なおきちさんの映画レビュー・感想・評価

なおきち

なおきち

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ピンポン THE ANIMATION(2014年製作の映画)

5.0

思い出しレビュー。
「先生はヒーローって信じますか?」
「Hero?」このやり取りがたまらない。

原作マンガもすごいが、アニメもまた完璧。

全ての言葉が自分の日常に染み込んでいる。
観てない人はも
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

4.5

「ガソリンは満タン。タバコもたっぷり。そして、暗闇に黒いサングラスだ」2人を載せたボロボロのアメ車(警察車のリセール品)は、元恋人、バンドマン、ナチの残党、警察とあらゆるものを置き去りにした。

どう
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キサラギ(2007年製作の映画)

4.0

前に勧められていたが、放置していた映画をうっかり観る。美味しんぼの(負ける時の)山岡が「究極の娯楽映画」として提出してきそう。

笑えるし、ドキドキするし、頭も使う、場面が緊迫すればストレートに雨が降
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.5

笠智衆の映画。「お葬式ですか?」と問われて「うん」という。ウイスキーを頼み、「水割りですか?」と問われて「そのまま」という。晴れ着姿の壮年の、後ろ姿のしぐれていくか。

オスカー・ピーターソン/オスカー・ピーターソン:ジャズ界の革命児(2020年製作の映画)

4.0

ビリー・ジョエルは終始子供のようにしゃべった。「アート・テイタムとオスカー・ピーターソンは俺にとって神様さ」。オスカー・ピーターソンを残された映像とインタビューで振り返る映画。
カナダの黒人(あえて書
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

トナイサテンの店主に映画の存在を教えられ鑑賞。サイコキラーとヘブンくらいしか知らなかった。
making senseにstopがある通り「意味のあることなんかやめてさ」と歌い踊る90分。単純に好き。
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駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「KOMAは家族の酒」兄妹の願いはひとつ。かつて、完成の日の宴で母は微笑み、父は出来の良さを知ると一口含んだ。そして、兄妹でブレンドした「KOMA」もまた母を笑顔にさせた。一つのウイスキーの復活劇。>>続きを読む

ホーホケキョ となりの山田くん(1999年製作の映画)

3.0

思い出しレビュー。一気に観るには起伏がなさすぎて、少しずつレンタル期間目一杯使ってみたなぁ。映画館か金ローでまた見たい!
予告編はたまに見ると面白い。

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

3.0

ロードムービーというやつ。
人生は生きっぱなし、行きっぱなし、という点はとてもよくわかる。

子どもの方が、大人。積み重なって身動き取れない主人公とは、好対照だった。

でもなぁ、弟夫婦、特に奥さん、
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お早よう(1959年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

無駄なことが、世の中を回してる。でも、無駄なことが自分を覆い隠してしまう。無駄は「仮面」。

「どうしましょうかね」
「何がだい」
「定年後ですよ」
あぁ、笠智衆は素晴らしい。

「スパルタでお願いし
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

目覚めるために、作品が眠ろうとする映画。

舞台裏と物語が交錯しながら映画は進む。

フランシスベーコンが、絵画を観る鑑賞者との隔たりを強調するため、よく反射するガラスを選んだ。仮にこれを、絵画-ガラ
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劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ(2018年製作の映画)

3.5

しっかり見たのは初。新宿はシティーハンターが守ってたんですね。
GetWildイントロかかるの中のラストの一言にはしびれまた。

山女(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

18世紀後半の冷害が続く東北で起きた「化物の誕生」の物語。

リンは先代の火事の咎を理由に田畑を奪われ、遺体の処理という穢れる仕事をする家族の長女。弟は目が見えず、ことあるごとに姉を頼り気遣う。父は長
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コンサート・フォー・ジョージ(2022年製作の映画)

4.5

「My Sweet Lord」、「While My Guitar Gently Weeps」は映画館で見れて良かった。
モンティパイソンすげーな。そして、息子が若くてかっこいい。

東京物語(1953年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

大学生の時、大学のビデオブースの小さなテレビにVHSを入れ、ヘッドホンにガサガサの画質で見た。夫婦が上京した頃合いに、すっかり私は寝ていた。映画館で2度目の鑑賞。

「おしまいかぁ」お父さん(笠智衆)
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憧れを超えた侍たち 世界一への記録(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「僕のグローブどこ?」WBC優勝の歓喜の中で、大谷翔平はまた少しずつ冷静さを取り戻していた。

栗山英樹の監督就任からWBC優勝までを見届けるドキュメンタリー。栗山監督はメンバー選びから凄まじい熱血。
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響け!情熱のムリダンガム(2018年製作の映画)

