chanさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

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チワワちゃん(2018年製作の映画)

3.5

未来の保証などない
孤独と焦燥感の中で

幻想とリアルの狭間
閉塞感をぶちやぶり
"生"を求め疾走する
若者達の青春の爆発

死と向き合い
生を選択する

煌びやかな世界の中に潜む
青春の影を鮮烈に描
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.0

社会的弱者を援助すべきはずの
機関や制度が逆に弱者を排除し
追いつめてく過酷な社会の現実

自身も苦しい生活の中で
シングルマザーの家族に
寄り添い支える老人の姿

人間の尊厳をかけ奮闘する
男の生き
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.5

円満だった結婚生活
すれ違いを積み重ね
深まってく夫婦の溝

財産と親権を巡り泥沼化してく
離婚プロセスの先に見えたもの

喜怒哀楽を共にした時間は
無駄ではなく“生きていく”
美しさ難しさを教えてく
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アマンダと僕(2018年製作の映画)

4.0

平穏な日常に突如として
訪れる受け入れ難い現実

言葉にならない哀傷と喪失感
行き場を失った憤りと不安に
揺れる繊細な感情を映像美と
ともに丁寧に映し出した傑作

作品に漂う静寂と優しさ
暗闇に希望を
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

4.0

人との繋がり方も多様化し
対価を払えば欲しいものを
手にできる一方で人間関係
の希薄化が進む現代社会に
翻弄され堕ちてく女性の姿

一瞬先が分からない緊張感
絶望と孤独、虚構と現実の
狭間から一筋の光
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.0

喪失感を抱えながら
生きる理由を求めて
真実と偽りの狭間で
世界を彷徨う若者達

散りばめられたメタファー
解釈の幅が広い複雑な構造

答え探し求めて
止まらない思考
なんだこの作品
頭が疲れてきた

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

潜在意識にこびりつく
ドロドロとした感情を
笑いと不穏さのなかで
鮮烈に浮き上がらせる

"持てる者"と"持たざる者"
両者の間に隔たる深い溝

"共存"と"分断"
まとわりつく
複雑な感
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.5

絶対王者を倒すための
プライドを懸けた戦い

勝利へのあくなき執念
妥協を許さぬ強き信念
熱き男の友情と家族愛

限界を超え突き抜けた先に
広がる世界たどり着く境地

手に汗握る展開に
押し寄せる臨場
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.5

運命的に恋に落ちた元恋人と
酷似した人が目の前に現れる

漂う不穏な空気
徐々に現れ出る
隠された恋愛観

理性と本能の狭間で
葛藤し揺れうごく心
掴めない愛のカタチ

一瞬先が見えない
不安定さのな
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花とアリス(2004年製作の映画)

4.5

一つの嘘からはじまる三角関係
青春の甘酸っぱさや儚さ切なさ
未熟な2人の少女が友情と恋の
間で葛藤し大人へ成長してく姿

鈴木杏さん蒼井優さんの
瑞々しい演技一幅の絵の
ように美しい場面の数々

繊細
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ラストレター(2020年製作の映画)

4.0

どこか心につっかえた
切なくて甘美な記憶が

幾歳月の時を越えて
色鮮やかに蘇る傑作

過去から現在
そして未来へ
手紙がつなぐ
珠玉の恋物語

現実は厳しくとも
美しく煌びやかな
一瞬が人生を彩る
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

第二次世界対戦下のドイツ
ナチスに傾倒する心優しき
少年ジョジョの葛藤と成長

幼き子ども達に
すりこまれてく
偏見や差別思想

他者を信じ抜く強さ
すべてを包み込む愛
ユーモアと想像力で
逆境に立ち
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退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

3.5

考えれば考えるほど
考えがまとまらない
色々考えさせられる
ある意味退屈しない

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.5

アメリカの裏社会を
駆抜けた男達の半生

三つの時間軸と複雑な人間関係が
絡み合い物語に引き込まれていく
心地よく演技に魅了される210分

終盤にかけ高まる緊張
地位と名誉を追い求め
暴力の渦の中を
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2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.0

考えが相反する教皇と枢機卿が
対話を通し理解を深めていく姿

葛藤と悔恨、苦悩と弱さを
抱えながらも多くの信徒を
導かなければならない重圧

変化は妥協ではなく
他者との対話により
変わっていく寛容さ
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.0

自身のアイデンティティーと
居場所を求めて彷徨う少年の
孤独が映像美と共に胸に迫る

心に抱えた傷
本当の自分を
覆隠すように
身にまとう鎧

揺動く繊細な心
美しくも切ない
純粋で一途な愛

過酷な
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僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)

3.5

静けさの中に映る
喪失と深い悲しみ
行き場のない感情
神の不在への怒り

少年の日常を切り取ったように
リアリティを追求した場面場面

ノスタルジー漂う世界観
幼き頃の懐かしい記憶が
美しい映像ととも
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サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)

