ブラックユーモアホフマンさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

ブラックユーモアホフマン

ブラックユーモアホフマン

光りの墓(2015年製作の映画)

4.6

目バキバキで見ました。

アピチャッポンの映画は明らかに「観客も寝ろ!」というスタンスで作られていると思う。(上映前のメッセージ映像でも本人が実際にそんなことを言っていた。)
事実、今までアピチャッポ
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アンビュランス(2022年製作の映画)

4.5

ベイ先生スバラシイです。

今回は脚本がよくできてるわ。オリジナルの映画の設定がまず秀逸だったんだろうけど、元々77分の映画を倍近い136分に引き伸ばしながら全く無理がない。無駄がない。

状況状況に
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我が人生最悪の時(1994年製作の映画)

3.4

ついに濱マイク入門。

しかしあまり面白いと思えず……とにかく脚本も演出もクッサい。それが良いんだって言われたらそれまでなんだけど、自分には合わなかった。ずっと茶番としか思えず。

そのテンションに南
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おとし穴(1962年製作の映画)

3.7

てっしー、こぼちゃん、たけみっちゃんの変な映画シリーズ、すごく面白いことしてるなと思うのだけど、これはそんなに上手くいってないような。

大枠の筋は面白いけど脚本がちょっと無理やりだ。組合長はカッとな
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LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

4.0

よくできてるなあ〜。

『ウルヴァリン:SAMURAI』と同じ監督とは思えないね!笑 いやSAMURAIはSAMURAIで僕は大好きなんですけど。でもあくまで珍品として。
まあでも後に『フォードvsフ
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砂の女(1964年製作の映画)

-

疲れてたけど無理して観に行ったら大分寝ちゃいました。また観られる機会きっとあるでしょう。

岡田英次カッコいいなあ〜。だからこそ情け無い役がよく似合う。

画がとにかくバチバチにキマリまくっていて、武
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自動車泥棒(1964年製作の映画)

3.7

力也さんみたいだなと思ったら力也さんで、寺田農に似てるなと思ったら寺田農だった。

音楽は武満徹の器用さが存分に活かされていた。何でも作れるな。

「ウエスト・サイド物語」の影響とかあるんだろうか。な
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マーベル・ワンショット:”チーム・ソー”のその後(2018年製作の映画)

-

『ジョジョ・ラビット』とか真面目すぎんのよ。タイカ・ワイティティにはこうやって一生ふざけててもらいたい。

マーベル・ワンショット:”チーム・ソー”結成(2016年製作の映画)

-

このダリルイジリは完全に『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』のスチューイジリと同じノリ。タイカ・ワイティティの十八番。真髄。

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.3

鮮烈だなあ。

理解できたかと言えばできてないけど、ショットやシーンやアンナ・カリーナの鮮烈さは楽々と時代を超えている。今観ても早すぎるくらいに感じる。既に遥か先の未来にまで悠々と到達している。

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やさしい女(1969年製作の映画)

4.3

なるほど、「やさしい女」か。皮肉なタイトルだ。本当のタイトルは「最低な男」だろ。

冒頭からもう興奮してしまった。それから自分の身勝手な振る舞いを振り返り、それが取り返しのつかない事態を招いたことを反
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火まつり(1985年製作の映画)

4.2

うおお何だこの映画。

ずっと観たいと思っていたけど、スクリーンで観られる機会まで待って結果的に良かった。

正直、ラストまでは少し退屈だった。タイトルの火まつりのシーンも大したこと起こらないまますぐ
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からみ合い(1962年製作の映画)

3.7

相続争いモノ。
終わってみればなんだそんな話か、という程度。

全員が何かを企み嘘をつきあう、人間の強欲さと滑稽さを楽しむエンターテイメント。画はシャープにキマってて、武満徹の音楽は良かったけど、話は
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あこがれ(1966年製作の映画)

4.3

初・恩地日出夫。
恥ずかしながら、山田太一脚本作品をちゃんと観たのも初めてかもしれない。

みんな良いんだけど、特に小沢昭一演じるのぶちゃんの親父が、ダメ親父なんだけど哀愁あってすごく良い。冒頭の、手
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汚れた血(1986年製作の映画)

3.9

こんなセリフ普通恥ずかしくて書けないし言えないよね、って冷静になると思う。

「Modern Love」のシーンは確かにキャッチーだ。それは元々の曲のキャッチーさの力が多分にある。
『フットルース』の
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.7

詩的で素敵で極めてペシミスティック。そしてユーモラス。

ジェシー・バックリーとジェシー・プレモンス(どっちもジェシーだ)を辿ってNetflixを横断。

ジェシー・バックリーも『ロスト・ドーター』に
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アウステルリッツ(2016年製作の映画)