3.0

「俺は演奏したいんだ!」ムリダンガム工房の息子、ピータージョンソンは叫んだ。

差別を受ける出自を隠し、都会で生きる親はピーターに公務員として生きることを望んだ。しかし、人気俳優に熱を上げるピーターは
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

「この映画は動物を愛するところから生まれた。撮影で動物を傷つけていません」というエンディングの字幕が皮肉めいていた。

点滅する赤い光が映す女とロバ。
ロバのEOはサーカスの見せ物であり雑用だった。「
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アツくて、激しかった。
大が伝えたかったジャズ、感情があった。

玉田くんは、3か月時点のライブですごい。「あっ」ってなる瞬間からは頭を抱えた。数ヶ月後に渡された言葉「君の成長するドラムを聴きにきてい
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

迫るショッカーは地獄の軍団であり、我らを狙う黒い影である。

仮面ライダーがショッカーの戦闘員を殴ると血しぶき。潰れる音と血しぶき。グローブにこびりつく返り血。

口上のように、とつとつと緑川博士は語
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.5

「このコーヒーをシャンパンと思って乾杯しよう」
「僕は労働者階級のコーヒーが好きなんだ」
モノクロで通した短編集。トムウェイツとゴーストバスターの俳優の方しか分からず。

席交換を何度もする手の震えた
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マスター 先生が来る!(2021年製作の映画)

3.5

タイトルがタイトルだなと思い観る。

尻切れトンボのエンディング(映画館の都合?)の直後、拍手が起きた。尻切れの残念感も乗り越える「マスター」。善悪というより、神に近い。

「マスター」は人格形成を学
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ビー・ジーズ 栄光の軌跡(2020年製作の映画)

4.5

「弟たちが戻るなら、成功はいらない」2019年の、ひとりぼっちになったバリーの言葉。

イギリス生まれオーストラリア育ちの兄バリー、双子のロビン・モーリスは、バリーの「名前を残したい」という夢のため、
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劇場版 あしたのジョー2(1981年製作の映画)

3.0

ホセ・メンドーサと矢吹丈の世紀の一戦を「アニメ化」した映画。そんな思いすらした。

力石と健闘を讃えあったリング上から始まる。そのすれ違った手はあまりにも有名。
一年リングから離れたジョーは「ただ、ま
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

ネタバレせずに思いっきりぶつかるべき。自分の部活を思い出した。

RRR(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

観た後、目がガンギマリになる映画。

一族のつながりを守るため、攫われた村の娘を助けにデリーで暮らすビーム。彼はそのためにイギリス総督府から追われる身となっていた。バイク整備を営む一家に守られ、自身も
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アザー・ミュージック(2019年製作の映画)

3.5

「ライブに行くこと、レコードで聴くことはフィジカルなんだ」この店の店主、店員、客、棚に曲を置いてもらったミュージャンが異口同音に言う。2016年6月25日閉店した「アザー・ミュージック」ニューヨークで>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ギンレイホールが無くなるからと観に行ったら、度肝を抜かれた。

ソマリア内戦で大使館を追われた北朝鮮と、余力はないが彼らを助け共に生き抜こうとする南朝鮮(字幕に合わせて表記)の共闘の物語。

それまで
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ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV(2021年製作の映画)

4.5

「闘争心はラジオのスイッチみたいに入れたり切ったりできないんだ」アポロはファイターであり続けた。

ロッキーは映画館で観るものだ。

この映画は再編集バージョン。淀川長治さん追悼でのテレビ放送で見た記
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

油断した。少し泣いた。
音楽とエンディングの歌は、聴くだけで嬉しくなる。映画館で観て良かった。

主人公うららは、幼馴染とは仲良く話せるものの、その他大勢との付き合いは苦手。BL趣味をゆきに話すにも何
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.5

1.5時間経過後からは、無我夢中だった。

期せずして、マフィアの世界に入ったマイケル。朗らかそのものだった顔はジリジリと青ざめ「仕上がって」いき、そして、血塗られた道を淀みなく歩んでいった。

洗礼
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ピンポン(2002年製作の映画)

4.5

思い出レビュー

アツがナツいのであり、この星の一等賞になりたいのだ。10円しか持ってなくても生きて、若人に「生きろ」と声をかけるのだ。

ああ、無限のかっこよさ。

シコふんじゃった。(1991年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

思い出しレビュー。

「ズルして楽するのはやめた」。90年代、まだズルして大人まで駆け上がれた頃の大学生の物語。なんだかここまで来れてしまった人のための物語。

ドラマと映画で決定的に違うことに「静け
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歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡(2019年製作の映画)

3.5

途中寝たことを白状しておく。

作家、ブルース・チャトウィンに惹きつけられた人々のインタビューと、世界を歩いた彼の足跡を辿った映像。

山も海も関係ない。人のいるところいるところに飛び込む。彼だけに備
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