moeさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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愛の嵐(1973年製作の映画)

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倒錯した美しさ。

サロメをベースにした歌のシーンは何回観ても陶酔してしまう。あと、マックスのピンキーリングがめっちゃエロい。

火の馬(1964年製作の映画)

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旧約聖書的世界観。唐突に挟まれる赤が妙に脳裏に焼きつく。映像から醸し出される呪縛感がパラジャーノフらしい。

ざくろの色のあの固定したカメラワークかと思ったらめっちゃ動くので画面酔いしてしまった。

パリのナジャ(1964年製作の映画)

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ウォーリーを探せ並みにジャンピエールレオって色んな映画にいる気がする笑

気怠げな女の子が最高に可愛い、こんな大学生活を過ごしてみたい...

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

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この二人の距離感がとにかく最高。遊び心が感じられる台詞も良かった~
依存し過ぎず、かといって離れ過ぎず、相手がそこに居てくれたらそれでいいみたいな関係性が心地好かった。

今思うと、登場人物がヴァンパ
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美しさと哀しみと(1965年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

静かな描写の影に潜むけい子の衝動にぐんぐんとのみ込まれた。
音子に対する真っ直ぐ過ぎる愛情が裏返って、人を殺めてしまうまでの哀しみを生んでしまったのは残酷だと言っていいのだろうか。純潔であるが故の苦悩
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

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狂気と原始的な神秘性が結びついた後半のシーンには鳥肌が立つ。

ワーグナーの曲で有名な作品だとは知っていたけど、あのタイミングでかけるのは趣味悪すぎて天才...

コケティッシュな女(1955年製作の映画)

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ゴダールの街並みの撮り方めちゃくちゃ好き。
ストーリーは、男性に視線を送って誘っている娼婦を見て、私にもできるかしら?、誘ってみたら何が起こるのかしら?、という感じ。チャーミングだけど冷笑的な印象を受
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

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インターステラーやメッセージを観ている時と同じ感覚に陥る。死後残った唯一のものが愛という感情なのも共通しているし。

人を想う温かさが溢れていた作品だった。悲しみにまかせてパイを貪り食ってるシーンはさ
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パ・ド・ドゥ(1968年製作の映画)

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感覚興奮というか、視覚を通して脳が刺激されている感じがたまらない。
残像が作り出す色々な形が凄く面白かった。ストーリーはロマンチック。

イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語(2017年製作の映画)

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ジャクロも捻くれたところあるからモリッシー適役だった気がする笑。

映画自体は面白味に欠けるけどモリッシーが影響を受けた小説家や音楽が多く知れたのは良かったな。

悪魔の美しさ(1950年製作の映画)

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ゲーテの戯曲ファウストを元とした作品。
めっちゃ面白い!! 舞台芸術、脚本の構成から見やすさまで全てがいいバランスで保たれている。
ラストの畳み掛けが好きだったな。

かくも長き不在(1960年製作の映画)

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記憶の中で愛し続けるということは虚しい。
テレーズの目の輝きがなんとも言えない辛さだった。

マックイーン:モードの反逆児(2018年製作の映画)

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マックイーンの実体には絶対に手が届かない。
自分が創り出したものが手に掴めないほど大きくなってしまいその結果絶望感に飲み込まれてしまったのかな。
デカダンスという言葉が当てはまるのかは分からないけど、
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年製作の映画)

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トレインスポッティングみたいに2観て1が結構好きになるパターンのやつ。

グルートが良い男?木?過ぎて惚れた笑。

オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

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喜劇っぽいと思いきや、残虐な描写や鋭い風刺があったりと、とても寓話的な作品。コロコロとテイストが変わるのが個人的に新鮮で面白かったな...

多くの場面で残酷な描写の中に美しさがあったり、美しい描写の
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ヒロシマモナムール/二十四時間の情事(1959年製作の映画)

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記憶と忘却、戦争による歴史的凄惨と恋愛による心傷。
物語が進むにつれて原爆の被害を受けた広島の恐怖を、恋愛のそれと等置していく巧みさが素晴らしい。デュラス脚本なので、映画全体が詩的なのも良かったな。
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オアシス(2002年製作の映画)

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二人にしか分からない関係で二人の世界が続けばいい。

全てを受け止めきれるほど人間はうまくできてないし、姑息な部分だってたくさんある。

ラストエンペラー(1987年製作の映画)

