ブラックユーモアホフマンさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

ブラックユーモアホフマン

ブラックユーモアホフマン

スケアリーフレンド(2022年製作の映画)

3.7

あまりの純粋さ、無邪気さに面食らう。
決して上手い映画とは言い難いが、これこそが自主映画だという魅力がある。

自分も子供の頃はよく人形遊びをしていたし、彼らにかなり残酷なアクションもさせていた。それ
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幽霊がいる家(2022年製作の映画)

4.0

撮影が中瀬慧さん。
映画を作るという行為のヘンさを恋愛話と融合させることで構造的にコメディにしているような。

高橋洋 meets 濱口竜介、のような。

あの娘は知らない(2022年製作の映画)

2.7

時折ハッとさせられるカットはあるものの、脚本に対する繊細なこだわりのようなものが感じられない。

井樫監督の映画を観るのは初めてだったけど、本より画に対するこだわりの方が強いのかな?とか思いました。
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男たちの挽歌 4Kリマスター版(1986年製作の映画)

3.6

10年くらい前に一回観てるはずなんですけどね、まるで覚えてませんでした。

ああそんな感じだったか、と思いつつまた忘れそう。
ファンの多い作品だからこんなこと言ったら怒られそうだけど、意外と印象の残ら
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グリーン・デスティニー(2000年製作の映画)

3.7

あ、初アン・リーか。
ハルクも観てないしトラも観てないし双子ウィル・スミスも観てないもんね。
ブロークバック・マウンテンすらまだ観てないのは、すみません。

ずっと観たいと思ってたけど、ようやくです。
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.5

今年2本目の西谷弘監督作。
ちょっとネタバレになるかもしれないけど若干『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』と話似てた。

し、思い返せば『容疑者Xの献身』も『真夏の方程式』も悲劇的な殺人が起きて
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.2

MVPはブライアン・タイリー・ヘンリー。なんでよくザジ・ビーツとセットで出てるんだろう。

ザジ・ビーツは『デッドプール2』からのカメオ出演みたいなノリだった。あっちで演じてたドミノは”運がいい”とい
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わが町(1956年製作の映画)

4.0

もう泣けて泣けて仕方ない。

【一番好きなシーン】
・マラソン大会
・写真館

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

4.7

いや〜たまらん。

【一番好きなシーン】
・冒頭。男の煙草を買う女(手元だけで女と分かるその所作)。ただでさえ金がないのに今煙草を買ってしまってまた残金が少なくなった、という始まり方。
・と対をなす終
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どついたるねん(1989年製作の映画)

4.9

泣いた。

つまり劇中の安達にとってのボクシングは阪本監督にとっての映画だってことじゃないか。

ボクシングに対する身勝手な執念、巨大なコンプレックスに体全身でぶつかっていく姿には狂気すら感じさせ、周
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王手(1991年製作の映画)

4.7

面白れえ〜〜。直球エンタメ。
でもなんか今観てむしろ新しさも感じる。関西出身の監督はもっと関西弁に固執して映画撮り続けた方がいいと思う。関西に限らず方言がある地方出身の人ということだけど。

しかし通
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パリ13区(2021年製作の映画)

3.7

初ジャック・オーディアールかと思ったけど『ゴールデン・リバー』観てたの忘れてたわ。分かりやすい特徴があるわけじゃなさそう。色んな映画撮ってるなって印象。

エイドリアン・トミネという名前を知ったのは恥
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.9

魂が本当に輪廻転生するものだとして、今の自分ももう何度目かの人生だったとして、また生まれ直して誰かの子供になって赤ん坊からやり直すとしても、それはそれでいいかなと思えるような映画だった。

それほどに
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

偉いよねぇ〜ジョーダン・ピールは。

今年一番期待してた映画達の中の一つ。IMAXで。

兄妹の話が中心なのは分かるのだけど、スティーヴン・ユァン演じる元子役のジュープ、電器屋従業員のエンジェル、撮影
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都会のアリス 2K レストア版(1974年製作の映画)

4.1

子供はずるいよねー。
どう演出してるんだろう、素晴らしいな。

成り行きで子供預かることになっちゃうって設定がもう既に良いに決まっててズルいんだけど、終わり方は意外だったな。そうなるのか。

テレビも
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まわり道 4K レストア版(1975年製作の映画)

4.1

すみません、どうしても寝てしまう。ヴェンダース。
U-NEXTで寝て見逃してしまった部分を見直して頭の中で繋げて完成させます。(許されざる行為でしょうか)
ちぎれた記憶の脚色作業。ああ、確かこう。
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アメリカの友人 4K レストア版(1977年製作の映画)

4.7

Baby, You Can Drive My Car.

