酢さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ミッドナイトクロス(1981年製作の映画)

3.3

DVDプレーヤーの調子が悪すぎて5分に1度勝手に停止してしまう最悪な鑑賞環境だった😭ごめんデ・パルマ。でも君のことわかってきた気がする。効果的とも思えないが「やりたいのでやりました」てなコケ脅しを嬉々>>続きを読む

殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.3

ファンの皆さんにタコ殴りにされそうだけど見る度に「面白いけどそこまでありがたがるもんでもなくない?」と微妙な気持ちになるデ・パルマ。美術館での視線劇とか良く出来てるわ〜と思いつつ、テクニック博覧会以上>>続きを読む

恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989年製作の映画)

3.5

ここまでカッコつけられると認めざるをえない。お洒落なJAZZを劇伴に携えて、描かれるのは大人同士のすれ違いと和解。あくまでもサラッとしているのが渋い。俳優陣の演技も抑制されたトーンで良いね。ジェフ・ブ>>続きを読む

可愛い悪魔(1982年製作の映画)

4.0

はい大好き〜👧 🔪🔪加点方式なら100点超してる。幼女が殺人鬼に変貌する定番なサイコホラーと、大林宣彦マジックなメルヘンテイスト映像の掛け算がここまでハネるとは。

『HOUSE』はあくまでホラー映画
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トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

3.5

ふつーに2回くらい寝落ちしちゃいましたけど😴全然最高。旅行会社の企画した真夏のロビンソン・クルーソーツアーはゆるゆるグダグダ行き当たりばったりな珍道中に。撮影も段取り組まずやってそう。薄っすら漂うユー>>続きを読む

捜索者(1956年製作の映画)

4.0

こんなに物語リテラシーを問われる映画だとは思わなかった。ぼけーっと見ているだけでは駄目な高難易度で、素朴には腹落ちできず。モニュメント・バレーの雄大な景色を捉えた撮影の美しさ。これだけで見ても損はない>>続きを読む

狙撃者(1971年製作の映画)

4.0

素晴らしいすね。ギャングのマイケル・ケインはペギラみたいに眠たい目をして無表情。低い声、スラッとした立ち姿……全てがセクシー。その一方で突然ブチ切れたり意外に間抜けな凡ミスが多かったりもして挙動が読め>>続きを読む

タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

3.5

大火事の猛威を前にして人間は限りなく無力。死ぬやつは前振りなく死ぬ。生き残れるかは運次第。非情さが新鮮で面白かった。スティーブ・マックイーンとポール・ニューマンは、細かい葛藤や対立を表に出さず淡々と己>>続きを読む

ポセイドン・アドベンチャー(1972年製作の映画)

3.3

華金の夜だし景気の良い映画を見たいよね〜ということで選出。大津波で転覆した豪華客船から脱出だ。アナログ感バリバリのセットの中で本物の火と水が大盤振る舞い。SASUKEのステージみたい。臨場感高くて手に>>続きを読む

K.G.F:CHAPTER 1(2018年製作の映画)

3.3

予想&期待していたとおりのブチ上がり系インド映画。会社の偉いおじさんが「大谷翔平って流行ってるでしょ。ああいう『強くて優しい力持ち』的なキャラクターを皆が求めてるんだよ」と言っていたが、『バーフバリ』>>続きを読む

フィアレス(1993年製作の映画)

4.8

何か凄く大きな出来事があって、自分の人生を生きられなくなってしまった全ての人に捧げたい。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

-

●1回目
今作ほど「世界の負の側面」が直接描かれた宮﨑駿作品は無かったと思う。母を亡くした少年は無言で自傷し、孤独を抱えて彷徨する。異世界の創造主は後継者探しに失敗し、迫り来る崩壊の時を前に黄昏に浸る
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風立ちぬ(2013年製作の映画)

