eulogist2001さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

eulogist2001

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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.8

自然豊かな湿地帯の美しさ。その中で親に捨てられて孤独を抱えながら自然と共生するように生きてきたカイア。

サスペンスタッチで法廷と過去の出来事がオーバーラップしながら、少しずつ真実が明らかになっていく
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ルンタ(2015年製作の映画)

3.9

池谷監督の解説も必見。本編では語れないことや裏話がじっくりと聞ける。

それにしてもこの時代において人権蹂躙ともいえる拷問による殺人があり、焼身抗議が後を立たない中国のチベット弾圧の現状は胸が傷む。
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べー。(2016年製作の映画)

3.2

なかなかのエグさ。最後まで意味不明なところが良かった。

ベー。がなかなか効いてる、

ぱん。(2017年製作の映画)

3.2

短い作品ながらもなんとも言えない類の勢いと少しスラップスティックなユーモアは感じた。ただ荒唐無稽さに必然は感じなかったかな。

この夏の先には(2021年製作の映画)

3.4

中国の今の憧れの青春恋愛作品はこうなるのかな。想像を超えてトレンディな感じ。役者が日本人でもおおよそは通じる。

大学受験を取り巻く状況や親の子どもへの価値観などは微妙な差が見える。

トゥルーノース(2020年製作の映画)

3.4

強制収容所に12万人もいるとは驚きだ。ほとんどが政治犯という名の罪なき人々。

アニメーションながらもリアル。家畜同然の扱いは戦前の捕虜への扱いと変わらないように感じた。真実の北朝鮮。リアルにヤバい。

シスター 夏のわかれ道(2021年製作の映画)

4.0

姉が来ていた黒いTシャツのPinkFloydのプリズムがめちゃくちゃ気になった。よりによってピンクフロイドとはカッコいい。総じて着こなし含めてオシャレな姉なのだが、実はひとりっ子政策のもとで生まれた女>>続きを読む

蟻の兵隊(2005年製作の映画)

3.8

一見、老いの一徹。そこには信念として戦争というシステムの酷さ。理不尽さ、悲惨さに対する想いが凝縮されている。

自らは戦争が終わったにも関わらず澄田らい四郎中将の命により、中国に留まり国民軍と共に共産
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キラーナース その狂気を追跡する(2022年製作の映画)

3.8

病院が患者の命より、自分からの利益や施設を守る。そのおかげで16年間に推定では400人もの死者が出た。

実際に起訴されたのはほんの一部の29名の殺人と6名の未遂。それ以外は証拠がなかったり、捜査不明
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ミッション:ポッシブル(2020年製作の映画)

3.8

想定を超えて面白かった。ふざけたキャラからのイケてる情報員への転調も好印象。

安心して楽しめる良作。

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.8

朝倉あき、かわゆい。それはさておきこういうのめっちゃ好き。ウィットとユーモア。そして知的ペーソス。

もっともっとこうした作品がたくさん出てくるとうれしい。

手紙(2006年製作の映画)

3.8

なかなか泣かせる。ひねりもあってたのしめた。原作は未読。シナリオとしてもう一踏ん張りできたら、さらに感動作になったかも。尺の関係で仕方ないのかもしれないが、気持ちの深掘りが足りない気がする。

しかし
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ホワイト・ホット アバクロンビー&フィッチの盛衰(2022年製作の映画)

3.6

アバクロ銀座をどうしても思い出す。なるほどそういうコンセプトだったのか⁈

優越感は排他的、差別的な感情とほぼ裏表。一握りのアイドルと崇拝者の関係。そして優位にあるものが差別的な想いを抱くかどうかはさ
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空のハシゴ: ツァイ・グオチャンの夜空のアート(2016年製作の映画)

3.6

表現とは何なのか。芸術とは何なのか。作家と作品の関係は?

目に見えないものを目にみえるように。自らがイメージするように。どこにもなかったものを目の前に。

彼女と彼女の猫 -Everything Flows-(2016年製作の映画)

3.2

捨てネコと飼い主の歳時記風な小品。少しやさしい気持ちになれる。

Everything Flows万物は流転す。新海誠監督の基本的な世界観がすでに明確に示されている。

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.8

胸熱な音楽と美しい自然描写、デフォルメされたセリフの感情表現に根拠なくこころを揺さぶられる。

頭で理解しようとすると飛躍やチグハグさに体温が低下しかねないので、そうしたスイッチはすべてオフにして愉し
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ある男(2022年製作の映画)

3.8

原作を読んでいたので、鑑賞後の感想はどうしてもその比較が浮かぶ。けれど原作との比較についての言及は差し控えたい。

役者はみなさん演技力に定評のある方ばかり。キャラクター設定も申し分はない。
ただ関係
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

