蘭奢待さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

蘭奢待

蘭奢待

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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.0

これはショートフイルムの範疇に入る。尺はたった30分足らず。コマ数秒のモノクローム静止画で物語は進む。しかもストーリーはSF。これが1960年代に制作されている。さすがフランスと唸らせられる。
ヒロイ
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

3.5

イランの映画。気になっていた作品をようやく観た。中東の家庭や街、生活の様子がとても興味深い。
走れメロス的な作品だが、主題の一つに教育の厳しさがあり、躾をとても重視する文化であることが見て取れる。
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

3.6

ロードムービー。いかにも南部らしい風景と人々。嫌気のさしている日常から脱出し、人妻テルマと、ウェイトレスルイーズが車での旅に出る。羽根を伸ばし過ぎた挙句、事故を起こし犯罪に手を染めていく。
姉さんルイ
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栄光のル・マン(1971年製作の映画)

3.2

映画ストーリーとしては面白くない。が、この時代にこの映像。カメラアングル。事故シーン。音もリアル。素直にすごい。
今の時代から省みるとなんとも牧歌的なピットインだが、車が機械として面白かった時代。

地獄の7人(1983年製作の映画)

3.0

ジーン・ハックマンがいなかったらB級作品。
ベトナムに置き去りにされた米兵を個人の軍隊が救いに行く。それは以前ベトナムに駆り出された兵士たち。ゴッコのような訓練を経て現地に乗り込む。みんなadidas
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

3.6

政治亡命と自らは言うキューバのチンピラトニー。アメリカに渡り成功を掴むために悪の道に手を染める。度胸の良さで頭角を表し、その道でのし上がってゆく。
The world is yours. 王様の椅子に
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

良い映画を観ました。ロビン・ウィリアムズの名演。良い俳優でした。街の悪友たちも憎めぬ良い奴らです。
不幸な生い立ちだが、天才の頭脳を持ったマット。フィールズ賞レベルの数学の難問を最も簡単に解いてしまう
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愛と哀しみの果て(1985年製作の映画)

3.0

アクションもエロもミステリーも希薄だが良い映画。
昔の作品とはいえ、英国植民地でのご主人様と現地人たち奴隷の関係がどうかと思ったが、そこに光を当てたストーリーだった。
ロバートレッドフォードの格好良さ
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セルピコ(1973年製作の映画)

3.6

アメリカの警察の腐敗。不正に流されずに、敢然と立ち向かうセルピコ。腐敗が普通となった組織の中で、仲間を捨て正義を取る行動はなかなか取れるものじゃない。上層部の協力が得られないまま、警官たちの恨みを買う>>続きを読む

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

3.8

愚かしい戦争と、その犠牲になる兵隊たち。そして銃後の家族。

戦争のドンぱちや、軍人の潔さを見る映画ではない。
つまらぬ戦争を推し進める国。従わざるを得ない職業軍人。兵士として駆り出される一般国民の悲
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タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

3.6

この有名な作品をじっくり見たのは初めて。スティーブ・マックイーンにポール・ニューマン。火事場に果敢に挑むスティーブが渋い。
2001年の大惨事で高層ビルの脆さを知っている後の世代にとっては、まあフィク
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ヒート(1995年製作の映画)

3.0

大好きなアル・パチーノとロバート・デニーロの豪華共演。
シナリオが行けてない。
金もかけていそうだが、映画作品としては残念。
もっとすっきりするアクションを期待してたが、なんだか中途半端。
でも、この
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アウトブレイク(1995年製作の映画)

3.1

アフリカ原産のウイルス性出血熱。密輸された猿から次々へとアウトブレイクしていく。
スリリングなアクション仕立てになっており面白いが、ホンモノのアウトブレイクを知った今は少し滑稽にも見える。
超ご都合主
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ミッドナイト・ガイズ(2012年製作の映画)

3.4

爺さんたちのアウトローものは間違いない。
アルパチーノも歳をとってしまったなあ。

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

4.0

ロードムービー。脱獄囚が逃げる途中で子供を攫い車で逃走する。親に恵まれない同士。共感しあい、助け合い逃走を続ける。
ケビン・コスナーとクリント・イーストウッドの大物共演。ケビンは悪役にはむかないが、良
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.2

クリント・イーストウッドはずるい。かっこよすぎでしょ。
嫌われ者の偏屈爺さん。でも何処か憎めない。対するは正義のかけらもない街の悪者。人情と男気で勧善懲悪。
ワンパターンといえはそう言えるが、水戸黄門
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マイケル・ジャクソン THIS IS IT(2009年製作の映画)

3.5

自分の中でMJは割と最近のスター感があるが、あれからはや30年以上。
スリラーやらビートイットがTVでヘビロテされていた時代を思い出すと確かな懐かしさを覚える。
間違いなく自分の世代て、ビッグスターで
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マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)

