のわーるさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.3

ドキュメンタリー映画で、ストーリーの合間に本人のインタビューがあったり、ストーリーの中で役者と本人が入れ替わる場面もある。

計画を立てる過程が楽しそう。そして計画的とは決して言えない実際の犯行が学生
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

3.8

いわゆるサクセスストーリーではなく、兄弟の苦悩する姿を描いたシリアスなヒューマンドラマ。
厳格な父親の重圧の中で、兄弟はプロレス界の頂点を目指し、日々過酷なトレーニングを重ねてゆく。

父の夢を自分の
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.8

切なすぎる。20年以上の時を経て再会を果たす2人。会話がよく途切れる。その沈黙で2人が何を考えているのか想像してまた切なくなる。

大切だからノラの考えを尊重してきたヘソン。その優しさと一途な想いがこ
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ロッタちゃんと赤いじてんしゃ 2Kリマスター版(1992年製作の映画)

4.8

意志が強くてよくヘソを曲げるロッタ。でもそれはワガママというのではなく、自分の思っていることが他人の意見とズレていて、それが納得できないから。それは大人の常識に捉われず、逆に本質を突いていることもある>>続きを読む

ロッタちゃん はじめてのおつかい 2Kリマスター版(1993年製作の映画)

4.8

何なんだこの愛らしい生き物は。ほぼほぼ怒っているけど、ずーっと見ていられる。
衣装や部屋もめっちゃオシャカワで、大人たちがとことん優しい。この物語の世界で暮らしてみたい。

“なんでもできる”と豪語す
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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

4.8

信仰が薄れ、神が力を失いつつある現代。追い詰められた教会が考えたのは、圧倒的に暗い闇を作ることで弱々しい光を明るく見せること。

神聖な教会も結局は人間の集まり。そして強すぎる信仰は一歩間違えると狂信
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オーメンIII 最後の闘争(1981年製作の映画)

3.5

救世主が復活することを悟り、3月24日に生まれた全ての男児を皆殺しにしようとするダミアン。ちょっとやりすぎ。

とにかくダミアンの圧倒的な強さ…ではなく、修道士の圧倒的な弱さが際立つ。この弱さは必見。
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オーメン2/ダミアン(1978年製作の映画)

3.6

ついに自分の正体に気づくダミアン。義兄弟のマークもそれを知ってしまう。
それによってダミアンがどうするのか、2人の友情がどうなるのかが興味深かった。

使い魔なのか、カラスが大活躍。カラスもよく見れば
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オーメン(1976年製作の映画)

3.7

ダミアンにとって不都合な人物が次々と排除されてゆく。本人の意思なのか、それとも他の存在が関与しているのか…わからないのが不気味。

オーメンとは不吉な前兆のこと。そしてダミアンの頭部には“666“のア
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.6

どこかちょっとエヴァっぽい。現実と非現実が隣り合っていて、そこに内面の世界が絡んでくる。

人物、背景どちらも作画が素晴らしい。キャラの微妙な表情の変化や、夕日に照らされる教室など、どのシーンも印象的
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アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)

4.3

メキシコシティを舞台とした3つの物語。1つ目は禁断の恋に溺れる青年と兄嫁の物語。2つ目は妻子を捨てた不倫男と有名モデルの物語。3つ目は愛犬と暮らす孤独な殺し屋の物語。それぞれの物語が影響し合い、1つの>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.8

冒頭、IMAXじゃないのに大迫力の音響に下っ腹が震える。ただならぬことが目の前で起ころうとしている予感がした。

前半は原子爆弾開発の経緯がオッペンハイマーを中心に描かれていて、後半は原爆投下後の彼の
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マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)

4.7

まず、1967年の作品なのに、全く古さを感じない。劇的な展開と人間ドラマの鮮烈さは、白黒映画なのを忘れるほど。

村を襲撃し、自分を誘拐した上に暴行まで加えた男に恋をしてしまうマルケータ。ストックホル
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

4.2

もはやゴーストというよりも悪魔。しかも魔王クラス。デビルバスターズに改名してもいいかもしれない。ゴーストらしいゴーストは少女の霊だけで、しかも退治するわけじゃないし。

今回のゴーストは氷の属性なので
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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語(2004年製作の映画)

4.7

不幸な事件の後にまた不幸なことが。行く先々で不幸がつきまとう。安心できるマイホームはどこにあるのか。そして3人は幸せになれるのか。

ゴシック調の世界観で、全体的にティム・バートンっぽさがある。ジャン
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.3

フィンランドを舞台とし、難民問題と人種差別をテーマにしたヒューマンドラマ。シリア人青年の過酷な境遇と、そんな彼を助けようとする周囲の人々の小さな善意が描かれている。

アキ・カウリスマキ監督の“らし
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

4.5

2度目の鑑賞。本日から新作が劇場公開となるため、その予習として。ちなみに今日の金曜ロードショーはこの“アフターライフ”が放映される。前作を知らなくても十分楽しめるのでぜひ。

ホラー映画と言えば、グロ
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

4.4

弥生はなぜ失踪したのか…その理由がわからず困惑する藤代には、春が手紙を書いてきた理由もわからない。

“愛を終わらせない方法、それは何でしょう”
弥生が残したこの問いを、答えられずにいる藤代。
3人の
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.5

