内にある、夜中に歩くと死ぬとされる「女鬼橋」で肝試しをして以来、相次いで変死した大学生サークルを追う取材クルーを襲った死の怪奇現象。最近、『読むゾゾゾ』という本をシリーズで読んで廃墟や心霊スポ>>続きを読む

さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)

3.6

「想像力を欠くすべての人が現実へと逃避する」

ゴダールが晩年に手がけた3D映画。3Dはもちろん、iPhoneやGoogleなど最新のテクノロジーにも目を向けつつ、毛沢東やチェゲバラら、かつて彼自身が
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シスターズ(2004年製作の映画)

4.5

田舎の安ホテルに泊まったバンドマン一向を襲う女幽霊。『人肉ラーメン』の監督のデビュー作ということでDVDを入手して鑑賞した。さすがはホラー大国タイ産のホラー、劇中随所に工夫が凝らせていて、しかもちゃん>>続きを読む

華氏451(1966年製作の映画)

3.8

「本当なの?昔は消防士の仕事は火を消すことで、本を燃やすことじゃなかったってのはさ」

本を読むことを禁じられた近未来。毎日書物を燃やすかたわら、そこに何が書かれているのか気になって仕方がない消防士の
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戦慄の絆(1988年製作の映画)

4.7

幼少期から兄弟間で何もかもを共有し生きてきた一卵性双生児。医療器具の発明で名を馳せ、双子で産婦人科医を経営しながら大学でも教鞭をとる、人も羨む「成功者」の暮らしを送っていたものの、双子の片方が、女優相>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

5.0

「ずっとそこにあるのに今まで考えもしなかった。ある時気になりだしたの。この高速道路はどこにつながっているのだろう」

夫に逃げられ子育て等の家事は山積。まだ若いのにどこにも行けない鬱屈した日々を送る女
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

5.0

幼い頃の交通事故で頭蓋骨にチタンを埋め込まれた女性が、大人になって連続殺人を犯してしまう。身分を偽り他人の子になりすまして生きるも、頭に埋め込まれたチタンが、彼女に「普通」の女性でいることを許してくれ>>続きを読む

カラスが多すぎる(2016年製作の映画)

3.0

カラスが多すぎるのでありとあらゆる方法で駆除しようとした人間たちに降りかかる悲劇。これは動物愛護団体的なところの息がかかった作品なの?というくらい寓話っぽく作り手の意図も明らかで、たとえばこれをヒッチ>>続きを読む

ブラッディ・マリー(2016年製作の映画)

2.4

真夜中に面白半分で降霊術”ブラッディ·マリー”(日本でいうひとりかくれんぼ)をしてしまった女の子を襲う一夜の悪夢。これは正直全然面白くない。BGMやカメラワークをしっかり作り込んであるので期待してたら>>続きを読む

Lights Out(原題)(2013年製作の映画)

4.5

電気を消すと見える何者かの影。スウェーデンの有名な短編ホラーで、ハリウッドで長編映画化された作品は鑑賞済みでしたが、こちらはなぜかスルーしていた。いやこれ、長編映画より百倍怖いよ、、電気を消した瞬間に>>続きを読む

ベッドの下(2014年製作の映画)

4.0

「パパおやすみ、ベッドの下を見るの忘れないでね」からの予想だにしない展開。1分間に哲学が詰まった短編ホラーで、怖いというより難しいと言いたくなる笑。

箱の向こう側(2018年製作の映画)

4.2

妻と平凡な幸せを謳歌していた男のもとへ届いた、弟からのプレゼント。その場で箱を開けると、弟は「ごめんよ」とだけ言い去ってしまう。箱の中から出てきたのは、、『セブン』みたいなヤヴァイ話だったらどうしよう>>続きを読む

グリッドロック(2016年製作の映画)

4.6

渋滞に巻き込まれ、何が起こっているのかを確かめに車を離れた数分の隙に、車中の娘が消えてしまう。誘拐されたのか?犯人は誰?オチが読めず、この人絶対怪しいじゃん!と思った人が(ちゃんとした理由つきで)犯人>>続きを読む

キャリー(2013年製作の映画)

4.1

いじめられっ子の超能力復讐劇。プロムとホームパーティが大の苦手な私としては、いじめられっ子がプロムに参加して豚の血を浴びせられるというシナリオの時点でかなりキツいものがある(デパルマ作の初代『キャリー>>続きを読む

ジェイソンX 13日の金曜日(2001年製作の映画)

4.5

ジェイソン、宇宙へ行く。

電気椅子、銃殺、首吊りと、いかなる処刑方法をもってしても殺せなかった殺人鬼ジェイソンを、苦肉の策として冷凍保存していたものの、そのまま地球が滅してしまう!!500年後に地球
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狼男アメリカン(1981年製作の映画)