3.5

偽善と傲慢、そして矛盾を抱えながら飛行機の夢に殉じる堀越二郎の姿には当然老監督の生涯が投影されているだろう。最後は何も残らず全てを失ったが、時代の中で自分は精一杯生きた。無惨な現実を美しく覆い隠す「ア>>続きを読む

離魂(1987年製作の映画)

3.5

なんだってこの時期の香港・台湾映画は毎度荒々しい画質なんだろうと疑問に思いつつ、醸し出される胡散臭さにテンションアガる。実際、「映画ならではの外連味をきちんとやりきりたい」という意識はかなり徹底されて>>続きを読む

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録(1999年製作の映画)

3.3

TV版ウテナを見てないとわけわからないだろうけど、ファンムービーにしては結構大胆に再構成されている。でも超美麗な作画で表現される名シーン(ウテナとアンシーのダンス、ウテナと冬芽の昇降室での対話、カーチ>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.0

全編をアトラクションのような賑やかな作りにするのは「マリオ」というキャラクターで映画をやる為の戦略だと理解した。でもそれで92分を乗り切るのはキツいってのが皆の本音じゃないかな。終了後の映画館も「つま>>続きを読む

ドラえもん のび太と竜の騎士(1987年製作の映画)

3.3

ドラえもんの肝はサスペンス。
日常に非日常が侵食してくる恐怖も、理屈が通じない異世界に放り込まれる心細さも、無駄のない演出で成立。竜の騎士が善か悪か判断がつかず常時薄らと緊張感があるのが良い。近年のド
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悪女かまきり(1983年製作の映画)

3.5

五月みどりの熟女ヌードだけが魅せ場の緩いエロサスペンス映画になるはずだっただろうに。第1回監督作品っつーことで爪痕を残そうと気合い入りまくりの梶間俊一サン。絶対に要らないだろと呆れてしまうトゥーマッチ>>続きを読む

五月みどりのかまきり夫人の告白(1975年製作の映画)

3.3

五月みどりさんを全く知らないZ世代です。夫人が男とヤッては捨てる天丼×5-6回。まったり見れて良かったデス。柄物の衣装が尽く素晴らしいと思ったらまさかの私物らしい。五月さんのほぼ全シーンにかかった妖し>>続きを読む

ダークグラス(2021年製作の映画)

3.5

普通に面白いのでは?
ダリオ・アルジェントは全盛期の作品くらいしか見ておらず、近年の評判芳しくないものをきちんと追ってはいなかったけど、、独自の世界観は残っていると思うし、80歳を超えた今だからこその
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喜劇 特出しヒモ天国(1975年製作の映画)

3.5

ストリップ映画にハズレはおまへん。78分に人間のしょーもなさと素晴らしさがギュウギュウに詰まっとります。池玲子と芹明香のダブルヒロインに挟まれる山城新伍、羨ましいー。刑事から犯罪者へ、どんどん道を踏み>>続きを読む

D坂の殺人事件(1997年製作の映画)

3.3

実相寺昭雄のお家芸・光と影を駆使した絵作りはさすが。ジオラマの使用、贋作の制作工程をねっちり追う演出も魅せられる。

なのだけど……😭
世間体を取り繕いながら不倫に窃盗と嘘つき揃いのD坂の住人達。責め
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江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間(1969年製作の映画)

3.5

封印された幻の映画として持て囃されていた時期に、某動画投稿サイトのガビガビ画質で違法視聴したのが今は昔。当時は素直なサブカル少年だったので放送禁止用語の連発と奇形人間オンパレードのカルト味に大感動して>>続きを読む

天国の大罪(1992年製作の映画)

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なんちゅう混沌。観客全無視で吉永小百合のPVにするための巨大なしがらみの中で映画が身をよじっている。「私だって演技派な一面あるわよ!」という自己主張の産物がなんちゃって汚れ役の三文芝居。不倫妊娠で産ま>>続きを読む