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脚色は入っているけれど2時間強で溥儀の人生をまとめ上げ、この重厚感を出せるのは素晴らしい。小物から何から何まで美術監督さんの本気を感じられるのも良かった。
同じ時期を背景として扱ったレスリーチャンの覇
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地下室のメロディー(1963年製作の映画)

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無駄を削ぎ落としたカメラワークがアランドロンの格好良さをさらに引き立たせてる。ストーリーはよくある感じのやつなので、ひたすらアランドロンの神顔面を見続けた印象しかない...笑

最後の終わり方は良い意
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あやつり糸の世界(1973年製作の映画)

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人間の心が機械上で実現可能という唯物論的考えとそれをさせていいのか、人間が神になっていいのかという倫理の対立。
起こってほしくはないけど、現実味のある作品でとても興味深かった。

鏡の使い方が伏線にな
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狩人の夜(1955年製作の映画)

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ロバートミッチャムがめちゃくちゃ魅惑的。
所々オフィーリアを想起させるようなシーンがあって美しかったな。

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

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空間のフェチズム。

美しい映像に隠れる不穏さや不気味さ。シェーンベルクの音楽を重ねられたら尚更で...
リゴレットやマクベスのあらすじを知ってると余計にこんがらがってくるし、ラストは脳みそまるごと置
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

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最後のトラッキングアウトが痺れるほどカッコいい...

彼女について私が知っている二、三の事柄(1966年製作の映画)

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「私が世界で、世界は私だと思った」
思考の氾濫具合が気持ちいい。
独白の場面があることによって、物語が中断され、とても観やすいとは言えないんだけれど、普段いかに自分が無意識のうちに映画に物語を求めてい
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

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ジャスミンが来た時は、宇宙人でも来たかのように「他者」として扱っていたのが、だんだんと「家族」という存在になっていく。ブレンダがジャスミンをむやみやたらに攻撃したように、誰しもが持っている不完全さや特>>続きを読む

ライオン・キング(2019年製作の映画)

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童心に返れる。でもイモムシまでリアルにしなくていい!笑

まわり道(1974年製作の映画)

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「都会のアリス」や「さすらい」よりもユーモアやチャーミング性が少なく、ダークサイドに落とし込んだ作品。
ドイツという土地に縛られながら愛や絶望、死や生への恐怖などの感情をバランス良く映し出している。孤
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はなれ瞽女おりん(1977年製作の映画)

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原田芳雄っぷりが観たくて観たんだけど、樹木希林に持ってかれた笑。樹木希林の瞽女役最高過ぎでは...

北陸の冬の厳しさが瞽女として生きる難しさを隠喩しているような一連の流れは素晴らしい。湯けむりの中で
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鬼火(1963年製作の映画)

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思春期と大人との違いを描いた映画でもあった。
ふとした瞬間に人生の空虚さに気付いてしまう怖さ。受動的で責任感も必要ないモラトリアムな状況(ここでは病院)に置かれると尚更だろうな。

狼は天使の匂い(1972年製作の映画)

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今だと批判浴びそうなぐらい男くせぇ感じが逆に新鮮で楽しんで観れた。
でも、ブロッギーが最初に隠したお金はどうなったの?とか最後の強盗も割と無理やりな気がしてしまったのが残念...

野獣死すべし(1980年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

カオス状況での松田優作1人語りからの最後のシーンはめちゃくちゃかっこいい流れ。
令子殺す時のあの表情が一番見応えがあった。

ハンニバルのレクター博士もそうだけど、サイコパスはクラシックが好きなのか?
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サマーフィーリング(2016年製作の映画)

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ローレンスとゾエが付き合ってもおかしくない状況だったのに、最終的にはお互いが別々に成長していく様子がとても良かった。ストーリーの展開を恋愛に頼らないのもなんか安心してしまった。
土地と感情の結び付きが
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

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ジョーカーと同じだな。突破口となる人物がいて民衆が抱える不満が溢れ出す。実際に起こった事件だけあって考えさせられるし、やっぱり大衆心理は怖いと感じた。
この作品を作る時、ソニーがクィアだったことをない
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

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先住民を扱った作品といえば、「駅馬車」や「ダンスウィズウルブズ」など、先住民を悪か善かとしてか扱わず、彼らが抱えている問題はまる無視みたいな作品ばっかりだった。映画であれなんであれ、彼らの生活や居留地>>続きを読む

家族ゲーム(1983年製作の映画)

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閉塞感と気味の悪さ、松田優作がぶち壊していく感じが良い。
メタファーが多過ぎて疲れてしまった...