暗くて何やってるのかよくわからないくらいのラブシーンがいい塩梅。神代作品における男女の性の限りない転覆が好き。
大好き。編集のリズムがとてもいい。リアカー持って大阪をひたすら駆け回るのを、めちゃくちゃ頑張ってる撮ってるのが伝わってきて感激。あとラストが死ぬほどかっこいい。人間を愛したくなる映画。
あらゆるイデオロギーを宙吊りにしながら、ぐいぐい引っ張っていく映像の力強さ。編集がすごい快感。
腐敗と希望を繰り返すブラジル社会を突き破るだけのことはある。
ここまで情動的、感覚に訴える映画は見たことない。嫌悪感、懐かしさ、きれいさ、爽快感、あらゆる感覚が、暑い風呂にはいったあとに、こみあげてくる感じ。
美術がしっかりしてるから全く古びない。迷路みたいな宇宙船、広い宇宙の孤独はビシビシ伝わった。
社会主義リアリズムみたいな終わりだけど、どこか不気味。愛すべき作品です。
幻想的なんだけど、それはリアルに徹したからでもあり、ものすごい感覚をもらえた。超クローズアップは人間を人間以前に戻してしまう。先祖とか、山Pのセニョリータが流れるショッピングモールとか、いろんなものが>>続きを読む
フィクションとしてなごやかに行われるナヌーク一家の日常は、カメラはあるけど、カメラと仲良しだからこそ、ドキュメンタリーとして成立している。
やらせだなんだと言う前に、じゃあやらせなしの生活なんて誰が>>続きを読む
何を見せて、何を見せないのか。それをこの映画をつくった人たちはずっと考えていたに違いない。見せることを選んだ映像は、きちんと倫理と安全を踏まえながら、ぎりぎりのところで地獄を見せる。
この世で最も醜>>続きを読む
こっちのバージョンは、侵略者は自分の内側にも潜んでいることを仄めかす。
いろいろな概念と比べると、愛の異様さがよくわかる。弱点なのか、武器なのか。間違いないのは、それは死とセットなこと。
3人の演技>>続きを読む
観察っていうから、かっちりしたドキュメンタリーかと思ったら、ゆるーいかんじで、けどばっちりの構成でまいった。
漁協で響くいろいろな音、魚を捌く手つき、それからあの二人のおばあちゃん。いきなりの異世界>>続きを読む
超主観的映像。映画館に出てしばらくずっと、周りの景色がぼんやり白みがかって見えるほどには浸食された。
音の立体的な広がりがすごい。
怖かったあ。映像によるショック的な怖さじゃなくて、語る人たちの体と声が重要な、もっとドロドロした怖さ。ロシアの歌を大合唱するオープニングが最高すぎる。
ボリシェヴィキたちのかつての壮大な実験を真似た霊>>続きを読む
かなしいおはなし。音楽がいい。
ホドロフスキーでは一番分かりやすい。
動物をちゃんと撮れる人なんだから、もっと大事にしてあげてと思う。
これ観ると、いろんなことに寛容になる。
ブームになるのがわかる。この映画のかっこよさは、うわべだけじゃない。先祖に会う描写とかも、アフリカの文化をすごく調べていてよかった。
外部に敵を設定して、倒すみたいな、アメコミ的展開じゃないからよい>>続きを読む
『ヒロシマモナムール』を、コンピューターでやり直す映画。ゲームはリプレイはできるが、記憶の「一回性」は、プログラムでは不可能。
だから、彼女はやがてゲームを離れ、自らの記憶に向かっていく。
マルケルは>>続きを読む
ひるむことなく、被害者たちに全力でついていく原一男のカメラは、8年という月日をかけ、唯一無二の関係を被写体と結んでいる。お風呂で咳き込むシーン、ご遺体のシーン。こんなの撮れるのは、彼のカメラが運動とも>>続きを読む
「ほんとうの自分」なんて、一生分からないけど、でも自分の感情を大事にして誠実に生きようとする人たちの姿が、うらやましくて、かっこよくて…。化粧する人みるの、すごい好き。
男と女、LGBTQっていう言葉>>続きを読む
カラカラに乾いた土地なのに、ソクーロフが撮るとじっとり液体的な手ざわりになる。ロシアで、こんなに「暑い」って言うのは新鮮で、あと音にあらわれるモザイク的な文化の交流がおもしろい。
編集のリズムとかいいけど、いかんせんこのテーマは特に若手のあいだで飽和状態だし、そこから突き抜けるものがなかった。ぽちゃんはやっぱりないほうがいい。
「寄り添う」とか「一緒にいる」っていうのは、実際にするのはとてもつらくて、でもこんなにいつまでも見ていられるんだ、と思った。超ロングショットで、見えないくらい小さくても、観客にはもう鮮明すぎるほどに夫>>続きを読む
ワン・ビンの映画をみてると、時間の感覚が麻痺してしまう。これは特にそうだった。長回しの臨海点。部屋が暗くなったことに気づかなかった自分に驚く。
ワン・ビンが、おばあさんの語りから受けた衝撃を、純粋に>>続きを読む
けっきょく丁寧な解きほぐしのない、変な映画だった。鏡が死ぬほど出てくる。自分を認めてくれる人を亡くしたとき、彼女がいかに自分と対峙するかの話だった。サウナの潜入はどきどき。
まったく意味わからないのに、めちゃくちゃ面白い不条理を味わう。銃声響くなかで、どんちゃん踊る一家と、戦場の映像の強引なモンタージュは、魂が破壊されていくような痛々しさがある。
映画と一緒に「1つ」のキューバ音楽が生まれていく快感。
ずっと見ていられる映画だった。展開はないし、特別な人が映ってるわけじゃないけど、とにかく人間の存在がくっきりしてる。
被害者とか加害者とかじゃない。彼らは仕事の能率、稼ぐ金で測られる人たち。そんなの絶>>続きを読む
感情が読めない顔してるけど、それのずっとついていく優しさがある。
バイク二人乗りってすごく画になる。
アジア映画のカラオケってほんとにいい装置だと思う。
無数の人にわらわら囲まれるスタイルがもうできてた、
インタビューと他の人が撮った映像が集まってつくられたこの映画は、反原発デモと同じように、ゆるやかな連帯がやがて、大きな歴史になっていく。みんな正直で、慎ましくて、しかし必死なのが胸を打つ。
映像の記録>>続きを読む
どれだけ無関心に振る舞おうと、にじみ出てくるやるせなさ。清らかな美しい映像には、朝の死の影が鋭敏に差し込んでいた。
宇宙人との闘いよりも、いかに彼らの存在を同じ労働者に分からせるかに、最も苦労しているのがおもしろい。テレビや映画界への剥き出しの批判も。
二人の演技が生き生きしてて、とてもいい。少年が映画好きなのは、入れ替りの伏線なんじゃないかと思う。他の人の生を生きてみたい願望。