三樹夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

やくざ絶唱(1970年製作の映画)

3.2

異父妹のことを異常に好きなヤクザ勝新と、異父兄から離れたいというので同情はするもののやたら強情を張り要領の悪い行動ばかりとる異父妹大谷直子の妹もの映画。この異父兄妹の二人によって周りが死ぬほ迷惑する映>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.1

前作『DUNE/デューン 砂の惑星』でpart oneと出て観客の度肝を抜いたというかブチ切れる人まで出る始末だったが、前作は2時間半もあるのに始まってもいなかったという超スロースターターで、2時間半>>続きを読む

探偵物語(1983年製作の映画)

3.6

女子大生の薬師丸ひろ子にボディーガード兼監視の探偵松田優作が張り付くこととなった。そんな中、優作の元妻のセックス相手がラブホで殺される。ヤクザから狙われつつも、ひろ子と優作が殺人の真相を探るというミス>>続きを読む

黒い家(1999年製作の映画)

3.7

生命保険の顧客がヤバい奴で酷い目に遭うというホラー。原作は読了し、サイコパスに刃物は怖いなと思った次第。保険金狙いで身内をも手にかけるサイコパスを大竹しのぶが演じているが、流石というか当然というかさん>>続きを読む

金環蝕(1975年製作の映画)

3.9

ダム建設を巡る政官財の癒着と談合と汚職。巨額のダム建設を巡り、西村晃が専務の竹田建設は池田勇人のとこの内閣官房長官仲代達矢をつてに工事受注の便宜を願う。池田勇人は先の総裁選で大量に実弾をばら撒いており>>続きを読む

ジャズ大名(1986年製作の映画)

3.2

南北戦争が終わりそれぞれトロンボーン、コルネット、ドラム、クラリネットを持つ黒人4人が故郷であるアフリカに帰ることを決意。演奏を始めてみたらジャズが誕生。しかしメキシコの商人に騙されて香港行きの船に乗>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.0

バンに大量の犬を乗せている負傷したドラァグクイーンが夜に警察に捕まった。精神科医に語られるドッグマンと呼ばれる主人公のそれまでの経緯と半生という映画で、最終的にアメリカの下町の犬キリストみたいな着地を>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

入り婿の岡田将生が義父と義母を岬から突き落とす。たまたま近くにいた中学生3人のデジカメに突き落とす瞬間が録画されており、あいつ脅して大金ふんだくってやろうぜと、岡田将生VS中学生3人のバトルとなる。>>続きを読む

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

3.2

角川映画で相米慎二が放つアバンギャルドアイドル映画。ストーリーは女子高生が弱小ヤクザ事務所の組長になり抗争に巻き込まれるというものだが、性的なものがやたらぶち込まれており、少女が性的なものを知って成長>>続きを読む

人間の証明(1977年製作の映画)

3.0

角川映画第二弾の母子ものミステリー。ニューヨークロケや山本寛斎が協力したファッションショーシーンが売りではあるが、ミステリーとしてはガバガバで、ニューヨークロケとファッションショーは延々続くため冗長で>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

3.8

FOXニュース創立者のロジャー・エイルズをキャスターがセクハラで訴えた実話の映画。多少は予備知識を持っておいた方がいい映画で、FOXニュースは共和党アゲで民主党とリベラル叩きの思いっきり保守系のメディ>>続きを読む

バーン・アフター・リーディング(2008年製作の映画)

3.8

コーエン兄弟お得意のバカがわちゃわちゃやって事態がとんでもないことになっていき、登場人物の誰一人として全容を把握できていないというクライムコメディ。過去作で言えば『ファーゴ』や『ビッグ・リボウスキ』に>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.1

深夜アニメの2期感がもの凄いする。1話はいつものやつやって、2~10話は面白くなくて、11話と12話は面白いみたいな感じ。脚本は全く練れておらず、ギャグのレベルは低い。時間ギリギリの振り込みで銀行強盗>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.5

殺し屋家業と日常とみたいな作品。ルームシェアをして暮らすJK殺し屋2人がヤクザと戦うことになるというストーリーはあるものの、大部分を占めるのは2人の日常で、あるあるが挿入されるが映画全体としてはリアル>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.7

雪山の高地にある自宅で夫が転落死した。転落死した時間帯に家にいたのは妻のみで、妻が夫を殺したのではないのかと裁判が始まるという法廷ミステリーだが、劇中に出てくる証拠というか証言や回想は主観的なもので、>>続きを読む

荒野の千鳥足(1971年製作の映画)

3.6

オーストラリアの田舎で教師をしている主人公はクリスマス休暇で恋人のいるシドニーに行く計画を立てていた。途中荒野にある街で一泊することになったが、この街は良い所だ、この街の住人は良い奴だとみんな言う。酒>>続きを読む

仇討(1964年製作の映画)

4.1

監督今井正、脚本はしし、主演ヨロキン(当時は中村錦之助)、制作東映の武家社会なんて碌でもない時代劇。武家社会なんて碌でもないと思っている今井正とはししが組んでヨロキンがひたすら酷い目に遭うが、ヨロキン>>続きを読む

コンドル(1975年製作の映画)

3.7

アメリカ文学史協会に勤めるロバート・レッドフォード。アメリカ文学史協会は世界中の書籍を分析するような団体らしい。職員は全員で10人以下の小さな団体だが、何故か表に怪しい男たちが見張っている。昼食を買い>>続きを読む

誰がハマーショルドを殺したか(2019年製作の映画)

