落ちこぼれ少年の成長譚、ドラゴンとの冒険活劇として申し分ない仕上がり、トゥースがとにかく可愛い。テーマが異種の共存、という意味では先に観た『あの夏のルカ』と近しいところもあるが、こちらの方がピクサーに>>続きを読む
イタリアが舞台のアニメって新鮮な気がして良かった。世界の分断と和解、というテーマも突き詰めればかなり重苦しいものだと思うが、ピクサーらしくあくまでポップな仕上がりになっているのも○。
無人島に漂着したアシスト・ロボットが雁のひな鳥やその他島の動物たちとの交流を通して絆を深めていくお話。プログラムを超越してロボットに心が芽生えたり、渡り鳥である雁との別離と再会だったり、いつもはいがみ>>続きを読む
黒人を差別する白人、白人を憎悪する黒人、差別に加担する黒人、命懸けで人を救う差別主義者、人種差別が蔓延る世界に生きる人々の交差を描いた群像劇。悪人が善いことをすることもあれば善人が悪いことをすることも>>続きを読む
「魔法のようなマジック」で完全犯罪を遂行するのかと思いきや、視覚効果バリバリの「魔法」にしか見えないトリックばかりでまったくノれなかった、開始1分のジェシー・アイゼンバーグのマジックが一番テンション上>>続きを読む
全編を支配する陰鬱とした空気、緻密で洗練された色彩と構図、カイル・クーパーのオープニング(NIN)、びしょ濡れのブラピとレザーコート、モーガン・フリーマンの諦観と哀愁、箱の中身を見せない心意気、逆さま>>続きを読む
冴えないナード二人と宇宙人ポールの逃避行、3人(?)のキャラクターがとても愛おしく魅力的、映画愛に溢れたオマージュもたくさんあって楽しい。
「スリー・フレーバー・コルネット3部作」3作目。
3部作のなかでは比較的評価が芳しくないようだが個人的にはかなり好き。SFホラーとコメディのどちらにも振り切れない、どっちつかずで無秩序な雰囲気が良い味>>続きを読む
「スリー・フレーバー・コルネット3部作」2作目。
平穏で退屈な田舎町で起きた殺人事件を捜査する生真面目なサイモン・ペッグ&能天気なニック・フロスト、どこまでも弛みきった雰囲気のなか明らかになる真相が思>>続きを読む
エドガー・ライト×サイモン・ペッグ×ニック・フロスト、所謂「スリー・フレーバー・コルネット3部作」の1作目。
ゾンビがかつてないほど弱くてオモロい、オチも中々新鮮で良かった。エドガー・ライトの近作より>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
映画としてはシリーズ3作目にあたる『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の舞台裏を捉えたドキュメンタリー。シリーズが始まった経緯にも触れられていて嬉しい。池松壮亮演じるキャラクターが、「ちさとに出会え>>続きを読む
このシリーズはいつもキャラクターの造形がとても秀逸だと思う、ぶっ飛んでいながらもしっかりキャッチーで、且つどこかリアルな人間味も感じさせる、本当に絶妙なバランス感覚だと思う。そしてそんな中でも一番魅力>>続きを読む
『ONE PIECE』さながら「三つ星シェフにわたしはなる」との宣言から始まり、最強の仲間を集めて無事三つ星を獲得した連ドラとほぼ同じことをやっている本作(舞台をパリに移しただけ)、面白いものと同じこ>>続きを読む
あまりに若くて青くて痛々しい、好きなものがあれば人に迷惑をかけて良いわけでは無いし、人を傷つけて良いわけでも無い。取り返しのつかないほど膨れ上がった少年(クソガキ)の自意識が、周りの大人の存在によって>>続きを読む
一切のセリフを排し、動物/無機物を描いたアニメーションだが、ありとあらゆる有機的な感情がひしひしと伝わってきた。暫くは『September』を聴いたら泣いてしまいそう。とても良かったが、ちと長かった。
ご無沙汰&あけおめです。
この2ヶ月ほどバタバタしていて全然映画が観られていませんでした、少し落ち着いたのでまたゆるりと映画楽しんでいきたいと思います。今年もよろしくお願いします。
観たのは2ヶ月前>>続きを読む
記録漏れてた。
特に琴線に触れる瞬間などもなく、淡い色彩の”エモい”映像を眺めていたら終わってしまった感覚、学生たちの初々しさ/瑞々しさはリアルで眩しくて良かった。河合優実も良いが小野莉奈も良い。
