あしたかさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

エイリアン2 完全版(1986年製作の映画)

4.5

セントリーガンのシーンがむちゃくちゃ怖いので完全版の方が好み。
昔見た時にこっちの方で記憶していたため、後年に通常版を見た時にセントリーガンのシーンが無くて驚いた。エイリアン2で屈指の怖いシーンは個人
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バーバリアン(2022年製作の映画)

4.0

民泊に泊まった女性が恐ろしい目に会うホラー。予測不可能と謳われているだけあり、まじで話の展開が全く読めない。この感じは世にも奇妙な物語に似ている。

ダブルブッキングの男に何かあるのか、この家に何かあ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.2

黒人とユダヤ人の刑事がKKK(白人至上主義団体)への潜入捜査に二人一役で挑む。
痛快クライムエンターテインメントの名に偽りのないオチ。潜入捜査ものとしての面白さを備えるのは勿論、今尚続く人種差別を痛烈
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ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(2015年製作の映画)

3.0

あらすじから「ホラー映画あるある=フラグ」を折っていくことを楽しむ映画だと思ったが、そのような要素はほぼ無く味気ないスラッシャー映画だった。残念。
この設定ならではのエピソードが「服を脱いで殺人鬼を呼
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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.7

あらすじ・予告編等を絶対に事前に見てはいけないアハ体験映画。
本編鑑賞後に予告編を見たが、予告編を見るだけで一番大事なトリックが分かるように出来ていたので、なんでこんなネタバレ全開の予告編を作ったのか
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英雄の証明(2021年製作の映画)

4.0

どんよりした気持ちになる映画。立場が変われば見え方も変わる、を分かりやすく描いた佳作。
主人公は善人ではあるが完璧な人間ではない、というのがわかるように作られている。これにより観客も誰の立場で物を見れ
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ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~(2020年製作の映画)

4.1

前作で死んだ悪魔崇拝殺人集団がなんか全員復活!今度は夜のキャンプ場でバトルロイヤル。
相変わらずグロく、馬鹿馬鹿しく、ユニークで、愛おしく、面白い。前作と合わせて少年が大人になるまで成長譚としてよく出
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65/シックスティ・ファイブ(2023年製作の映画)

3.4

6500万年前の地球に不時着した人間(に限りなく似た別の種族)が惑星脱出を目指すSFスリラー。

その時代の地球ということで当然、恐竜たちが沢山いる筈なのだが、予算の都合なのかほとんどちっちゃい生物し
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.9

悪魔祓いホラーとして平均以上の出来。正統派エクソシスト映画。

ホラー演出自体はよくある感じで目新しさは無いが、ラッセル・クロウ演じる司祭がチャーミングなこと、バディものであることから日本でウケが良か
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FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN COMPLETE 4K REMASTER版(年製作の映画)

4.5

ビデオゲーム『FINAL FANTASY Ⅶ』の後日談を描く映像作品。初の一般向け劇場公開ということで有難く拝見。

2004年当時にオリジナル版のDVDを何十回も再生しサントラを鬼リピした思い出が蘇
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ザ・ベビーシッター(2016年製作の映画)

4.0

一言で言えばスプラッター版ホーム・アローン。 少年VS悪魔崇拝殺人集団の戦いを描くコメディ。
一人一人の敵を異なった方法で撃破していくのがゲームみたいで面白い。あとグロい(笑)
外連味溢れる演出やアク
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ラストサマー(1997年製作の映画)

3.3

若者集団が殺人鬼に殺されたり立ち向かったりする映画はどれが元祖なのかは解らないが、本作からは物凄くクラシカルなそれの雰囲気を感じる。コテコテのホラー演出、無駄に露出の多い女性キャスト、吹替声が藤原啓治>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.4

物凄い面白さ。3時間の長さを感じさせないほど濃密。
他者と己に向き合い再生する物語であると同時に、人間の抱える矛盾と我儘に折り合いをつける物語でもある。
海外でウケたのも納得の諸要素があり、最初からア
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ジュリアン(2017年製作の映画)

4.4

離婚調停・共同親権を巡る家族のドラマ……という域を超えたほとんどホラーの作品。怖すぎる。心臓に悪い。

冒頭の丁寧な調停シーンから異常なまでの緊張感を感ぜられ、エンドロールに入る最後の瞬間まで全く気が
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家へ帰ろう(2017年製作の映画)

4.1

かつてホロコーストから逃れた老人が昔のある約束を果たすため、アルゼンチンからポーランドへ向かうロードムービー。
向き合うことに恐怖を感じ、過去のトラウマに苦しめられ、それでも人の優しさに触れながら向か
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

4.3

素晴らしい。行き過ぎた親子の物語。

車椅子生活を送る子が母親のある行動に疑問を感じた事に端を発するサイコサスペンス。
下肢不自由を含む持病による行動制限が物凄いサスペンス性を生んでいる。
序盤から違
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マーターズ(2007年製作の映画)