3.5

1961年にアフリカの解放を唱える国連事務総長ハマーショルドが乗った飛行機が墜落した。墜落の原因は解明されぬまま迷宮入りとして処理された。しかし資料を入手したデンマーク人の記者が調査員と一緒に関係者に>>続きを読む

ダラスの熱い日(1973年製作の映画)

3.8

ケネディ暗殺はオズワルドの単独犯ではない、真の黒幕はこういう連中だという政治陰謀劇映画。脚本がトランボなためか反権的な内容で、ケネディ暗殺を計画する連中が碌な奴らじゃない権力者の集まりになっている。ケ>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.1

実家に帰ろうとする主人公が次々理不尽な目に遭うホラーコメディ。ただしどう考えてもアリ・アスターのセラピー映画の一面もあるというか、私にはほぼアリ・アスターのセラピーにしか思えなかった。
アリ・アスター
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鬼婆(1964年製作の映画)

4.0

時代は南北朝時代、物語は全て一面ススキの野原の中で進行し、息子を戦にとられた姑と嫁は日々落ち武者狩りをして生計を立てている。というより農民は落ち武者狩りでもしなければ日々の食い扶持を稼ぐことができず、>>続きを読む

オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.4

フィリピンから韓国へ犯罪者を護送する船の中で起こるバイオレンスクローズドパニックもの。犯罪者VS警察までは分かるが、そこからVS怪人も加わってくるのが訳が分からないながらも、怪人見参からの殺戮開始には>>続きを読む

インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実(2010年製作の映画)

3.6

何故リーマンショックが起こったのかという、リーマンショックまでの道程とその後のドキュメンタリーで、ナレーターはマット・デイモン。当時の関係者が次々出てきてインタビューを受けるが、わりかし誰が誰やらとな>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.1

元ポルノ俳優が落ちぶれて無一文で地元テキサスに帰ってきて、別居中の妻の実家に転がり込み第二の人生を歩みだすというクズ男の日常みたいな作品。テキサスの『バッファロー'66』や、テキサスの『キッズ・リター>>続きを読む

猟人日記(1964年製作の映画)

4.0

小池朝雄のナレーションで、今は血液検査で色々なことが分かり事件の捜査にも利用されているというのが語られる。そして生命保険会社のキーパンチャーの女性社員19歳が飛び降り自殺。彼女は妊娠しており、姉による>>続きを読む

BORUTO NARUTO THE MOVIE(2015年製作の映画)

3.1

『ナルト』の漫画は腕に大量の写輪眼を埋め込んだおっさんが出てくるところまでは読んでる。漫画の『ナルト』って絵は上手い。ただアクションの時などは動いているようには見えず止まっているように見えてしまうので>>続きを読む

シリアスマン(2009年製作の映画)

3.7

いくつかのレイヤーがある映画で、表層的にはコーエン兄弟が得意とする訳の分からない人が多数出てきて訳の分からないことをやっていくコメディかつ次々不運に見舞われるユダヤ人主人公の悲劇的な喜劇だが、他にもユ>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.6

ウォール街VS名もなき市民の個人投資家達の株戦争。youtubeやRedditでまとまった個人投資家がゲームの小売り店のゲームストップの株を買い、株価が上昇。中心にいるのはyoutubeで配信をしてい>>続きを読む

未知への飛行(1964年製作の映画)

4.3

水爆を積んだ爆撃機が機械の誤作動によりモスクワに水爆を落とせという命令が出たと思い、一心不乱にモスクワへと向かう。アメリカ側はなんとか通信をつなぎ機械の誤作動なので引き返せと伝えるが、そういった場合通>>続きを読む

女バトルコップ(1990年製作の映画)

2.9

東映が作った『ロボコップ』女性版のVシネ。それ以上でもそれ以下でもないが、敵にサイキック筋肉マンがいるあたりがオリジナルというか、流行ってるものは全部入れようというのが東映らしい。
『ロボコップ』はデ
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ファンタズム(1979年製作の映画)

3.0

話はよく分からん。少年が見た悪夢というような内容であり、良く言えば幻想的なストーリー。主人公は兄貴の友人の葬式で変なことしてるおっさんを目撃し、独自に調査しているとおっさんにつけ狙われる幽霊屋敷もの。>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

『フランケンシュタイン』の女性版。子供を身ごもっていた女性が橋から身投げする。ウィレム・デフォーが死体を拾い、胎児の脳みそを女性に移植して蘇生させたところから映画がスタート。何この設定?というのと、途>>続きを読む

メアリーの総て(2017年製作の映画)

3.0

『フランケンシュタイン』の作者が『フランケンシュタイン』を執筆するまでの伝記映画。『フランケンシュタイン』は彼女の人生全乗せの魂の作品かつ女性の叫びの作品という着地をする。
主人公は元々怪奇小説好きで
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.4

外の世界は汚れているので息子1人と娘2人を完全に家の中に隔離し、独自の狂気的な世界を家の中で構築する異常な家族の話。単語の本来の意味を別の意味へと置き換えまるで異世界を作り上げ、外にはネコというとんで>>続きを読む

月光の囁き(1999年製作の映画)

3.6

好きな女の子と付き合うことのできた主人公。しかし主人公は変態なのでセックスをするも性癖に刺さらない。元々ブルマの匂いを嗅いでいたような奴だが次々に変態余罪が出てきて、隠し撮り写真を焼却して「彼女の分身>>続きを読む