リリーさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

リリー

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メアリーの総て(2017年製作の映画)

3.5

メアリーが18才という若さで名作を執筆したことに驚きました。そのような感性が養われるほど、小さい時から彼女にとって死が身近だったのでしょう。
メアリーの略奪愛には賛成できないけれど、パーシーと駆け落ち
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.0

宗教と西洋美術の知識が豊富ではないと理解できないらしいので、残念ながら私にはサイコパスによる連続殺人にしか見えませんでした。
ジャックの思考回路が狂いすぎていて、「時計じかけのオレンジ」を観た後の感覚
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

3.5

あまり怖くはなかったですが、大好きな死霊館シリーズの一つなので楽しめました。死霊館シリーズは無作為に順不同で観ているので、これが「エンフィールド事件」の前だとは知りませんでしたが、順番が前後しても影響>>続きを読む

冷たい嘘(2018年製作の映画)

3.3

あっと驚く結末までは、ずっとハラハラさせられていましたが、最後の娘の薄っぺらい涙に呆れて腹が立ちました。それまでの娘の不可解な態度にも納得がいきました。面白いミステリーです。
両親が、娘をかばおうとし
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.3

機関銃のように喋る台詞回しが賑やかで、お洒落なニューヨークの景色が華やかな、ウディ•アレンの世界を楽しみました。
ティモシー•シャラメのイメージが変わりました。ミステリアスではない彼もいいですね。

ワン チャンス(2013年製作の映画)

4.0

良かったです。ポールの人柄も実直で微笑ましいですが、彼を支える人々の愛すべきキャラに実に心が暖まります。
両親、恋人、仕事場の店長の支えが彼の成功に必須だったですね。ポールと彼らの、イギリス独特の(?
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最悪の選択 Calibre(2018年製作の映画)

4.0

最近観たどんなホラー映画より怖いクライムサスペンスで、夢に出てくるかと思うほどでした。後味の悪い結末ですが、人の心の闇を描く傑作だと思います。無駄なシーンのない演出で、没入感があります。
邦題にある通
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天国からの奇跡(2016年製作の映画)

3.8

信じられないような「奇跡」が起こるので、それが科学的な現象なのか、「神」の力なのかは、その人の解釈で良いのではないかと思います。キリスト教の信者が多い(?)と思われるテキサス州での出来事であるため、信>>続きを読む

アフターマス 余波(2021年製作の映画)

3.0

幽霊屋敷なのか、犯罪なのか、最後まで惑わされます。ストーリーに新鮮味はないB級ホラーサスペンスですが、実話から着想を得たということに興味を持ちました。
ツッコミどころ満載です。相場より安いからと言って
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コネチカットにさよならを(2018年製作の映画)

3.3

ちょっと嫌なやつで皆から嫌われている、仕事も家族も失った、ナンパだけが上手い元金融マンが主人公です。登場する人々が皆病んでいて、救いを求めているのですが、周りの人も家族もどうすることも出来ないので、主>>続きを読む

ELI/イーライ(2019年製作の映画)

3.7

まさかのどんでん返しに驚かされ、まんまと騙されたという爽快感が残りました。よく出来たホラーサスペンスだと思います。
ELIの、病院での謎の処置と、出現する霊に対する恐怖がヒシヒシと伝わってきて、医者も
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.5

このような、影があるけど向こう見ずで遠慮のないタイラーを演じられるシャイアー・ラブーフは、実生活では素行の悪さで問題があるらしいですが、良い俳優だと実感できます。華があると思います。
ダウン症のザック
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悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

4.0

レビューを書くのが難しい作品です。信仰とは何かを考えさせられますが答えは出ません。
善意の人間なのに、屈折した盲目的な信仰心から罪を犯してしまう人、善意のかけらも無い狂った変質者、正義と信仰心があるの
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マザー!(2017年製作の映画)

3.3

皆さんが指摘されるように、創世記の知識があった方がいいのかもしれません。私は前知識なく観たので、前半は、無神経で不躾で図々しい押しかけ客人たちと、彼らを拒まない夫に腹が立ち、サイコパスによるサスペンス>>続きを読む

パーフェクション(2018年製作の映画)

3.0

サイコパスしか登場しないスリラーです。基本的にまともな人は1人も出てこないという究極の演出なのですが、中国でのバスの乗客たちだけは真っ当な感覚を持つ親切な人々だったことに救われました。
それにしても、
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イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

3.6

登場する場所が森と家の中だけのようですが、かえって閉塞感があり怖くて面白かったです。
感染症が蔓延している今だからこそ、何かのウイルスと人の思い込みの恐ろしさの両方を認識するのに良い映画です。実際にも
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ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-(2020年製作の映画)

4.0

壊れてしまったダメ母に手を焼き、人生を邪魔されながらも、よくぞこの息子J.D.はその母を反面教師として立派に育ち、イエールのロースクールに行ったものです。しかし数々の迷惑をJ.D.にかけながらも、J.>>続きを読む

私というパズル(2020年製作の映画)

4.2

長くてリアルな出産シーンには手に汗し、息が詰まる思いでした。そして大きな喜びから一転して地獄に落とされる夫婦の様子にも息が詰まるようでした。最近観た映画の中で一番重苦しいものでしたが、最後に希望が見え>>続きを読む

AWAKE アウェイク(2021年製作の映画)