『デッドプール』的な小ネタギャグのオンパレードで少々しんどかった、スタントへのリスペクトはしっかり感じられて良かった。
ルカ・グァダニーノ×ZARAのショートフィルム。クリスマスシーズンのリゾートホテルを舞台にしたドタバタラブコメディ(?)、特に内容は無いがほっこり。サンタの投げ銭クレカなの笑った。
人喰い描写のインパクトが強すぎて現実離れしたお話のように感じるが、社会の「普通」から外れた人間が葛藤し生き方を模索していく、主題自体はとても普遍的なものだったと思う。「警察無能すぎでは?」という突っ込>>続きを読む
アメリカ史上最悪の処方箋とも呼ばれるオピオイドを販売し、中毒により50万人以上の命を奪ったサックラー家に対し抗議活動を行う写真家ナン・ゴールディン。多くの死や痛みに触れてきた彼女の半生を丁寧に振り返る>>続きを読む
平和の壁に分断された北アイルランド・ベルファスト、現在は紛争は終結しているが、それでも「友だちとは?」の問いにすぐ「殺し合わずに〜」というフレーズが出てくることの生々しさにかなり食らってしまった。そん>>続きを読む
シャマラン大好き上司に勧められて観た、何を言ってもネタバレになりそうだが、Netflix『ダーク』が好きな人は観れば良いと思う。面白かった。
このレビューはネタバレを含みます
ラスト、全面揃えて提出されるルービックキューブの切れ味よ、子どもは大人が思うより世界を分かっている。人種差別、貧困、腐敗したジャーナリズムなどが蔓延る教室(学校)はまさに社会の縮図、良い邦題。
執拗に女性を攻撃する同じ顔の男たち、顔も覚えていないような男たちから過去に受けた被害/トラウマの象徴なのか……?本作における加害は過度に露悪的なものばかりだったが、現実にはもっとマイクロアグレッション>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「AI」が「人間」として社会に解き放たれてしまうラストはかなり衝撃的ではあったが、AIの暴走、といったテーマはあらゆるところで語られ尽くしている気もするのでそこまで新鮮味は無い。
ECサイトの普及により生活が便利で豊かになった反面、需要過多による配達員の労働環境悪化、低待遇による配達員の高齢化/不足など、未だ多くの問題を抱える物流業界に大衆の目を向けさせたという意味では大きな意>>続きを読む
『チャイコフスキーの妻』同様、ひとつのカット/セットのなかで時間/空間を縦横無尽に動き回る映像が楽しい、緻密な計算によりコントロールされたカオスには快感すら覚える。中盤の約18分にも及ぶ長回しは圧巻。>>続きを読む
Z世代の環境活動家らが爆弾をつくり石油パイプラインを爆破するだけのお話、だがとても面白い。彼等の動機も安易で浅薄なものではなく、それぞれの生活に根差した危機感/怒りが故の行動であることも端的に描かれて>>続きを読む
人が目の前で殺し合いをしている/死んでいく様を淡々とカメラに収めるジャーナリスト、その写真を見て「良い写真ね」と語り合うジャーナリスト、”ジャーナリズム”に常に付き纏うその残酷さに不気味さを覚えつつ、>>続きを読む
東海テレビドキュメンタリー劇場第8弾。
ガチの暴力団に入り込むカメラ、知らなかったらヤクザとは思えない人の良さそうなおじさんが居るのがとてもリアル。暴力団を排除することしか考えていない条例の惨たらしさ>>続きを読む
東海テレビドキュメンタリー劇場第12弾。
「ドキュメンタリー」とはいえ、結局膨大な映像素材から人間が切り取る以上、そこに恣意的な意図が介在することは必然であって、だとするとカメラを通して「真実」を伝え>>続きを読む
東海テレビドキュメンタリー劇場第10弾。
風が吹けば枯れ葉が落ちる、枯れ葉が落ちれば土が増える、土が増えれば果実が実る、そんな必然のサイクルの中でまっとうに生きることの美しさに胸を打たれた。わざわざ海>>続きを読む
ひとつの長回しの中で大幅に時間が経過する/場面が転換する舞台的な演出、現実と虚構が入り混じるかのような不可思議な映像、心情とリンクする照明、舞台演出家であり映画監督でもあるセレブレンニコフならではの演>>続きを読む