Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

リボルバー(1988年製作の映画)

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鹿児島と北海道を繋いでノワールをやるのが素晴らしい。脚本が群像劇のお手本すぎてちょっと退屈。

運命のイタズラ(2022年製作の映画)

3.7

チャーリー・マクダウェル新作。モロに『ワン・アイ・ラブ』連想するデザインのシチュエーションもので、『ザ・ディスカバリー』で仕事済のシーゲルとプレモンス、実夫婦のリリー・コリンズを出演させてる。演技巧者>>続きを読む

マイ・ブラザーズ・ウェディング(1983年製作の映画)

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前作よりもストーリーが付与されているが、これも素晴らしい。親の脛齧り男の日常。生に常に死が隣り合わせである。結婚式と葬式の選択肢。オチが完全に人生。店の入り口に女が立っているショット。夜や闇が本当に良>>続きを読む

キラー・オブ・シープ(1978年製作の映画)

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字幕付きでは初めて。「最近笑わなくなったね」からの一連や、「抜け毛が多くてそれどころじゃない」など、台詞が本当にグッとくる。精密なショットはそこにいる人をカメラでただ収めているように見えて、しっかり演>>続きを読む

底知れぬ愛の闇(2022年製作の映画)

3.8

夫婦映画にしても官能スリラーにしても新鮮味もなく、ステレオタイプなジェンダーロールやリレーションシップの物語にも感じられ、主演の2人は好演だが、既に『ゴーンガール』を通過したアフレックがこの役をやる必>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

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まあまあ。モンスター映画。話やギャグがそんなに面白いと思えず。

SF核戦争後の未来・スレッズ(1984年製作の映画)

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今見るにはズバリすぎて気が引けたけど配信終わっちゃうから。シミュレーション映画の系譜。

ルチオ・フルチのマーダロック(1985年製作の映画)

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肝心の『フラッシュダンス』感がオープニングとエンディングしか出てなくて笑った。女が暗闇の中でテレビ映像に囲まれる(殺された女の子たちが死に物狂いで踊ってる)場面が怖くて良い。ライティングにより綿密に張>>続きを読む

さらば愛しき大地(1982年製作の映画)

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一から十まで陰惨な話なのに豚エンドがほのぼのしてて凄すぎ。これ見ると空族への影響は少しわかる気がする。

マディソン郡の橋(1995年製作の映画)

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初見。やはり別れの雨のシーンの緊張感とスケールがすごい。ピンぼけするイーストウッドの姿とそれを見るストリープの姿からボロ泣き。

悪なき殺人(2019年製作の映画)

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コートジボワールパートから爆笑して見てた。ああいうバイク2人乗りを見ると『トゥキ・ブゥキ』に直で接続されてしまう脳みそ。アクションが画面に全然収まってないのが辛いけど、ファーストシーンから綿密に画面に>>続きを読む

殺人者(1946年製作の映画)

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シーゲルほどではないが面白い。やはりあの強奪シーンのクレーンショット。

十九歳の地図(1979年製作の映画)

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蟹江敬三がほとんどスコセッシ映画の助演デニーロで最高。『太陽を盗んだ男』『タクシードライバー』がエンタメ性の代わりに手放したものが、生々しく刻まれているような。

憂鬱な楽園(1996年製作の映画)

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乗り物映画。バイク運転の長回し最高。ラストで乗り物は逸脱し、憂鬱な日常は唐突に終わる。

アダム&アダム(2022年製作の映画)

3.5

思った以上にミニマムな話でちょっと自分には薄味すぎた。音楽やデザインも安心して見られるようになっててウェルメイドだなと。伏線として張られたものがそのまま伏線として回収されてしまう。

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

4.3

近年ピクサーベスト。流石に『バオ』の監督だけあってぶっ飛んだ展開が普通のことのように進んでくのがマジで狂ってる。8割くらいがギャグで埋め尽くされていて、このテンポの良さは寧ろ最近のソニーぽい。ぶっ飛ん>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.8

完全にDetective Comicとしてのバットマンを映像化していて、コミックの色は1番出ていた感じがあるし、ジャンルをサイコスリラーに振り切ってるのはとても良い。3時間は流石に長いとは思うけど、全>>続きを読む

たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

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話聴いてる時の、挙動不審な動きとか、バスの中の一連とか、小さな地響きが大きな破滅に向かっていく様が、簡潔なショットで語られてくのが冷たい。ラスト銃を手に取ったあいつが何を考えていたのかと思うと本当に怖>>続きを読む

湖のランスロ(1974年製作の映画)

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めちゃスプラッター。ブレッソンのバイオレンス描写に対する論考って存在するのかな。馬の瞳の円環。ブレッソン映画でカメラが動く場面総じて異様。