3.2

グッドストーリー。ただ自分には波長が合わなかったかも。

音楽の相性が合うってのはやっぱりいいね。

若きユグオの喜びと悩み(2022年製作の映画)

3.6

短編だが、彼の短い人生が幸せの中で終息したことは少なからず救いだ。

中国の大学教師夫妻の一人息子として生まれたユグオは東欧のロマン主義作家の詩を愛し、特にルーマニア文学が好きな少し風変わりな高校一年
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延安の娘(2002年製作の映画)

3.8

ひとの業。ひとの恥。ひとの悪。ひとの華。ひとの優しさ。
そんなものがぎっしりと詰まってるドキュメンタリー。

文化大革命と下放政策。中国では1600万もの都市の青少年が地方に大量に移動させられた。強制
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アラバマ州対ブリタニー・スミス -正当防衛法とは何か?-(2022年製作の映画)

3.4

男女平等が進んでいると思っているアメリカでも女性やマイノリティ差別が裁判所レベルで行われている。

襲撃事件において女性が男性の2倍有罪になるというのは驚くべきこと。逆なら理解できるが。

アメリカ社
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逃亡者 カルロス・ゴーン 数奇な人生(2022年製作の映画)

3.4

ゴーンが変遷したのか、周りとのギャップが大きくなったのか。
おそらくはその両方だろう。

大企業の再生に連続して成功する中で自身の能力に自信を深め、いつしかそれが過信となり強烈な自己愛へとなっていくに
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WAR ウォー!!(2019年製作の映画)

3.8

Blu-ray
インド版の007⁉️
本家に負けず劣らずスケール感やアクション、ロマンスやチームワークもあってシナリオもしっかりしてた。主役も想像を超えてタフでクール。
シリーズ化しても見てみたいレベ
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.8

メイソン・テムズの演技がクールで生々しい。彼も含めて子どもたちの演技力には舌を巻く。

ストーリーは監禁ものなので特に斬新なところはないけれど、先の読めない緊迫感はあってスリリング。黒電話が果たした役
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DUST ダスト(2001年製作の映画)

3.8

想像を超えるものがたり。映像もプロットもすばらしい。時間軸の取り方もダイナミックなストーリー作りに貢献している。

登場人物の男女ともがまた魅力的だ。得体のしれないミステリアスなところと骨太なキャラ。
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彼とわたしの漂流日記(2009年製作の映画)

3.8

ツッコミどころ満載で、しかもそこじゃないだろうやることは!
というのを差し置いても丁寧な作り込みとゆったりとした展開がラストはどうするの?という不安と心配になってしまう。それでいて、それで終わり?なと
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村八分(1953年製作の映画)

3.9

さすが新藤兼人。シナリオがすばらしい。骨太で明確な意思がある。若い音羽信子もなんと聡明でキレイなこと。

ラストシーンがこれまた泣ける。社会的なテーマをこうしたエンタメ性も持たせつつ、芯を外さない演出
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テイク・ユア・ピル: スマートドラッグの真実(2018年製作の映画)

3.6

資本主義体制下での製薬業界の闇を感じた。そもそも開発者はけして服用していないのだ。それをADDやADHDの治療薬として、はては学生や金融やIT業界で働くエリートたちが常用する。

副作用や依存症につい
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.6

Blu-ray
モノクロの映像が美しい。目の前の光景が過去を
リアルに観ているようだ。

未来は思ってたことは起こらない。考えてもみなかったことが起きる。だから前に進むしかない。とても9歳の子どもが語
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LUCK-KEY/ラッキー(2016年製作の映画)

3.8

シナリオがすばらしい。どんでん返しやプロット、台詞もシャレてる。観た後で爽快でしあわせな気分になれる佳作。

鍵泥棒のメソッドが下敷きになってるようだが、味わいはかなり違う。どちらもとっても愉しめた。

ミーシャと狼(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ホロコーストの犠牲者で山野を狼と暮らしたというミーシャは実はカトリック教徒で、父親はベルギーのレジスタンスでありながら、その自慢癖で捕まり、仲間を売った裏切り者だった。結果的に彼女の両親はドイツの強制>>続きを読む

あなたがいてこそ(2010年製作の映画)

3.6

ストーリーはシンプルで展開はご都合的だけれど、ダンスとユーモアに満ちていて愉しい。

へんな深みがなくてピュアなところもむしろ好感。

ガール・コップス(2019年製作の映画)

3.8

なかなかのスカッと感。シナリオもさることながら、映像のテンポとカメラワークがなんとも素晴らしい。

キャストもおばさんと若い女の組合せに最初は違和感を感じたが、途中からはバッチリの相性に見えてきた。