3.2

これを観て印象に残った事は、睡眠不足の恐ろしさです。今後も可能ならば睡眠時間の確保を最優先にしていきたいと思います!
しかし、なぜ人々が眠れなくなったのか、睡眠不足だとあれほど攻撃的になるのか、などが
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レベッカ(2020年製作の映画)

4.0

繊細で弱々しく、階級差別に慣れっこになっていたリリー•ジェームス演じるド•ウインター夫人が、あることをきっかけに行動的で強い女性に豹変する瞬間が面白いです。
リリー•ジェームスはちょっと可愛そうなヒロ
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プライベート・ライフ(2018年製作の映画)

3.8

この夫婦にとっては深刻な問題を、ユーモラスにコメディ風に描いているので、穏やかな気持ちになります。起こる事はとても現実的な事だと思うのですが、この苦悩はこの夫婦にしか理解できないと思います。この2人が>>続きを読む

フラクチャード(2019年製作の映画)

3.5

劇中で起こった事は悲惨で、恐怖とショックが余韻に残るのですが、楽しめるサスペンスでした。映像がレイの妄想なのか現実なのかに、初めの方は混乱させられましたが、まもなく展開に気付かされます。それでも、「も>>続きを読む

赤い光点(2021年製作の映画)

3.5

後味は悪いですが、よく出来た筋書きだと思います。冒頭は少し軽薄ですが、後半に進むにつれ毒々しく重くグロい描写に変化していきます。観ていて寒気を感じるので、猛暑日に観るにはぴったりです。
人種差別も憎む
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ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

3.8

いくら子供が欲しくても、たまたま見つけた赤ちゃんを育てるのはリスクが大き過ぎます。そして愛情たっぷりに育てても、心優しい良い子に育つとは限らないようです。ブランドンの、あまりの無情さに心が凍ります。>>続きを読む

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

4.0

この名作をやっと観られて感無量です。
グロテスクな描写は全くなく、ローズマリーとガイ夫妻を含む、全ての登場人物が明るく饒舌で快活で、映像は一部を除いて一貫してカラフルで明るいため、それが、見終わった後
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闇はささやく(2021年製作の映画)

3.0

ホラーというよりサスペンスの要素が強いです。あらすじから、新居に居座る霊によるポルターガイスト現象が主のテーマかと思いきや、人間の恐ろしい心の方が主体だと思いました。結末が明白ではないので、こちらの想>>続きを読む

ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(2021年製作の映画)

3.5

どんでん返しとか結末の意外性は、期待したほどはなかったです。終始、平坦に話が進んでいくので、あまり盛り上がりはないです。
主人公のエイミー•アダムスがなぜ広場恐怖症なのか、それが彼女の過去とどのように
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ブラッド・レッド・スカイ(2021年製作の映画)

3.8

今までなかったタイプの(?)航空パニック映画で、期待を遥かに超えて楽しめるものでした。飛行機という極限の密室で起こる、極悪のテロリスト対新種のヒーローの戦いなのですが、何より母の強さと少年の勇気と賢さ>>続きを読む

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

4.0

約3ヶ月ぶりに観る映画は迷わずこれを選びました。「バッドジーニアス」の女優さんが主演だし、珍しいタイ映画だし、テーマが片付けであることが非常に魅力的でした。
初めはあまりにドライなジーンがちょっと嫌な
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.4

私には難解でした。3回くらい観ないと理解できなさそうです。
第三次世界大戦を防ごうと主人公が奮闘する過程で時間を逆行する、というのがかなりSFだからなのでしょうが、映像がとても格好良くて美しいです。
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デッドリー・イリュージョン(2021年製作の映画)

3.5

面白いミステリーです。このタイプの映画ではベビーシッターが邪悪なことが多いと思うのですが、美しいベビーシッターがとても品行方正で献身的であることと、雇い主の作家が「私は書いている時は別人になるのよ。」>>続きを読む

グレイス -消えゆく幸せ-(2020年製作の映画)

3.3

冒頭に現れるグレイスと、恋に落ちて輝いて美しかったグレイスとが同一人物とは思えないほど違います。恋は盲目と言うとおり、若くてイケメンで紳士的な男性に優しく言い寄られた、バツイチで年上の女性であるグレイ>>続きを読む

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.2

予想ほどドロドロしていなくてあっさりしたストーリーになっていました。ブレイク•ライブリーとアナ•ケンドリックの素敵なファッションと豪華な邸宅とインテリアだけでなく、コメディの要素のお陰かもしれません。>>続きを読む

心のカルテ(2017年製作の映画)

3.6

食べることに極度の罪悪感を持ってしまう拒食症は、想像しか出来ないけれど心の病なので地獄の苦しみだということがわかりました。食べないと死へ一直線なのに、カロリーを摂取する事に嫌悪感があるので、たとえ妊娠>>続きを読む

獣の棲む家(2020年製作の映画)

3.8

私は秀作だと思います。ホラーと分類されていますが、単純なホラーよりメッセージ性が強くて奥が深いです。アフリカの内戦の残酷さと受け入れ国の一部の人の冷酷さが強調されています。
難民として夫婦が暮らし始め
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ドアロック(2018年製作の映画)

3.5

ストーリーはあまり複雑ではないので観やすかったですが、韓国映画らしい(?)ゾッとする恐怖が余韻に残ります。殺人シーンはさすがグロいです。マンションの管理人、銀行の顧客など、疑い出すと日常に危険がいっぱ>>続きを読む