アベ二ティKazumaAbeさんの映画レビュー・感想・評価 - 44ページ目

007 スペクター(2015年製作の映画)

3.9

今までのハードなタッチは何処へ、僕らのスーパーマンが帰ってきた!という点で近作のファン、往年のファンの間で評価が定まらない一作。

旧シリーズに比べダニエル・クレイグの演ずる007シリーズはボンドの技
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

3.8

息子を殺し、自らを森に置き去りにした男に復讐するため大自然の中300キロを行く男。自然光と坂本龍一の音楽に彩られたフィルム、緊張感が途切れない。

単純な復讐譚だけに、自然の美しさばかりが目に残る作品
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貞子3D2(2013年製作の映画)

2.0

出演者、瀧本美織はじめそこそこ演技が出来る人が揃っていて、その点が救い。最後全部持ってっちゃう役の菊地麻依(『貞子VS伽倻子』の珠緒役の子)も結構なインパクトを残す。

3D演出やホッパー貞子がちょっ
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部屋 THE ROOM(1993年製作の映画)

3.9

園子温の作品では一番好きかもしれない一本。実験的なモノクローム作品。

主な登場人物は部屋を探す男(麿赤兒)と、不動産屋の若い女(洞口依子)の二人。常に事件の繰り返しで観客の関心を引っ張るお決まりの作
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ライチ☆光クラブ(2016年製作の映画)

3.5

ゼロ年代腐女子達のバイブル!みたいな触れ込みで何となく知っていたものの漫画自体は未読。『先生を流産させる会』の内藤瑛亮が監督すると聞いて鑑賞した運び。

カリスマ性を湛えた美少年、ゼラを始めとする少年
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アントマン(2015年製作の映画)

4.2

サム・ライミの『スパイダーマン2』に次いで大好きなアメコミ映画。劇場で30分くらい観て、あまりの最高具合にDVD購入を決意したほど。

映像技術の発展が実写化を可能にしたヒーロー。アリ並に縮んで隠密活
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.7

あまりに傑作すぎて絶句。個人的には今まで観てきた映画の中でトップクラス。

舞台はキリスト教徒が弾圧されていた江戸初期の長崎。司祭フェレイラが日本で棄教し帰化したという知らせを聞いた弟子、イエズス会の
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ぼくは明日、昨日のきみとデートする(2016年製作の映画)

4.0

観に行く前は「あれでしょ?死んでしまった想いびとを助けに過去に飛んで行くそんな話なんでしょ??」と高を括っていたせいか、とても泣きました。揺さぶられたしちょっと胸に来た。

ストーリーの核心にあるSF
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貞子3D(2012年製作の映画)

2.7

貞子3D。『リング』でも『らせん』でもなく”貞子”3D。この時点で、名邦ホラーの正史、正式スピンオフをやろうとしてないのは理解できる。3Dとくれば尚更だ。

そう言ったところが許せれば、まぁまぁ楽しめ
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ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(2013年製作の映画)

4.3

個人的には好きが溢れて止まらない一作。
エドガー・ライト×サイモン・ペッグの作品では最高傑作じゃないか。

大人になりきれない大人、後悔を抱えた大人らの同窓会、地元で辿るアルコール珍道中。帰ってきたら
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虐殺器官(2015年製作の映画)

2.1

このレビューはネタバレを含みます

映画として面白いか否か、と言えばほどほどに面白いが、原作既読者からしてみればプロジェクト二作目『ハーモニー』と同じく不満点が目立つ一作。

良かった点、大人子供見境なく無残に吹き飛ばすFPS的な映像。
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ONE PIECE FILM GOLD(2016年製作の映画)

3.9

麦わらの一味VSカジノ王。劇場版の前作は人生の価値を問うようなシブい出来だったが、今回は更に分かりやすい娯楽性が上乗せ。のっけから劇的なクライマックスまで飽きることなく楽しめた。

今回の悪玉は”金”
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

5.0

高校生の頃から大好きで、何度観返しても最ッ高な一作。

劇中の登場人物のキュートなこと。みな大体焦燥を抱えていて、プライドも高い。そんな見るからに絶対うまくいかない家族全員が向く方向を同じにした時の
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マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

4.0

今年に入っていきなりのヒーハー。偉大すぎる原作『七人の侍』『荒野の七人』イズムを十分に盛り込み展開するハイパーガンアクション。かなり現代的にアップデートされたドンパチ作ながら、西部劇特有の”アノ”外連>>続きを読む

今度は愛妻家(2009年製作の映画)

4.0

喪失を受け入れられない男と、彼を取り巻く人間模様を描く。

最初こそ豊川悦司・薬師丸ひろ子の演技の違和感、敷かれた設定のありえなさに戸惑うものの、中盤で主人公の口から明かされる”とある情報”で雰囲気が
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ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

3.7

全編通して面白かったか否か、映画として優れているかは別にしてもアメコミ実写化としてはかなり攻めていた印象。ヴィジュアルショックに関しては小池桂一の『ウルトラヘブン』(この場合メビウスか)を連想させるほ>>続きを読む

14の夜(2016年製作の映画)

4.1

みっともない僕らの青春譚に新たな金字塔が…と言ってしまうとやや過大評価かもしれない。けど非常に好きだった一本。

舞台は1987年の田舎町。中学生のタカシは少し現実を憂いている。情けない父親のことが嫌
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

3.9

オレンジビキニの美女VS凶悪サメ!!この字面だけでも十分最高なのに、それ以外のドラマパートが端的かつ充実していて良かった。

ブレイク・ライブリー演じる主人公は、母をガンで失くした後に医療への情熱を失
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ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット(2012年製作の映画)