屋根裏の散歩者(1992年製作の映画)

3.0

実相寺昭雄の手にかかれば屋根裏は光と霧が満ち満ちる異世界に。この辺の映像センスは相変わらず素晴らしー。でもその他は実相寺的得意不得意がはっきり出ているようで……手放しでは褒められないような気持ちに。三>>続きを読む

ピンク・レディーの 活動大写真(1978年製作の映画)

4.0

嗚呼素晴らしきアイドル映画。「オモチャ箱をひっくり返したみたいな」って褒め言葉でよく言うけど、いざそんな作品を探してみるとなかなか無い中でまさにドストライク。

コテコテなジャンル映画の世界を縦横無尽
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

1.0

何も言うまい。
庵野秀明さん、今まで本当にお疲れ様でした。

帝都物語(1988年製作の映画)

3.5

実相寺昭雄は現場では交通整理に徹していただとか、いやキワモノ映画としての狙いがあるんだとか、見方は色々だろうけど、個人的には大満足。言及したくなる見所があまりに多い。景気の良い時代に作ってくれてサンキ>>続きを読む

青い沼の女(1986年製作の映画)

3.3

実相寺昭雄は基本的に自分の美学で映画全体を塗り固めたい人。語りはアウトオブ眼中。なので放っておいても物語が推進するジャンル物の強固な枠組みがあると格段に見やすい。熟練の映像テクニックが冴え渡る。歪んだ>>続きを読む

悪徳の栄え(1988年製作の映画)

3.5

実相寺昭雄の映画は物語の巧みさではなくて美学で魅せるタイプなので独特の難易度がある。でも今作は清水紘治様の濃ゆい主演力の甲斐もあって比較的ライトに楽しめた。没落侯爵がこんなに似合う人は他にいない。>>続きを読む

激突!若大将(1976年製作の映画)

3.3

草刈正雄の若大将・第二弾。前作はアメフトをしていたのが今作はアイスホッケーに変更。歌いながら雨に濡れても、住み込みバイトで額に汗してもずーっとハンサム。マドンナは坂口良子。まだ演技が堅いけど、ふくれっ>>続きを読む

ゴングなき戦い(1972年製作の映画)

4.8

ボクシング映画と聞いたのに、ここでは勝ちと負けに本質的な差がない。高揚感と無縁の諦念。絶望にさえ辿り着けない足踏み感。そんな中で甘えて拗ねて、突然奮起してそれでも流されて、来る日来る日をやり過ごす。敗>>続きを読む

SOSタイタニック/忘れえぬ夜(1958年製作の映画)

3.5

沈没に至る経緯や船上の人々の細かいエピソードを脚色し過ぎず淡々と、かつ丁寧に拾っていく手腕は今見ると逆に新鮮。「ドキュメンタリータッチ」と言うと簡単なようだけど、史実への真っ直ぐな敬意を感じる。

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天使の恋(2009年製作の映画)

3.3

バッチバチにゼロ年代ギャルな佐々木希を映像に収めている時点で国宝もん💎

眼鏡の芋くせ〜クラスメイトがいじめられてるのを颯爽と助けてクラブで一緒にフィーバーの希様。住んでるのは全てが白でコーディネート
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裸の銃を持つ男(1988年製作の映画)

3.5

超ベタなネタばっかだけど笑っちゃうからおれの負けだー。日本のこの手の映画だと余分なメッセージが絶対に滲み出るけど、本作はひたすらにギャグを詰め込みまくり。覚悟を感じる。素晴らしい。レスリー・ニールセン>>続きを読む

スペース・トラッカー(1996年製作の映画)

3.3

「デニス・ホッパーで宇宙トラック野郎をやりまーす」ってお題の時点で勝ちが確定してるのずるい。脚本の手際は全く良くないけど、これぞSFな美術としょーもない下ネタ・グロ描写でワハハと見れるよ。そしてここ一>>続きを読む