天然ボケでトラブルメーカーのテルマと、一見しっかり者だけど短気なルイーズ。全く違う2人だからこそ、補完し合えるし、ドラマが絶えない。

感情や油断や焦りから、ことごとく選択肢を間違ってしまう2人の人間
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怪盗グルーのミニオン危機一発(2013年製作の映画)

3.5

グルーのいい人っぷり。2作目にしてすでに怪盗ではなく、優しい父親となってしまった。しかも恋に落ちるなんて、心を盗まれてしまったようなもの。

ミニオンたちは今回も可愛くて面白い 。 前作よりもCGのク
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狎鴎亭(アックジョン)スターダム(2022年製作の映画)

3.8

顔の広さと、口車に乗せるテクニックだけで人や金を動かしてしまう。派手な服が怪しくて、しかも偉そうで強引。ときどき腕力も使う。いつものマブリーのキャラとは少し違うけど、彼のスペックがよく生かされている役>>続きを読む

怪盗グルーの月泥棒 3D(2010年製作の映画)

3.7

とにかく盗もうとしている対象がデカい。盗んだところで隠すのが難しいし、何の得があるのかもわからない。

でもそんなことはどうでもいい。この物語のテーマは、悪党グルーが人間らしくなってゆく姿にある。3姉
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.6

前作に引き続き、壮大な世界観に圧倒される。隅々まで美しい映像…CGがリアルを超えしまっている気がする。良い席で観れたので没入感もすごかった。

そして大迫力の戦闘。前作は淡々としていて少し眠くなったけ
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小さな悪の華(1970年製作の映画)

4.8

1970年のフランス映画。当時、その反道徳的な内容により、上映禁止となる国が続出した伝説の作品。

ロ◯コン要素や少女による暴力シーンなどに加え、悪魔信仰の儀式やキリスト教を冒涜する行為などもあって、
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変な家(2024年製作の映画)

3.6

まさかのホラー展開が意外すぎて、評価が伸び悩んでるみたいだけど、方向性はいい感じだと思う。でも仮説はちょっと強引な気がする。

もっと悍ましくもできたはず。そしたら“鬼太郎誕生ゲゲゲの謎”みたいになっ
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変態島(2008年製作の映画)

3.2

一般人のみなさん、変態はまったく出てこないからご安心を。でも変態を観たいなら決して期待しないように。ジャンルもエロティックスリラーだけど、そんなにエロくない。

東南アジアを舞台とした、人身売買がテー
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シックス・センス(1999年製作の映画)

4.8

どんでん返しで有名なこの作品。観るのは二度目なのでネタバレ済み。なのでヒューマンドラマとしての要素を中心に鑑賞してみた。

少年コールとマルコムの交流を描いた物語。そしてコールと母親との物語であり、マ
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.8

登場人物それぞれの視点でストーリーが描かれていて、それが重なり合うことで伏線が回収され、物語の全貌が徐々に見えてくる。

どうやったらこんなにも複雑に入り組んだ脚本が書けるのだろう。時系列、場所、そし
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.5

人はときどき我を失うほどのめり込むことがある。その時の自分は本当に自分なのだろうか。もしそれが恐ろしいことだったら、そして本当の自分がそれに気づいてしまったら…。

日本を代表するサイコサスペンスの傑
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.4

タイトルの文字の雰囲気から、もっと激しい攻防があるのかと思っていたけど、淡々とした頭脳戦みたいな展開だった。

結末は面白かったけど、感動することはあまりなかった。唯一、少女の想いの深さにはときめきを
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蝋人形の館(2005年製作の映画)

4.4

人をいたぶったり怖がらせるのが目的ではなく、そこには真の目的がある。またそれが明確なので、犯行に躊躇がない。だからその瞬間は突然やってくるし、一瞬で終わる。

犯行の手際の良さや、ある装置の完成度から
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.8

ホラー映画の観すぎで、DOGと聞かれたらGODと答えてしまう…そんな体質の僕のために作られたのではと、勘違いしそうな冒頭から物語が始まる。もうワクワクが止まらない。ちなみに僕はネコ派。

ただし内容は
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雪の轍(2014年製作の映画)

4.2

カッパドキアの奇岩に囲まれ、岩を削って作られたホテル。景観が素晴らしく、一面に雪が降り積もる光景はまさに絶景。

それを背景に描かれる冷め切った人間模様。なぜこんなにも分かり合えないのだろう。すれ違っ
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ゾンビーバー(2014年製作の映画)

2.3

パニックホラーだけど、B級感が完全にコメディ。これはビーバーではない。全身が映るシーンはぬいぐるみ、アップになるとパペット。CGも一部あるように見えたけど、リアルビーバーは一度も登場しない。

役者が
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インシディアス 赤い扉(2023年製作の映画)

3.2

ちゃんと怖いけど、何かが物足りない。きっと映画館で観なくちゃいけなかったんだろうな。感情移入できるような人物もいなかった。

シリーズもこれで完結?みたいな終わり方。これまでのシリーズを全体的に見ると
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

4.5

今回の主役は日向ではなく研磨だった。練習嫌いで冷めた雰囲気の研磨が、ライバルとの真剣勝負の中で、バレーボールの楽しさに気づいてゆく過程が素晴らしかった。
幼馴染であり、バレーをするきっかけにもなった黒
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