4.5

ホラーという表現では生温い、人権破壊・尊厳破壊の連続。心に傷を負いそうになるレベルのおぞましい作品。

冒頭の血塗れの少女が団地を走るシーンで既に衝撃的だが、こんなのは序の口。どんどんタガが外れて身の
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スパイラル:ソウ オールリセット(2021年製作の映画)

3.5

久々の『SAW』シリーズ鑑賞。
2までは普通にサスペンスとして面白くて、3ではグロテスクなだけの作品に。
そこで興味が尽きたので、3以来の鑑賞です。

ミステリとしては唸るほどのオチでもないので、驚く
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ウィッチ(2015年製作の映画)

3.9

キリスト教が絡むホラー…ではあるが、日本人にもまあまあ理解しやすい内容になってると思う。
社会から孤立した家族が不幸に晒され、どんどん狂気に堕ちていく様は悲しい。
様子のおかしくなった家族を助けようと
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.6

全体的に不気味で気持ち悪く、意味がよく分からない作品ではあるがそれが持ち味。モノクロ映像と4:3くらいの画角が独特のグロテスクさを醸し出している。
物語は登場人物の妄想なのかどうかすら最後まで判然とし
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.6

衝撃作。
鮮やかな復讐劇、で済ませてはいけない程に今後も語り継がなければいけない作品でありテーマである。
皮肉が超超超効いてるタイトル「前途有望な若者」の時点で壮絶。

あらすじ等を何も知らずに見た方
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.5

宇宙で冒険する中で、他者との向き合い方を見つける物語。
所々で入るアクションシーンは、宇宙らしく音をほぼ感じさせない静かな演出ながら、事象とのギャップで緊張感がある。しかしこれらは飽くまで観客を飽きさ
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.4

天才映画監督=スピルバーグの事実上の自伝。いわば天才の半生追体験映画。
150分を全く退屈させずに見せる手腕は流石。

自伝であると同時に、幸か不幸か才能に溢れた家族の物語でもある。彼の両親を語らずに
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ハロウィン THE END(2022年製作の映画)

4.0

少数派だろうが、私は新三部作では一番好き。
「悪に飲み込まれた」街ハドンフィールドの結末としては意義深く、美しい終わり方と感じた。

新三部作の1,2作目とは全く趣の異なる作風となっているので、あのよ
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フラッシュダンス(1983年製作の映画)

3.6

『デッドプール2』のポスターでパロられていた元ネタを知りたくて鑑賞

ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.4

ユダヤ人の青年が自身をペルシャ人と偽り、架空のペルシャ語のレッスンを行うことで生き延びていく。
ホロコーストを新鮮な切り口で描く戦争ドラマ。

嘘のデタラメな”言語”を話しているのがいつバレるかという
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ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

3.7

両手に銃をボルト固定された男が強制的にデスゲームに参加させられる。
驚くほど人が死ぬガンアクション・コメディ。
ダニエル・ラドクリフの演技がハマっている。彼が酷い目に遭いまくる作品だが、どこか楽しそう
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

4.0

低予算ながら力作。
あらすじを読まずに見て正解だった。驚きが多い。
話が面白いし、鑑賞後感も爽やか。
中弛みもせず調度良い長さ(89分)。
こういうマイナーの当たり映画を引くと一層得した気分になる。
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.3

冴えない学生と金持ち貴族の出会いから始まる狂気の物語。
冒頭から不穏で、何か”ろくでもない事”が起きることを予感させ緊張感が高まる。
愛憎と欲望と金が渦巻く貴族世界の描写が魅惑的で病的。
ジャンル的に
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アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

4.1

原作は未読だが世界観の作り込みが丁寧であると感じた。
アリータのキャラクターが非常に魅力的(ビジュアルは賛否あるようだが私は好き)で、話のテンポも良いおかげで入り込みやすいSFになっている。
ビジュア
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.4

NIKEがあのマイケル・ジョーダンと契約して伝説的シューズシリーズ「エア・ジョーダン」を作るまでの物語。
傑作。要は商売サクセスストーリーだがこれが超面白い。暴走に近い型破りなアプローチで契約を手繰り
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

流石の是枝監督、相変わらず観客に要求するレベルが高い。演出力の鬼。
『そして父になる』『万引き家族』と地続きの擬似家族の愛情の物語であると同時に、命の尊厳の物語でもある。
何かしらの理由を付けて「命を
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博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

4.4

今更ながら鑑賞。
不条理コメディ、戦争のカリカチュア、ポリティカルサスペンス(?)として非常に良く出来ていて面白かった。
キューブリックの代表作の1つとされるのも納得。今の時代にも通用する風刺。
にし
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シティ・オブ・エンジェル(1998年製作の映画)

2.5

天使がどういった存在か、天使には何ができるのか、人間の人生にどう介入できるのか、人間と何が違うのか、感情や思考のメカニズムはどうなっているのか、そもそも天使に感情はあるのか、人間に恋をする天使は他の天>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

4.3

終末を題材にしたサスペンス。
邦題はダジャレ。

大好き。無茶苦茶面白い。
最初から最後までひたすら不穏で不可解で怖い。停電や通信障害、石油タンカーの座礁から始まり、次々と最悪な出来事が起きまくる。
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