段々と、役者達の生の青春が映画に宿っていくのが素晴らしい。
競技かるたがアクションとして演出され撮られているのがまた良い。振る腕の素早さ、畳を叩く音の重さ、そこに息を呑む迫力と彼らの青春の熱が宿る。>>続きを読む
最高。今の日本を撃ちつつ、未来に向かう女性映画。岩井俊二の最高傑作。
ふわふわとファンタジックだけど絶妙に地に足着いた残酷さやリアリティがあって、分かりやすいフィクションの枠組みから絶妙にズレていく>>続きを読む
2015年公開時に劇場で、そして2016年に劇場で完全版を鑑賞。
他に類を見ない歪で特殊な映画だが、魂みたいなものが鮮烈に刻み込まれていて凄味がある。恐るべし石井隆。さようなら、根津さん。
バットマン史上最もスピーディで迫力のある集団肉弾戦やザック監督らしい映像演出のケレン味は良かったが、ひたすらどうでもいいとしか思えなかった。ワンダーウーマン姐さんは最高で、ひとりで映画をかっさらう。
構成や演出がしっかりしていて、過去作に比べると小林勇貴監督の努力と成長を感じる。
仕事人達を描く映画で、映画自体も仕事人に徹した黒子感が良い。地味で静かな積み重ねこそがこの映画の大きな力。
手法や野心だけが際立ち過ぎている。テレンス・マリックになるにはまだ早い。
凄く良い線行っているのに何か足りなくて惜しい感じがずっと続く。
原作を読んでいる人間からすると情緒や奇妙な感覚を切り捨てた脚色や演出に勿体無いとも感じるが、しかしメジャー娯楽大作としては正しい判断だ>>続きを読む
単純明快なヒーローの世界から白黒付けられない複雑な世界に踏み込んだマーベルの野心作。終盤の真相明かしのシーンは「オールドボーイ」や「セブン」を意識したのかな。悪役のジモのキャラクターが複雑で良い。
ダ>>続きを読む
子供から大人まで分け隔てなく楽しめる滅法面白いエンタメであると同時に、優れた社会批評でもあるという理想の娯楽映画。ディズニーは未来の子供達の為に、新しいモラルを映画に刻み込んでいる。『差別』についての>>続きを読む
登場人物達も監督も、この主人公に優しすぎた。少し前の作風に回帰したはずが、もうあの頃の監督には戻れないという事が浮き彫りに。
意外に生真面目な作品。台詞の面白さが和訳の過程で減じてしまっているのが残念。
女の子が母になり、息子は海を越える。そして、母はまだここにいる。ラストに感涙。人生を見た。映像面の拘りも良い。
全てに分かりやすく都合のいい白黒を付けたがる、想像力を無くした近頃の日本人全てに捧げる。人間はグレーな生き物だ。
宣伝のイメージとは違う、女の子達の切実な脱出劇。今も世界で虐げられている女性達への力強いエール。姉妹それぞれの選択、ある子の哀しい選択とその前触れに泣いた。
台詞無しの描写だけで物語る冒頭から監督の手腕は発揮されていて、興味を持続させるのが難しい密室劇を巧みなストーリーテリングで引っ張っていく。フェミニズムの要素があるのも良い。
『クローバーフィールド』の>>続きを読む
黒沢清監督のフィルモグラフィーの中でもドス黒い厭な映画群、「蛇の道」「贖罪」に連なるダークな傑作。
ここでこの映画の素晴らしさについてあれこれ書き綴るのはやめておくが、主人公である西島秀俊が妻・竹内>>続きを読む
白石晃士監督が遂にメジャーに殴り込み、しかもこの題材という事で相当期待値を上げ過ぎてしまった。もっとハチャメチャにするべきだったと思うのだが・・
貞子にどうしても会いたい教授や霊能者凸凹コンビには白>>続きを読む
ただ実験的なだけでなく、そこはかとない情緒 のようなものが観終わった後に残るのがこの映画の美点。
序盤15分くらいと終盤15分くらいは素晴らしい。
ここ数年のディズニー製作映画(「SW フォースの覚醒」含む)にはどれも新しい女性の生き方のロールモデルを提示しようという意志があって、この映画もその流>>続きを読む
『理由の無い尾行』というモチーフも自然体の演技も良いが、全体的に長編映画としてはパワー不足感が否めない。具体的な動機ではなく衝動で動く行動を描くのは野心的で良いと思うが・・
前作は生まれて初めて劇場で観た洋画。そういう意味で子供の頃の思い出の作品だったので、思い出が汚された気分でひたすら哀しい。