Atsushiさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

Atsushi

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わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

4.2

実は誰よりも親のスネをかじろうとしているくせに偉そうで人の気持ちがわからない主人公が、それでもその行動力で結果的には周囲にポジティブな影響を与えるのが面白い。森田想さんうまいなぁ。
82分にまとめられ
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.1

名作のリメイクだけにストレートなメッセージがすごく心に沁みる。
全然違和感なくイギリス流に仕上げられていて、ビル・ナイの醸し出す絶妙な哀愁と決意にはもっと熱く生きてみようと否応なく思わせる力があった。
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.1

狭い車内に殺風景な雪景色、ギシギシと激しく音を立てて走る電車の臨場感、旅情感が絶妙。相部屋の最悪なヤツに徐々に心を開き、最後には依存する主人公の姿が人間らしくて良いなぁとじんわり思える映画でした。

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.2

主要キャラがそれぞれ魅力的で、特に前半は場面ごとにどんなことを言うんだろうとワクワクした。
視聴率競争の時代遅れ感や、他にもうーんと思うところもあったけどそれでも良いところの方が勝っている良い映画でし
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.2

有無を言わせぬ大天才の自伝だが、スピルバーグダイジェストみたいになってないところがすごく良い。
お母さんのこと大好きやったんやなぁ。
中盤からは結構じめっとした雰囲気で進むけど、シャレたラストに一気に
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.4

ダニエルズ、合わない説…。
とっ散らかりすぎてる割には言いたいことはそれか…という感じもあり、ハードルを上げすぎるとハマれないかもしれない。マルチバースに乗り移っての戦闘シーンが思ったより少なくて、も
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.0

舞台となるエンパイア劇場がとにかく素晴らしくて、その風景を淡々と映していくオープニングがすごくいい。
そこにオリヴィア・コールマンの凄みが加わって、まぁそりゃええわなって感じです。

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.5

前半から格差社会やルッキズムが皮肉たっぷりに描かれていてめちゃくちゃ面白いのだけど、後半はもっと面白い。
こんなにも続きが見たくなる作品はなかなかない。なんだかんだで一番クソなのはカールかな…。

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.3

ただただ気持ち悪くて猟奇的な設定だけどあらゆるアウトサイダーに置き換えられるので不思議と共感してしまう。
思ってたよりむさぼりついて食ってて目を背けたくなるシーンの連続だが最後は深く深く感動した。
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.4

刑事が容疑者にどっぷりハマっていくのと同じように自分も画面に吸い込まれていった。音声メモを使った言葉の残し方とその受け取り方、翻訳や解釈の違いから生まれるお互いへの想いの起伏など、描き方がうますぎる。>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

3.8

ハリウッド黎明期の何でもアリ感が存分に楽しめる。サイレント時代の撮影風景がすごく良いだけに、トーキー時代に置いていかれるブラピの哀愁が染みた。
それにしてもマーゴットロビーの画ヂカラはハンパないなぁ。

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

上質なコテコテで、いかにもマッチョな戦闘表現が強烈。ライトハウスと全然違うスケール感ながら独特な光や音が前作を思い出させる。父親役がイーサン・ホークだったことに最後まで気づかなかった。

ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償(2020年製作の映画)

4.0

流れで出てくることはたまにあるけど、ブラックパンサー党をど真ん中に描いた作品を観たの初めてだったので勉強になった。
危険分子ではあったやろうけどFBIのやり方は汚いなぁ。最後にテロップで出る内容が一番
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.2

冷静に考えるとめちゃくちゃな話だけど、素晴らしいロケーションがすべてを成立させている。
なあなあで生きたい男と崇高な理想を掲げるが過激な男。内戦の構図と滑稽さを粋に描いていて考えさせられることが多い一
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.0

農家で鶏を盗んだり、女性のハンカチの匂いをみんなで嗅いだりといった兵士のオフの姿や、気まぐれな会議・上官の訳の分からないプライドで若者が無駄死にしていく様が戦争の虚しさを鮮明にあぶり出す。
こんな大敗
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.1

スケールのでかさ、迫力、底から来るような轟音…素晴らしい飛行シーンと、ベタベタのロマンス。これぞスター映画って感じで気持ちいい。
前半の練習繰り返しのおかげで本番はパイロットに乗り移ることができて大興
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.0

型にはまることを嫌い、その映画やシーンに本当に必要な音楽は何かを突き詰めて期待を超え続けた姿勢がカッコいい。
途中からは馴染みのある名作がどんどん出てきて楽しかった。劇場で観る価値のあるドキュメンタリ
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

4.2

面倒なことからとにかく逃げる。まずその逃げっぷりでぐっと掴まれ、そこからの展開もすごく良い。
主人公のクズ描写も秀逸で、エンタメとしておもしろい上に人生についても考えさせられる傑作。

