排路さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

排路

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夕やけ雲(1956年製作の映画)

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みんなバラバラになってゆく!さよなら!
魚臭い匂いや少年たちのゲタ、スニーカー、ほっぺたの肌触りが感じられる

二十四の瞳(1954年製作の映画)

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終戦記念日を2日すぎてみた
喜怒哀楽のカテゴリーにはまらない曰く言い難い感情が生まれててよかった。それが音楽の高峰秀子のクロースアップに宿ってる。

アルジェの戦い(1966年製作の映画)

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銃口の背後にいるのが、いつもとは逆で、被抑圧者たちだけど、そのような抑圧されてきた集団のために観客の同一化作用の構造を逆転させているだけだから、説得力がない。

武蔵野夫人(1951年製作の映画)

5.0

怪しい作品だったけど、青酸カリ、戦後の東京の風景、若き帰還兵の不良、不倫と近親相姦(文学の名においてのみ価値を獲得する)、死んでいるのか寝ているのかわからない横になった田中絹代を照らす天井の電気が揺れ>>続きを読む

遺灰は語る(2022年製作の映画)

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『情事』がこんな都合よく引用されるなんて、ゆるせない!

十字架の男(1943年製作の映画)

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頭が割れてる兵士の扱いにヒヤヒヤした。ほんとにヒヤヒヤした

祇園囃子(1953年製作の映画)

5.0

アントニオーニの『椿なきシニョーラ』も、同じ1953年の映画で、どちらも身体を売る女性の物語だけど、アントニオーニの方は異性との深い愛に救いが求められて、こっちははじめからそれを諦めていることが全く意>>続きを読む

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

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西部劇も、もう終わったなと思う。
しかもそれがイタリアとアメリカの共同作業だということ含めて、ひとつの時代の決定的な転換に立ち会えるのはいいこと。

乱れ雲(1967年製作の映画)

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序盤の草笛光子の慰謝料を拒否する司葉子に対する無神経さといい、津軽の人はガサツだいうことといい、繊細さとは真反対の次元があって不思議だったのだけど、きっとその次元からでしか出発できないことも見えない真>>続きを読む

女の座(1962年製作の映画)

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草笛光子に恥かかせすぎだった。大人たちが遊具で遊ぶのをみてバカねぇといったり、葬式中に恋の話をするのを聞いて眠くなってきたりすることへの捉え方がかわる。

娘・妻・母(1960年製作の映画)

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成瀬巳喜男が演出だけじゃなく、モンタージュもすごいことがよくわかる。上映会で原節子が小細工されるところとか、草笛光子と小泉博のペア、三益愛子と杉村春子のペアが前後に分かれて養老院から帰るときの編集とか>>続きを読む

恋人のいる時間(1964年製作の映画)

5.0

突拍子もなくつながるもの同士。こう言って許されるなら、わたしはある部屋に続く経路がひとつだったり、たんに扉一枚だったりするより、同じ部屋に入るのにいくつもの道があるのが好きで、どこかに似た感覚を抱く人>>続きを読む

あらくれ(1957年製作の映画)

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風俗が全然わからないのと、高峰秀子が腫れ物のようで、つらかった

驟雨(1956年製作の映画)

5.0

すごすぎる。はじめに姪と夫婦の三角関係でお芝居の凄さが露呈してしまっていて、原節子ってこんな顔してたんだと思う。とくに香川京子の話をうんうんいいながらきく横顔。あと、「バカ」って結構はっきりいうこと。>>続きを読む

昼下りの決斗(1962年製作の映画)

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善悪二元論に言及するけど、その後の流れにあまり活きてこないし、それまでもなんだかすべってるようにしか見えなかった…

ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

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よくわからん、
この映画が前提としている合理的なもの、わたしたちで形容できるような事柄が不十分だから、それを越えるような身振りをしても、所詮限られた世界の中だけの割と空虚な小競り合いにしか見えなし、真
>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

5.0

みんなが同じ方向を向くことの不可能性(保利先生が体罰をしてるのか、それとも生徒のいじめか教師も親もわからない。)みんなが同じ方向を向いてることになる神秘的イメージ(その最も日常的なのが、サイレンを鳴ら>>続きを読む

女性の勝利(1946年製作の映画)

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田中絹代が、家に肉を売りに来たのが同窓生のもとだと気づくシーンがすごい。オフスクリーンでいろいろ喋ってるのに、カメラは田中絹代を移したまま、あるいは同様にもとを映したまま、この2人にカメラが同じ処理を>>続きを読む

(1955年製作の映画)

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なんの時間かわからなく耐え難いのがまたよかった。メリーゴーランドのシーンとか、大晦日のパーティとか。ゴリアーノに始まり、ゴリアーノで終わるアントニオーニのさすらい同様、最初と最後が一瞬で繋げられるタイ>>続きを読む

女優と詩人(1935年製作の映画)

4.0

キャラクターが上手く出来すぎ!キャラクターもそうだし、お芝居がそのまま現実になる流れの中に、おはまさんとのせがちゃんと絡んでくる。ほか、ビールの空瓶に「ビールを持って来い」の声がなんどもオーバーラップ>>続きを読む

噂の娘(1935年製作の映画)

5.0

それまで予感はいたる所で感じていたものの、妹が自分ののお見合い相手とデートをしているのを姉がみたのを皮切りに(画面内の上下関係がおかしなことになっている)、主要な作中人物全員がいつでもこちら側に転落す>>続きを読む

君と別れて(1933年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ほんと、これでもかと素晴らしいモンタージュ実践。母親がこたつの中に戻してくれるところから始まる足の指先の物語でもあり、穴を埋めるのが母親から恋人の弟にもなる。でもそれ以上に、すでに母が倒れてるのにさら>>続きを読む

流れる(1956年製作の映画)

5.0

映画の中盤にあるパトロール中のお巡りさんが夜の洗濯物を心配してつたの屋に来るシーンで女中の田中絹代も含め、寝ていたみんなも起きて、お客をもてなそうとする一連のくだりがすごかった。お酒飲んだらコロッとお>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

5.0

画面のなかで斜めに走る木を見ても、ただならぬ雰囲気がある…

晩菊(1954年製作の映画)

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やっぱりどれだけ画面が変わっても、縦に伸びるものがある。玄関付近でなってる機械みたいな音はなんだったのか。上野駅地下の引きの画が、とくに地上から注がれる白く淡い光と地下の暗さのコントラストがとてつもな>>続きを読む

(1953年製作の映画)

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ヒラメ、三國連太郎のおはよう、心の声、不倫相手の手紙を読む上原謙と曇りと電車、新幹線の車窓の景色に上原謙の上司の声が重なる。大阪での密会、子どもで繋ぐ。

それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

4.5

わたしも飛行機追跡アプリはじめた。

ぬいしゃべの学生たちがアイデンティティに悩む主体だとしたら、こちらのレアセドゥは過剰なまでに行動する主体で、いろんなことの合間を縫って父の様子を見に行かなきゃいけ
>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

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自主的に目をつむりたくなる。こういう映画がいちばん面白くないと思う

おかあさん(1952年製作の映画)

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次女のちゃこちゃんが髪の毛切られたことの重大さに気づくのがよかった。あと、父親も兄貴も画面の手前の方で横になってるのもいい。父が死んだとき、姉がうどんをよそってくれないから自分でやろうとするけど手が止>>続きを読む