3.4

ワンピースの”拳で語る”喧嘩漫画的要素を全開で打ち出してくる劇場版。本作の敵は元海軍大将ゼット。海軍が掲げる正義に絶望した後に軍を去り、全海賊を殲滅せんと非道な作戦を決行する。

近頃の作中のパワーイ
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.4

ひたすら怖くて楽しくて、、、二転三転しながら意外に外連味の効いた展開にドキドキさせられっぱなしの2時間半。

5回目の結婚記念日、ニックの妻、エイミーが失踪する。世間は彼の不可解な行動や浮気の事実など
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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

4.0

どこかのBL漫画もモチーフにしていた道警の汚職事件を綾野剛主演で活写。卑猥でギラギラしていてハイテンションな一作。

柔道の腕前を買われて北海道警の刑事となった諸星。強い正義感を持ちながらもなかなかう
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SPY/スパイ(2015年製作の映画)

3.5

リブート版『ゴーストバスターズ』ポール・フェイグ監督によるアクションコメディ。CIAのオバハン内勤分析官、スーザンがスーツケース型核爆弾の取引を阻止すべく現場のエージェントに!!

スーザン演ずるメリ
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ソムニア 悪夢の少年(2016年製作の映画)

3.2

みた夢が具現化する不思議な力を持った少年と、彼を引き取った夫婦を巡るハートフルホラー。

可憐に蝶が舞う夢の可視化ビジュアル、怖い絵本の中から飛び出してきたような”キャンカーマン”のルックの完成度に俳
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仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴースト with レジェンドライダー(2016年製作の映画)

3.8

脚本はテレビシリーズと同じく高橋悠也、まず主要ライダーのゴースト、エグゼイドを端的に魅せるストーリーの意外な切れ味に驚く。

怪人によってリミットが設けられた中で戦いを強いられるゴーストの奮闘を観れば
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バイオハザード:ザ・ファイナル(2016年製作の映画)

2.6

ハイ今度こそ最後です!!無理やり纏めてみましたドヤァ!!の開き直りがいっそ気持ち良い最終章。

おお過去シリーズを彷彿とさせるようなシーンたくさんありますね。サイコロカッターに純正ホラーらしき暗中バ
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百円の恋(2014年製作の映画)

3.9

ぐいぐいのめり込んで観た。ほとんど自暴自棄に生活を送る主人公が、とある男、ボクシングとの出会いを経て変遷していく様を綴る。

ロッキーのように何を証明するでもなく、ただ純粋に、初めて自分が燃えることが
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.9

『ハリー・ポッター』という作品自体、外堀や前日までの歴史を掘り下げたところであまりお話にはプラスにならんだろ…と思っていたけど、スピンオフとして製作された作品ながら、一本の娯楽作として楽しめる映画にな>>続きを読む

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

3.7

スターウォーズシリーズのスピンオフ。

観たいものは画としてばっちりみせてくれるし、決して退屈ではない。過去作のミニチュア撮影を意識したような戦闘シーンに劇中でのフォースの扱いと、世界観統一の狙いが明
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仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ(2010年製作の映画)

3.9

坂本監督の新作が公開されるために再鑑賞。TVシリーズ鑑賞前・後で受ける印象の違いに驚いた(鑑賞する前は登場人物の言動に対する戸惑いが大きく乗れなかったのもある)。

アクション、ストーリー、演出、それ
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PK(2014年製作の映画)

4.0

軽快なインド産ミュージカルに乗せて展開する爽やかな宗教批判ムービーが誕生。

地球探索のために宇宙からやってきた異星人、PK。彼は地球着陸の後に宇宙船を呼ぶためのリモコンを泥棒に盗まれてしまう。その後
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君の名は。(2016年製作の映画)

4.1

遅ればせながら鑑賞。「劇場で観るべきか」と周囲に聞けば、いや面白いけどね…と返ってくる反応に期待値が下がり続けていたためか、ただもうめちゃくちゃ楽しかった!泣いたよ!!

最初こそこのアニメ表現が苦手
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スター・トレック BEYOND(2016年製作の映画)

3.9

リブートシリーズの第3弾。よく大作映画の3作目が陥りがちな、今までと同じことやって終わる続編の続編、に始終しなかったのが最大に良かった!!監督のジャスティン・リンがここまでやってくれるとは。

成熟し
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.3

自分が映画を観る理由の一つとして、上映時間中、画面内で起きる出来事にたくさん心動かしたいから、というのがある。そういう映画体験が好きだし、その点に於いて本作は本当に素晴らしいと思う。過去に観てきたアニ>>続きを読む

COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

4.4

偶々観てみたら人生ベスト級に好きだった作品。劇場で観たかった!

子供の冒険成長譚としては『スタンド・バイ・ミー』『マイ・フレンド・フォーエバー』よりずっとハードで、且つ観客の様々な感情を刺激するとい
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SCOOP!(2016年製作の映画)

3.9

大根仁総決算的映画だなぁと思った。お仕事に賭ける人々の姿、クズ(を演じる)人間らの哀愁、洗練されていくバディーと継承される仕事。少し過去作と違うのは、人への”信頼”がしっかり作品の根底にあってちょっと>>続きを読む

ヴィジット(2015年製作の映画)

3.0

POVという大枠を用意、笑いあり恐怖ありのジュブナイルスリラーを目指したのであれば及第点?

老人たちの生理的なあれこれが不気味に感じられる演出の不謹慎っぷりは好きだし、主役の子二人の快演が素晴らしい
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