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.8

美しい別荘で、まるで大気汚染対策かのようにユダヤ人をいかに効率よく減らせるかを淡々と話し合う異様さ。
ちょっとでもユダヤ人を擁護していると思われたらアウト的な空気に、誤った社会観念が引き起こす恐ろしさ
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とべない風船(2022年製作の映画)

3.5

三浦透子の魅力に力技で持っていかれたような感じだけど、強く生きようと思わせられた。東出がかっこよくて驚いた。

ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

3.4

画は見栄えがいいので観ていて楽しいし、アダム・ドライバーのひねくれた台詞回しもクスッと笑えるのだが、風刺やメッセージをいろいろ詰め込んだ故に話が面白くなくてイマイチ入っていけずでした。

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.9

映像は文句のつけようがない。海に行くまでに結構時間かかった分、贅沢な遊泳を堪能できる。それにしても海の人たちにとってサリーがあまりにも厄介者すぎないか。
何より予告のトムクルーズがすごすぎた。

バルド、偽りの記録と一握りの真実(2022年製作の映画)

4.1

初っ端、砂漠シーンの不思議さにいきなり掴まれる。冴え渡るカメラワークが抜群にカッコいいしガンガン入り込んでくる虚構(妄想・劇中劇)シーンへのスイッチもめちゃ心地よい。
監督が込める母国への愛と憂いで、
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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.1

主役のキャラクターと自分の相性がどうにもこうにも悪くて参った。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.3

ろう者が日常で抱える不便の一つ一つにハッとさせられ、静寂の中のミット音のリズムや画力に引き込まれる。
葛藤がすごく自然に描かれていて、明確な成功を掴むわけではないのにしっかり希望を感じる。表情だけで泣
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あのこと(2021年製作の映画)

4.2

不条理がまかり通っていた時代の話だけど、現代への警鐘にもなっているのが余計辛い。
主人公と同じ感情を持つことは絶対に不可能なのに、限りなく追体験に近い感覚で没入させるのが見事。
終盤は苦しくてヘトヘト
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

もはや史実のドキュメンタリーを観てるみたいな感覚で結果知ってるのにドキドキした。
ドラマ部分も良いけど何と言っても試合シーンが圧巻。原作がそのまま、しかもすごく自然にダイナミックに動いている迫力に感動
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ある男(2022年製作の映画)

4.3

ちょうどいい具合に細かいところ忘れてたのもあって、原作を読んだ時に少しあったモヤを見事に晴らしてくれた。
最近観たメジャー系邦画の中では群を抜いて良かったし、エンドロールで監督名がさらっと紛れるように
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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

3.7

鮮やかな色の壁にペネロペ・クルスがよく映える。真実にフタをせずに向き合って前に進もうという熱い想いが伝わるし、スペインにおける圧政の歴史に対する向き合い方、世代や立場の違いでのギャップも興味深い。

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.7

上級国民や成金、自称グルメへの皮肉と風刺が痛快ではあるのだが、いかんせんシェフが変態すぎた。
たしかに料理人に限らず、成功すればするほど庶民には喜びを与えられなくなるってのはあるよなぁ。

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.8

後戸と要石の設定に少しモヤりながらも、冒頭からのアクションとロードムービーの旅情感、リズミカルで心地よい椅子の動きに前のめりで入り込めた。
当事者の人はどういう気持ちで観るんだろう。

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

4.2

完璧に見えて胡散臭い世界の作りが絶妙で、ノスタルジーへの痛烈な戒めが突き刺さる。
もはやフローレンス・ピューは勝手に作品の質を上げてしまう存在になってるな。

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.0

アフリカとテクノロジーのハイブリッド感は相変わらず絵になる。弔いは良かったし、新たな出発にもグッときたけどこれ以上続けない方がいいような気も。。。
そして彼女はアイアンマンロスを背負えるのだろうか…

RRR(2022年製作の映画)

4.1

バーフバリ然り、地上戦のアクションが世界一おもしろい。マーベルからオファー来てないんやろか。
イギリス憎しや民族意識が全面に押し出されていて、インド人のアイデンティティーにちょっと胸が熱くなった。

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.4

良かった!さすが!
差しの会話でのたっぷりと贅沢な余白や間に自らを顧みたり、考えを巡らせたり、いい意味で終始ソワソワさせてくれる。
稲垣吾郎はハマっているのを超越してもはや本人やし、玉城ティナもあんな
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.7

現代にリンクする陰謀の史実をコミカルに粋に描こうとしてるのだけど、なんかちょっとノリきれない感が…。
プロダクションデザインは素晴らしくてワクワクするので見応えはありました。