tsuraさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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13th 憲法修正第13条(2016年製作の映画)

4.0

ややご無沙汰のフィルマです🙋‍♂️
映画自体がご無沙汰、というわけでは無いのですが時間の隙間を見つけて書いてたレビューも書けませんでした。

話はいきなり飛躍するが、この数週間で世界は途轍も無い変化の
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

What is your purpose on earth?

たったそれだけ。

でもその些細な質問をする為にはどれくらいの積み重ねが必要なのか。

遠路遥々やってきた宇宙人達とコミュニケーションを
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わたしの名前は...(2013年製作の映画)

3.3

みんな大好きアニエスベー女史が手掛けた作品。

まるで一つのトルソーにテキスタイルをコラージュした様な不思議な作品だった。

洗練された映像とはまるで掛け離れた淡々とした描写とクライマックスには驚きつ
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マキシマム・リスク(1996年製作の映画)

2.6

Twitterで先頃フォローさせて頂いた御仁がGW周辺時期に怒涛のジャン=クロード・ヴァン・ダム作品祭りの様相でツイートされてるいのを触れる事が出来、流石に90年代アクションに魅せられていた自分も興奮>>続きを読む

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.6

"溺れるのは川に落ちるからじゃない、そのまま沈むからだ"

なるほど、この言葉の意味がまんま作品を支配していたとは。

ムンバイの麻薬王の息子が敵対グループに拉致された。
彼を救うために、最強傭兵達は
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シルビアのいる街で(2007年製作の映画)

3.4

これは美しい化粧で真実の姿を隠した実に野心に満ちた作品。
内容はシンプルで、ただ旅人がシルヴィアという女性を探し姿を追うだけの為に雀色時の街に溶け込ませる。
そして人や街角を錯視的に配置或いは撮り納め
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山猫(1963年製作の映画)

4.8

人には幾つもの忘れ物がある。

無論、私の映画人生に於いても鑑賞を熱望してもいつしかその熱は冷め、その後には忘却の彼方へ吸い込まれてしまうなど茶飯事だ。
そして沢山の映画雑誌やSNSを始め、幾万の情報
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コールド マウンテン(2003年製作の映画)

3.9

21世期の「風と共に去りぬ」みたいな評を目にした事があるが、本作は本家よりもっと土臭く、一途な物語だ。

負傷して後に脱走する一兵士が故郷へ帰郷するという行程がどれほど危険なものなのか。
インマンとい
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恋におちたシェイクスピア(1998年製作の映画)

5.0

完璧。

中学生の頃見た将来、未来。
自分が映画を作るとして、与えられた題材を基にこんな流れで表現出来たら或いは動いてくれたら最高だな…。

映画って色んな立場や見方、その時の心境や感情などを抱えて見
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アマデウス(1984年製作の映画)

4.9

高校1年の夏に見たその日。あの時の衝撃は未だに鮮明だ。

オープニング。
サリエリが自殺を図った衝撃の画にドーン!と流れてくる交響曲第25番第一楽章のあの不気味な程マッチングした瞬間から私は虜になって
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

4.7

現実主義的なエマと芸術家のアデルの数年に及ぶ紆余曲折の恋愛物語。

とても評価が分かれると思うし、ネガティブな話題がこの作品の尾を引くが、個人的にはもっと評価されて良いと思うし、何なら私にとって言えば
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.5

いま、コロナの問題に因って大変な時間を過ごしている中で、よく目にする命の尊さについて。
先般志村けんさんがこのコロナウイルスに因る肺炎で亡くなった事で一気に危機意識が高まった事は言うまでもないが、実感
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エル・スール(1982年製作の映画)

4.1

アウグスティン…エストレリャ…呼ぶ声が頭の中でリフレインして叫んでる。(松任谷由美の曲に被せたいだけやん笑)

スペインの映画と言えば断然私の愛するはペドロ・アルモドバルなんですが今回はヴィクトル・エ
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ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから(2019年製作の映画)

3.8

オンライン試写会にて鑑賞。

いきなりだけど、あなたはあなたの大事な人に、感謝したり愛を伝えれたり出来ていますか?
私は様々なきっかけをここ数年体験した事で、なるべくそれを伝える事を惜しまず、恥ずかし
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.9

話題のワンカット風が一人歩きしているが、この作品は野心的でいて革新的。
なのにとてもエモーショナルで心を揺さぶる美しい映画だった。

しかし戦争映画はこれが正しい描き方なのか?それはいささか疑問に思っ
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.0

ずっと頭をもたげていた。
確かこのストーリーって何かことわざにあったよねと。


調べてみたらまさに。
中国は春秋戦国時代の思想家韓非の著「韓非子」の中きら転じたことわざ
「蟻の穴から堤も崩れる」がま
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名もなき生涯(2019年製作の映画)

4.5

圧倒的な美の映像を撮らせたらピカイチのテレンスマリック監督の最新作は3時間という時間の尺という概念を超越し、朧げな空白と余白を敷き詰めた作りながらも、戦争が齎す人間の醜悪な部分とそれとは真逆の愛や信念>>続きを読む

少年と自転車(2011年製作の映画)

3.9

以前にダルデンヌ兄弟作品についてあるレビューに目が留まりコメントしたところ、本作をお薦めを頂戴した。
そしてようやくだが鑑賞する事が出来た。 

シリルという少年は父親に育児放棄された。
父に捨てられ
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ある少年の告白(2018年製作の映画)

3.5

Boy erased

なかなか衝撃的なタイトルなのに、簡単に邦題では「告白」と題打つ。
ストーリーはたしかにそうだけど、その告白と理解がどれほど迄に彼等にとって或いは世間にとって高い障壁となっている
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.1

めちゃくちゃカッコええがな…。

え?何がって?