3.2

ようこそ、収容所見学ツアーへ。

とでも言われているような。映画の観客の我々もツアーに参加したような気持ちになる。恐らく監督の意図と反して、観光ビデオみたいになってる。もはやちょっと行った気になれちゃ
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夜と霧(1955年製作の映画)

3.9

改めて本当に、ホロコーストってなんて愚かなんだ……。
惨すぎる。とても人間の所業とは思えないけど、これが紛れもなく人間の所業なのだということをよく覚えてなきゃならないな。

「負の文化遺産」の重要さを
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彼女と彼(1963年製作の映画)

4.1

左幸子やっぱちょっと怖いなw

すごい綺麗なんだけど、常に笑顔でちょっと突飛な行動を取る感じが、なんか怖いw これを煮詰めると『暖流』の時の演技になる。昨日観た『ロスト・ドーター』のオリヴィア・コール
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土砂降り(1957年製作の映画)

4.7

傑作です。

オープニングクレジットの背景に流れる画からして超絶カッコいい。具体的に何を指してそう言うのか自分でも分からないけどアメリカのドキュメンタリーみたい。

汽車の走る線路沿いの連れ込み宿に住
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

4.1

バカンス映画。大好き。

大抵ロクなことにはならない。『海辺のポーリーヌ』『プールサイド・デイズ』。『ベニスに死す』なんて死んでるからね。

話の構造的には同じくオリヴィア・コールマン出演の『ファーザ
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ポーラX(1999年製作の映画)

4.5

ついていけなくて途中挫折しかけたけど、最後なんかすげえと思った。酷い感想。

最初と最後で同じ映画とは思えない。色彩も役者の顔もカメラワークも全然変わってる。でも始まった時、逆に戸惑ったんだ。このまま
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

微妙!

プロダクションデザインや撮影、音響は優秀。また新たなバットマン像を頑張って作ろうとしてたと思う。

脚本、演出、編集が、残念。マット・リーヴスはフィンチャーからの影響は公言してないらしいけど
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.9

最近、日本の映画界でも業界で権力を持つ者が力の弱い者に対して、その立場を利用して理不尽な搾取を行なっている実態が改めて浮き彫りになり、ほんの少しずつ変わっていくかもしれない兆しが見えてきたが。

夢を
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粛清裁判(2018年製作の映画)

3.9

これもまたある種、儀式を写した映画。

背景が複雑で歴史が苦手な自分には少し難しかった。が、だからこそ最後の文には驚いた。なかった!?甚だしいでっち上げ。じゃ今まで見てたのは何!?どんでん返し系映画だ
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国葬(2019年製作の映画)

4.2

とんでもないセレモニー。

絵面ほぼスター・ウォーズ。もちろんフィクションが現実を模倣した順番だけど、現実がこんな風に映像として記録されていることは珍しいから、まあものすごい〈群衆〉。恐らくCGじゃな
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ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償(2020年製作の映画)

4.1

「裏切りの代償」ってサブタイトル、実在した彼らのことを考えると軽薄で失礼に感じるな。

これは劇場で観たかった。撮影が美しいし、音楽がカッコいい。家の画面とスピーカーじゃ勿体ない。

潜入捜査モノは大
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不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

4.7

続き観てえ〜〜!!!

めちゃオモロじゃん。濱口竜介作品でなんなら一番好きかも。まあサスペンスというジャンルが好きだからだけれども。音楽は高橋洋、万田邦敏、青山真治の作品等で知られる長嶌寛幸。これがま
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永遠に君を愛す(2009年製作の映画)

3.4

さすがにこれはどう?笑

濱口映画、つまんないの無いなと思ってたけど、さすがにこれはちょっとキツかった。

描いていることも、脚本も演出も、まぎれもなく濱口竜介なんだけど、さらに一皮剥ける前の過渡期っ
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冬の旅(1985年製作の映画)

4.7

念願の鑑賞。

ヴァルダを新文芸坐でまとめて観たのはもう一昨年のことか。やはり歳を重ねるごとに時の流れを早く感じるようになっている気がする。『アニエスによるヴァルダ』で最も印象に残ったシーンで言及され
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ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

4.1

23歳でこれは早熟すぎるわー。

正直『ホーリー・モーターズ』より分からなかった。あと疲労の限界で途中一瞬だけ気絶してしまった。またの機会にもう一度観たい。

白黒だと、時代を超えますね。いつの映画か
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ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

4.8

やってることほぼ『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』の劇団ひとりみたいなドニ・ラヴァン。

ちょうど自分が映画をちゃんと観始めた頃くらいに封切られていた映画で、色んなミニシアターで予告編
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.9

やめてーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!

な、アンドリュー・ガーフィールドは『アンダー・ザ・シルバーレイク』ぶり2度目だ。

言葉にしたくない。

『RENT』映画版だけでも
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