いい〜ノワール。
パトリシア・ハイスミスのトム・リプリーシリーズが原作というのは観た後に知った。つまりこのデニス・ホッパーは『太陽がいっぱい』
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さすらい 4K レストア版(1976年製作の映画)

4.6

作り方は『夢の涯てまでも』の縮小版で、話もあっちはSFノワール要素があったけどこちらはシンプルなロードムービーで、進化を感じる。が、インディペンデントなこちらもまたメチャ好き。

回る映画のフィルムと
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鬼龍院花子の生涯(1982年製作の映画)

4.2

初・五社英雄。

花子の生涯ってタイトルなのは何故なんだろう。原作読めば分かるのかな。

仲代さんはどんな役でもできるのな。すごいね。見たことない感じの役でした。そして夏八木勲や梅宮辰夫や成田三樹夫は
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おろち(2008年製作の映画)

3.7

木村佳乃と中越典子が美しい。
楳図かずおのことをそんなによく知っているわけではないけど、こういう感じだよねと納得感がある。
ものすごく派手なシーンがあったりするわけじゃないけど静かに悲しげで優しさもあ
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新生 トイレの花子さん(1998年製作の映画)

3.0

一言しかセリフないけど有吉が良かった。

高島礼子の役名、カシマレイコなのふざけてるだろwww

今より少し若い麿赤兒は息子ズに似ててそういえば立嗣さんも最近住職役やってたなと思い出した。

堤幸彦っ
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彼女たちの話(2022年製作の映画)

3.1

一編の小説というよりはエッセイ集みたいな。
油絵というよりはスケッチのような。
野本監督は今回の2本で初めて観たけど、カット割りが細かい。そんなに律儀に喋ってる人の顔を映す必要はないんじゃないかと思い
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.5

映画史の古典、ようやく。

日本で言う四谷怪談のお岩さんのようにジャンヌダルクは演じる俳優に災いが降りかかるというジンクスがあるらしいけど、こんな死に方したんじゃきっとそうだろうと納得させられるような
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奇跡(1954年製作の映画)

4.5

『怒りの日』もそうだったけど、物語の一番の盛り上がりが本当に最後の最後に設定されているから、そこまで長く忍耐が求められる。その分カタルシスも大きい。

あとやっぱり公式のあらすじがほぼ映画全編の説明に
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怒りの日(1943年製作の映画)

4.5

怖い!!!

魔女狩りという愚行が当たり前のように横行していた時代を描いた作品の中でも最も生々しいと感じたかもしれない。怖かった。

いわゆる“悪女”みたいな表象に対する批評的な目線がある気がする。し
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砂漠の流れ者(1970年製作の映画)

4.4

デヴィッド・ワーナー、R.I.P.
悔しくも追悼上映になってしまったけど、輝いてた。今更大好きになってしまった。

忙しくて2週間以上映画館で映画を観られていなかった……これだけは見逃すまいと、這って
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(2000年製作の映画)

4.8

これもまたようやく観ましたけどもね。傑作ですよ。

ポン・ジュノが好きな日本映画として挙げてたけど、なるほどポン・ジュノ好きだろうな。ユーモアと毒と妙な感動と。似てる。

『ベイビー・ブローカー』につ
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団地(2015年製作の映画)

4.9

傑作。ずっと観たかった。ようやく観た。

団地と藤山直美と岸辺一徳と石橋蓮司と、浜村淳と漢方と噂話とガッチャマンと、斎藤工と。

これなんだよなあ〜これ。ある種、現代日本映画でできる最高峰のものなんじ
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