スペードの女王(1949年製作の映画)

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ギャンブル映画。本というモチーフの使い方と、精神的な悪夢と超常的な恐怖描写を入れながら、細かい演出を画面に施していく様は圧巻。

ラフ・ナイト 史上最悪! ?の独身さよならパーティー(2016年製作の映画)

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『ベリー・バッド・ウェディング』の引用は直近で『プロミシング・ヤング・ウーマン』に見られたが、本作にもボー・バーナムがめちゃ脇役で出てる。

トラスト・ミー(1990年製作の映画)

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ハートリー全然見たことない。親を亡くした子供たちが彷徨う。家無しの人間に対する結論が『シンプルメン』とほぼ一緒。主人公たちが社会不適合である事実。ラストの爆破でFIXを拒否する。

私は殺される(1948年製作の映画)

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電話映画。SF青春映画ではないってとこに目を瞑ればほぼ『ヴァスト・オブ・ナイト』なんだけどオーソン・ウェルズだけじゃなくて、これが元ネタだったりするのか。電撃が走るようなラストがカッコ良すぎる。

ジェイ&サイレント・ボブ リブートを阻止せよ!/ジェイ&サイレント・ボブ オタクたちの帰還(2019年製作の映画)

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あまりにもなメタと集大成感。『ビー・バッド・ボーイズ』は心の映画。映画監督ケヴィン・スミスではなく、サイレントボブを勝たせた、ということに感動してしまった。

セバーグ/セバーグ 素顔の彼女(2019年製作の映画)

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ブラックパンサー党への活動支援でFBIの監視対象になったジーン・セバーグの話。クリステン・スチュワートが最高だし、脇の役者もいいが演出が凡。フーパーによる違法な監視捜査により精神均衡を崩していくセバー>>続きを読む

らせん階段(1946年製作の映画)

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無声映画を見る主人公が悲劇によって声を取り戻す物語。声が出ない主人公が自分の未来を想い絶望する場面があるにも関わらず、どうにもこの主人公が、最後まで声を取り戻したいようには、どうしても見えないのがとて>>続きを読む

ハッピィブルー(1996年製作の映画)

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マット・リーヴス初監督作。撮影ロバート・エルスウィットで音楽スチュワート・コープランドだが、編集のスタン・サルファスやプロデュースのエイブラムスなどは後々もリーヴス作品に関わる。変則的な物語に、コメデ>>続きを読む

フレッシュ(2022年製作の映画)

3.8

女性に日常的に降りかかる緊張と不信、見返りを求める男性の醜悪さと加害性のテーマと密着させたスリラーでもあり、トリッキーな構成もあり、主演の2人のパフォーマンスも文句がない。キャッチーでポップなスタイル>>続きを読む

ドリームプラン(2021年製作の映画)

3.9

ウィル・スミスがとても良い。姿勢や喋り方の変え方だけではなく、些細な表情と虚無的な瞳の演技が秀でてる。スポーツ映画、というよりも親子のディスコミュニケーションと人種的背景に基づく父権的な威圧とその解体>>続きを読む

MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

4.0

これも音の映画で、直近では『スターフィッシュ』とかを連想したけど、当然ながらこちらの方が全然うまくいってる。後半が若干説明に終始し映画が停滞してる感じは否めないが、前半は異色のスリルを共有させられてる>>続きを読む

宝島(2018年製作の映画)

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公共の場に無防備で一人でいる時に、周りの知らない人々の(自分が聞くべきではないような)会話が耳に入ってくるような、そんな感覚。日が落ちていく中でドッチボールとか最高。マジカルな傑作。

エスケープ・ルーム(2019年製作の映画)

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いかにも「全米スマッシュヒット」系映画なんだけど、テンポ良いから集中途切れず見てられる。面白さとしては3つ目の部屋がやっぱり面白かったかな。身体的なアクションも見られるし、仕掛けの発動が全体のリズムを>>続きを読む

ハタリ!(1962年製作の映画)

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これは流石に楽しい。ホークス史上でも最もほのぼのしてる。

ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート(2022年製作の映画)

5.0

あのドキュメンタリーの最もスリリングなパートをIMAXで見られて感無量です。紛れもなく上下の位置関係で繰り広げられるサスペンス映画で、スプリットスクリーンで効果的にドラマを生んでいる。見上げる/見下す>>続きを読む

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.7

キャストでごたついていたけど、少なくとも『オリエント急行殺人事件』よりは気合い入れて撮ってる。冒頭のモノクロでの戦争パートは、次回作になる『ベルファスト』の助走でもあるのではないか。船が出航してからの>>続きを読む

ひとりぼっちの二人だが(1962年製作の映画)

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本当に自由な映画で最高。切り取られる浅草の街と走る若者が美しい。