4.0

新境地を開く演技
物語を彩る劇中歌
魅せられる映像美

喪失の先に生きる意味を求め
交錯し重なり合うストーリー
響き渡る歌声は心に染み入り
最大級のカタルシスへと導く

記憶は重なり未来へと
今を生き
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海獣の子供(2018年製作の映画)

3.5

海、宇宙、生命
躍動する一体感
息を飲む映像美
壮大な世界観に
マッチする音楽

私はどこからきて
どこへ向かうのか
人間の起源に迫る
神秘的な命の物語

"大切なことは言葉にならない"

目に見える
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グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.5

突如として現れた怪物に
情けない男とその家族が
強い絆と愛で立ち向かう

セオリー通りにはいかない展開
皮肉っぽさとブラックユーモア
随所に散りばめられた社会風刺

絶妙なバランスで描く
笑えて泣ける
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

3.5

可愛い少女とスーパーピッグの
交流を描いた心温まる感動作!
では終わらないそこはやっぱり
ポン・ジュノ監督の作品でした

見応えあるアクションシーン
グエムルを彷彿させる躍動感

食肉産業と動物愛護
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あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

4.0

舞台はインド・ムンバイ—
根強く残る階級制度と因習
建設会社の御曹司と家政婦
交わるはずのない二人の恋

自らの境遇を嘆かず
強く突き進む女性の
凛々しくも美しい姿

潜在的な差別意識に
どう向き合っ
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.0

知的障害を抱える息子と
二人きりで生きてきた母

ある日殺人容疑で逮捕された
息子の無実を証明するために
全てを捧げた母の無性の愛が
極まり行き着いた狂気の世界

鬼気迫る演技、巧妙な伏線
殺人の追憶
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空気人形(2009年製作の映画)

4.0

心が芽生えた人形が初めて
外の世界で人との出会いや
すれ違いを重ね恋をしたり
嘘をついたり生きることの
儚さや切なさ、喜びを知る

孤独を埋め合う人々
誰もが誰かの代用品
空虚感と悲哀が漂う
世界を美
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少女邂逅(2017年製作の映画)

3.5

少女らが巡り会い織りなす
青春の煌めき儚さや危うさ
美しく透明感溢れる世界観

閉塞感の中で生の意味を
探し求めてもがくリアル

少女達の繊細な心の影
言葉にできない痛みに
寄り添ったメッセージ

百円の恋(2014年製作の映画)

4.0

引きこもり安藤サクラ
ブサイクな安藤サクラ
ダメダメな安藤サクラ

キレキレな安藤サクラ
かっこいい安藤サクラ
うつくしい安藤サクラ

ダサくて情けなくて
傷つき痛みを抱えて
それでも進み続ける
32
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.0

冒頭から魅せられる映像美
白黒で映し出される日常の
ワンシーンワンシーンから
仄かに漂う懐かしさと郷愁

アルフォンソ・キュアロン監督が
半自伝的物語として自身の過去と
向き合う中で愛を込め緻密に練り
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イップ・マン外伝 マスターZ(2018年製作の映画)

3.5

矢継早に繰り広げられる
アクションシーンの数々

大切な人の想いを背負い
その拳にすべてを込めて
一人巨大悪に立ち向かう

武闘家として、父として
挫折した男の再生と復活
己の誇りを取り戻す物語

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.5


二人で暮らした東京の
小さなアパートの部屋

不安定で壊れそうな
平凡な日常の景色が
たまらなく愛おしい

過去と現在の狭間
私はどこに向かい
なにがしたいのか
揺れ動く繊細な心

道に迷って失って
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

4.0

道でのすれ違いから始まる
アデルとエマの運命的な恋

愛の喜び怒り悲しみを知り
色を変えてく少女の世界は
生々しくて切なくて目映い

アデルの繊細に揺れ動く
感情を完璧なまでに描き
出した179分間の
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

ムンバイで実際起きた
無差別同時多発テロを
徹底的に調査し映画化

タージ・マハルホテルに
閉じ込められた宿泊客達
死と隣り合わせの極限の
状況の中で問われる信念

現場にいるような臨場感
容赦のない
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最初の晩餐(2019年製作の映画)

4.5

親父の葬儀で久しぶりに
故郷で顔を合わせた家族
通夜の食事はかつて父が
つくってくれた目玉焼き

近くて遠い家族の距離感を
繋ぎ縮める忘れられない味
蘇る同じ食卓を囲んだ記憶

止まっていた時が動き出
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よこがお(2019年製作の映画)

3.5

ある事件を機に
壊れていく日常
漂う不穏な空気

自分ですら知らなかった
自分の横顔が見えたとき
人生の歯車が狂い始める

多面性に光を当てて
人間の内奥に隠れた
心の闇をあぶり出す
傑作心理サスペン
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