4.5

田舎の街で古い建物を改装し、夢だったブックショップを開く。
しかし、街の有力者がその古い建物の利用を計画していた。
いかにも英国人らしい人々と英国らしい天気が、静かで暗い、陰鬱だが、格調高い雰囲気を作
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ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978年製作の映画)

3.5

有名なゾンビだが、原点の本作を見るのは初めて。とんでもないB級映画だった。脈絡のないストーリー、飛躍するシーン。暖かい心で鑑賞。
何年か前に「ゾンビの小哲学」人文書院を読んで膝を打ったが、異質な者を排
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アーガースワーディ村(2018年製作の映画)

2.5

ドキュメンタリー的な作品。辺境の寒村。住民の無知につけんこだ電力会社。住民には水も電気も食料もない。雇用もない。無為な議論。
この作品の画作りにはこだわりがありそう。

アラビアのロレンス/完全版(1988年製作の映画)

4.0

227分という長尺に恐れをなしてなかなか手を出せなかったが、この雨続きのお盆休みに見れた。
第一次世界大戦のさなか、カイロの英国軍からアラビアに派遣された跳ねっ返りの軍人ロレンス。ラクダに乗り砂漠を越
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ニノチカ(1939年製作の映画)

3.5

制作の1939年といえばロマノフ王朝が没して20年後。さらにレーニン亡き後。第二次世界大戦突入の直前。単純に面白くはあるが、世界情勢からしてまだ冷戦期ではない。なのにこのディスりっぷりは当時から相当ソ>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

3.6

幼い頃に大富豪の実業家に引き取られたケーン。長じて大富豪をバカにし、資産の継承を放棄し、新聞社の経営に打ち込む。清々しく論も立ち、貧者を救う姿勢の若き実業者は従業員と市民に歓迎される。
大統領のメイを
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我等の生涯の最良の年(1946年製作の映画)

4.0

終戦直後の作品。ちょいちょい敵国の日本が出てくるのが興味深い。
復員軍人がなかなか家庭や社会に溶け込めない様子を描く。ベトナム戦争症候群は有名だが、太平洋戦争でも同じだった。
待つ女と待てない女。負傷
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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

4.8

ドイツに占領され、英国亡命チェコ政府から送り込まれたハイドリヒ暗殺部隊。ハイドリヒはナチスの高官でありユダヤ人絶滅を推進。無実なチェコの市民を殺戮する。
無謀と知りながらも暗殺計画を実行に移す。
とて
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キリング・フィールド(1984年製作の映画)

4.4

ジャーナリストモノにハズレはないが、これも良い作品。長尺なのにずっとハラハラされてくれる。米軍によるカンボジア誤爆。KRが立ち上がり、やがて人民に牙をむく。戦地を報道するNYT記者と、現地案内役兼通訳>>続きを読む

ニコライとアレクサンドラ(1971年製作の映画)

4.2

タイトルからして重い作品だと言うことは覚悟していた。
衰退するロマノフ王朝と、虐げられた国民による革命。国民のために良政をしていると信じ、国民のためにドイツと戦っていると信じていた。まさに王様は裸だっ
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ハンコック(2008年製作の映画)

3.6

飲んだくれのassholeなスーパーマン。人助けをするがassholeといわれるとブチ切れて、街を壊しまくる嫌われ者。
好感度向上作戦はうまくいくが、その後の意外な展開。
ハリウッド映画らしい映画。ウ
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シコふんじゃった。(1991年製作の映画)

3.8

面白かった記憶はあるが、実に久しぶりに観た。
若き竹中直人のおかしみと、モッくんのシコの美しさを再認識。
セリフが棒読みなのはご愛嬌。

ボーン・アイデンティティー(2002年製作の映画)

3.7

テンポのいいアクションで楽しめる。記憶を失い、自分が何者かもわからないがめっぽう強い。
まあ、エンタメ映画なので出来過ぎ感はあるが、楽しめた。

アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

4.2

この宣材ポスターからはロマンティックコメディー系かと思って引いたが、見てよかった。
filmarksの高い評価は正しかった。タイルリープものだが、SF臭はない。今日を一生懸命に楽しく生きるとはの示唆。
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パットン大戦車軍団(1970年製作の映画)

3.9

欧州戦で連合国側の将軍がクローズアップされることはあまり多くないが、米軍のパットン将軍の伝記的作品。ドイツ軍があまりにも間抜けで弱く描写されているのはどうかと思うし、いつの間にかDデーは終わっており、>>続きを読む

北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)

4.0

流石のヒッチコック監督。どんでん返しに次ぐどんでん返し。息を継がせぬ展開。
味しかない車、特急電車、バスが泣けてくる。ラシユモア山の闘いが印象的。