それは決まってるでしょ、ジョン・バーンサルの中間管理職的な立ち位置で間に挟まれ悶々としてる姿…🤤
(マット・デイモンとクリスチャン・ベールは言わずも
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

3.8

試写会にて一足早く鑑賞する事が出来ました。
早速、レビューしてみたいと思います。

簡潔に申すならば、私にはまだ早かった。
思いの外、私の心に深くダメージを与えていたみたいで流れてくる映像の端々で涙が
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

2018年度アカデミー賞作品賞受賞した本作。

既にご周知でしょう「パラサイト 半地下の家族」が歴史を動かしたことで昨今の日本の映画業界まで矢面に立ってしまっているが、本作についてもこの作品が獲ったこ
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his(2020年製作の映画)

4.1

今、話題というか旬のフィルムメーカーだろう今泉力哉監督の最新作が凄い。

本作のテーマはずばり同性愛🏳️‍🌈

もっと濃密なラブシーンでもあるかと思ったが(個人的には若干楽しみにしていた)そこはサラッ
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.8

「恋をして恋を失った方が、一度も恋をしなかったよりマシである」
アルフレッド・テニスン(19世紀イギリスの詩人)

まさに2人は最後の決断を前に様々な葛藤とかつてのパートナーと対峙する。
離婚という結
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.9

必見である。
ある意味では見逃し厳禁の作品だった。
でも好き嫌いは完全に分かれると思う。

ただ、シンプルに母と娘、2人が住むモーテル管理する管理人の日常だ。
しかし最貧困層の親子の目線で描かれる日常
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.5

つまりはグレートフィルターという概念?観点とテレンス・マリック「ツリー・オブ・ライフ」のような宗教倫理的な側面を持ち合わせた父子の物語。

そして、大は小を兼ねる。

なんて言葉があるけれどまさしく大
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.0

もうジョンウィリアムズが手掛けたあのオープニングのファンファーレを映画館で聴けない、拝めないのは凄く残念だなという寂しさと矢張りあのオープニングを聴くとこれからどんな冒険が待ち構えているのだろうという>>続きを読む

愛と哀しみのボレロ(1981年製作の映画)

4.2

ボレロと言えば…。
シャルル・ミュンシュがパリ管弦楽団で指揮した「ボレロ」が初ボレロだった。
あの録音は極めて秀逸で、皆が耳にするイメージにあるボレロの完成形だと思うからで、"イメージに最も近い"とい
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

これこそカタルシスではないか!
そして自身の中にある価値観に揺さぶりを掛けた明らかに類い稀な傑作だった!

賞レースが始まるや否や、話題のNetflix作品を隅に追いやり、本国の作品ですら霞む程、各州
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キング(2019年製作の映画)

3.6

年始から世界が緊迫の情勢となった。
イランとアメリカ。
ソレイマニ司令官を殺害した事で中東情勢は一気に緊迫。
年始からtwitter界隈のトレンドは専ら"WWⅢ"でそれはそれは日本も暗澹たる状況であっ
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GAMBA ガンバと仲間たち(2015年製作の映画)

2.6

明けましておめでとうございます。
旧年中は皆様方から、いいねやフォロー、様々なコメントをありがとうございました。
今年もどうぞ宜しくお願い致します🥺

というわけで元旦、そして2020年最初の一本はE
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.6

成田凌って個人的にはメンズノンノのモデルオーディションで合格して専属モデルなのは知っていたけど、俳優としての彼は未知数だった。

映画からというかマモちゃんが醸し出す雰囲気がまぁ独特でこれはもう彼にし
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失くした体(2019年製作の映画)

3.6

アプローチが素晴らしい。

ナウフェルと彼の手。

2つは一つだけど、物語は違う。

一つはメランコリックなアンビエントの活劇と一つはメランコリックでアンビエントなビタースイートな恋と青春と自立の物語
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永遠と一日(1998年製作の映画)

4.7

明日の時の長さは?

なんて聞かれてどう応えたらいいのか。

解の無い解の存在を証明する様な空を掴む様な感触。


言葉が、それで紡いだ"詩"が時間と愛と人生を変えて豊かにしたかと思えば、感情や理解を
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.6

これは紛れも無く映画を愛する者達に贈られたマーティンスコセッシやロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシ達からのラブレターであり、遺言書だった。

…とまぁここから沢山の想いを詰め込んで書い
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ブルーノート・レコード ジャズを超えて(2018年製作の映画)

4.2

ジャズが好きなら絶対見て欲しい。

いや音楽ファンは見るべし聴くべし、である。

この作品はジャズという音楽に於いて最も重要なレコード会社"ブルーノート"に迫ったドキュメンタリーだ。

で、ジャズを少
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