4.4

ロンドン近郊の人里離れた村へ旅行にきたアメリカ人バックパッカーが、地元の人々に謎の冷遇を受け、あてどもなく夜の野原を歩いていると、狼らしき怪物に襲われ、1人は即死。もう1人が狼男に変身し、ロンドンを舞>>続きを読む

ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

4.3

インディアナの小さな町でダイナーを営み、妻子とともに平凡ながらも満ち足りた暮らしを送っていた男。店に押し入ったギャングを鮮やかな手際で返り討ちにしたことで、町のヒーローとして祭り上げられ、有名人になり>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.6

近未来。人体が進化を遂げ、痛覚やウイルスによる疾患と無縁になった世界で、新たな臓器が増えつづける新種の病にかかってしまった男が、増えすぎた臓器を切除するボディアーティストとして活躍する話。クローネンバ>>続きを読む

10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

4.2

狂人か、命の恩人か。車の衝突事故を起こし意識不明の重態に陥り、目を覚ますと、鎖で繋がれていた女性。狂人なのな恩人なのかわからないサイコパスっぽい男に「未知のガスで世界が滅んだから地下で暮らすしかない」>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.1

「それが可能であればどんな技術も実現せずにはいられない。人間の本能みたいなものね」

体の一部あるいは全てを「擬態」化させられた人間はどれくらい人間なのか?という人間存在の在り処をサイバーパンクSFに
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モンスターズ(2015年製作の映画)

4.6

外の世界は凶暴な”モンスター”で溢れているため、「大きくなるまで外出してはいけない」と地下室で育てられた女の子。しかしある日その”モンスター”の秘密を知ってしまう。これはお見事ですね。二転三転する緻密>>続きを読む

ビッグ・バグズ・パニック(2009年製作の映画)

3.6

突如として街に響いた謎の咆哮により全住民が失神。巨大な蜘蛛らしき生物が跋扈し、人間たちを糸でぐるぐる巻きにし繭に閉じ込められてしまう!たまたま一番最初に目を覚ました主人公が、街の人たちを引き連れて巨大>>続きを読む

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

1.7

何の変哲もない無害そうな老人の家に忍び込んだら、その老人が海兵隊出身の退役軍人で、あまりの強さに返り討ちにあうというアクション風ホラーの第二弾。

前作の舞台は普通に現代のデトロイトだった気がするのだ
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ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

5.0

深夜にハードコアポルノを流して視聴率を荒稼ぎするTV放送局の男が、拾った電波から偶然流れてきた”ビデオドローム”なる拷問映像(赤い部屋みたいな)を観たことで、拷問映像の中毒に陥り、現実と幻想の見分けが>>続きを読む

マスターズ・オブ・ホラー/悪夢の狂宴(1990年製作の映画)

4.2

巨匠2人が競作形式で作品を出し合う2本立ての中編映画集マスターズ·オブ·ホラー。今作はダリオ·アルジェント×ジョージAロメロというまさかの『ゾンビ』コンビで、完全に作り手に興味を惹かれて観た。「エドガ>>続きを読む

「A」(1998年製作の映画)

4.8

「彼(=麻原彰晃)がどんな人間だろうと意志は変わらないですね。最終的な解脱に導いてくれるのは尊師しかいないと信じているので」

地下鉄サリン事件の直後、元TVディレクターの森達也監督が、崩壊前夜のオウ
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スタング 人喰い巨大蜂の襲来(2015年製作の映画)

4.3

耳を聾するロックンロール、筋骨逞しく頭の軽いハンサムな主人公、開始2分で特に理由もなく薄着になるヒロイン、これぞB級映画たるべきという要素をことごとく満たしながら進んでいくサイテーな(=素晴らしい)映>>続きを読む

悪の法則 特別編集版(2013年製作の映画)

3.8

性的な話ばかりで、高校生のお昼休憩みたい、、

というのが前半の正直な感想。リドリー·スコット本人が、神が宿ると信じてるはずの「細部」がこれでは、作品への敬意も持てやしない。映像面から、なんとかマトモ
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ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)

4.7

「弾が頭をかすめた瞬間、政治やくだらん話は吹っ飛んじまうさ」

ソマリアの内戦に介入した米軍が、避けられぬ死を覚悟し現地兵と戦った実話。誰もが”楽勝な任務”と踏み、食糧も水も、暗視ゴーグルも持たずに、
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デュエリスト/決闘者(1977年製作の映画)

3.6

名匠リドリー·スコットの監督デビュー作。ナポレオン帝政下のフランスで、決闘に魅入られた2人の男の歪んだ友情の行く末。『ブレードランナー』然り『グラディエーター』然り、後年までリドリー·スコット作品のテ>>続きを読む