Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価 - 32ページ目

これがロシヤだ/カメラを持った男(1929年製作の映画)

-

無音声、無字幕のモンタージュのみで構成された記録映像。こちらも編集で遊んでいる映画。映画言語の追求。

緋牡丹博徒 お命戴きます(1971年製作の映画)

-

めっちゃカタルシス全開の展開が王道で面白い。早くに退場する鶴田浩二をめぐっての駆け引き、そこから葬式での殺戮に。クライマックスの対峙、藤純子の上に轟く雷は、作られたモノだが、『沓掛時次郎 遊侠一匹』の>>続きを読む

アタラント号(1934年製作の映画)

-

ヴィゴはこれと『ニースについて』がオールタイムベストだった。話なんてあってないようなものだけど、一貫して画面が豊か。面白さが出てない場面がひとつもない。手首が飾ってあるのヤバすぎて笑った。水中で幻視す>>続きを読む

新学期・操行ゼロ(1933年製作の映画)

-

超愉快で、反体制で、当時危険視されたのは終盤のスローモーションが神々しすぎるからかっていう最高のクラシック。この手のアニメーション表現って、これが初めてなのでは。身体性もすごい。

ニースについて(1930年製作の映画)

-

至福。日本にもこういう映画があれば。技巧の美。踊る女とスローモーションの組み合わせ神憑り的。

競泳選手ジャン・タリス(1931年製作の映画)

-

スローモーションになった瞬間、別の生き物を見てるみたいだった。

チェリー(2021年製作の映画)

3.4

正直めちゃくちゃ90年代の映画を見てる気になった。全体的にはカット割過ぎ、あまりにも映画的なショットが皆無で、時たまスパイク・リー的な画面のデザイン化すらもするけど、あちらよりも振り切れていない。ただ>>続きを読む

オーソン・ウェルズの フェイク(1975年製作の映画)

-

編集というトリック。それの真偽を見破ることではなく、そこに投影されてるものをただ見つめること。何もかもが早い映画。

モキシー ~私たちのムーブメント~(2021年製作の映画)

3.8

良質なティーンムービーでこういう作品増えてほしい。とにかくニコ・ヒラガのグッドボーイっぷり。運動に対する、様々な視点も共有されてるし、その背景にある人種問題も含めたバックグラウンドを考えさせる描き方も>>続きを読む

夕陽のギャングたち(1971年製作の映画)

-

最後の「俺はこれからどうすればいいんだ」にめちゃくちゃ泣ける。マカロニのモリコーネスコアではこれがベスト。耳に残る。

アフリカの光(1975年製作の映画)

-

ショーケンの手が燃えるところヤバすぎ。ひたすら停滞の映画でそこがいい。

星の王子ニューヨークへ行く2(2021年製作の映画)

4.0

ちゃんとめちゃくちゃ笑えて安心した。前作がロマンティックコメディだったのに対して、今作はブリュワーお得意の音楽映画でテヤナ・テイラーやダヴィドが出てたりする。今や失われたゆるい80年代コメディを甦らせ>>続きを読む

サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス(1974年製作の映画)

-

念願の。最高。アフロフューチャリズムは希望。思った以上にブラックプロイテーションをやってる。

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.0

ちょっと流石に長い、とも思ったけど撮影が抜群によくて傑作。話に関しては、気になるところはありつつ、多分山内まりこ成分なので、原作や他作との比較で見えてくるものはありそう。山内まりこの本も読んでないし、>>続きを読む

カポネ(2020年製作の映画)

3.4

ベンアフの『夜に生きる』とかそっち方面の平坦ギャング映画かと思いきや、結構新鮮な構成、かつホラー映画だった。かなりわかりやすくライティングされたパラノイア描写とか、言いたいことはありつつも悪くはない。>>続きを読む

プリンス/アンダー・ザ・チェリー・ムーン(1986年製作の映画)

-

すっとこ映画だけど、ぶっちゃけ『パープルレイン』よりも面白いよ。一つもまともなシーンが出てこなかったり、そもそもモノクロ選択から間違えているあたり。最高。

13号待避線より その護送車を狙え(1960年製作の映画)

-

神。面白過ぎてもうこの80分弱以外いらないとさえ思わされる。列車がちゃんと怖い。

ビリー・ホリデイ物語/奇妙な果実(1972年製作の映画)

-

結構キツイ映画。ダイアナ・ロスの演技が迫真。リチャード・プライヤーとかも出てる。サントラがATB級。

ベター・ウォッチ・アウト: クリスマスの侵略者(2016年製作の映画)

-

マックG以上アダム・ウィンカード以下って感じ。この手の映画にしてはひねりが効いていて面白いと思う。まあ個人的に、サイコパス映画好きではないのでそこまでハマれないが、オチの小気味よさとかイカしてた。『メ>>続きを読む

アリス・スウィート・アリス(1977年製作の映画)

-

『オーメン』『赤い影』系オカルトホラーかと思いきや、結構正統派にジャーロをアメリカに持ち込んでいる作品とも言える。終始結構不気味で面白い。

ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト(2020年製作の映画)

3.8

超オーソドックスのロマンティックコメディで、優等生的作り。だが、主演のスチュワートとデイヴィスが最高密度に魅力的に撮られていて、それだけで永遠に見てられる。クレア・デュヴァル監督やってたの知らなかった>>続きを読む

家族の肖像(1974年製作の映画)

-

ランカスターが一家に振り回されまくる。パーソナルスペースに侵食し、男の閉じられた扉を開けていく。ヴィスコンティの投影である主人公の孤独と最期。人生は最高の瞬間と最悪な感情が忙しなく迫ってくるものだと。

ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている(2021年製作の映画)

4.2

最高。ビリー・アイリッシュのドキュメンタリーとしては最良の出来。前半は、音楽作りと日常の様子をホームムービー風に収め、後半はパフォーマンス巡り。特に前半の宅録風景を只々映していく一連は、日常のちょっと>>続きを読む

ノトーリアス・B.I.G. 伝えたいこと(2021年製作の映画)

3.8

見た。いいドキュメンタリーだとは思うが、ファンの人にとっては、特に知らない話もなく新鮮味には欠ける作品だとも思う。

(1961年製作の映画)

-

最強。この気だるさと色気の戯れは永遠。雨が降り始めて次々にプールに落ちていくとことかなんなんだよっていう。撮影もばっちりイカしてる。

催淫吸血鬼(1970年製作の映画)

-

音楽超よくて最高。音楽が良ければ訳わかんなくてもいくらでも見てられる。ちょっとイノセント感と神代辰巳感ある。

グレイ・ガーデンズ(1975年製作の映画)

-

やばい。母がレコードに乗せて歌う場面泣ける。「人間が描けていない」という映画に対する批判の言葉は正直言って嫌いだが(そもそも映画とはここで言うところの"人間"を描くべき芸術なのかというところから議論す>>続きを読む

ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国(2006年製作の映画)

-

シネマートにて。泣けた。というかヒップホップのライブでここまで撮りっぱなしのドキュメンタリーを撮ってるのビースティくらいな気がする。デミのライブドキュメンタリーなどとは対照的な、編集の遊び、出鱈目。楽>>続きを読む

ベイビーティース(2019年製作の映画)

3.8

ラストのラストのフラッシュバックが情緒的すぎる劇盤かつシーンとしても湿っぽすぎて果てしなくもったいないが、全体的には良い映画。最後までこの話をドライにポップに描き切れてれば傑作だったと思う。いずれにし>>続きを読む

間諜最後の日(1936年製作の映画)

-

この映画のピーター・ローレは笑えて、愚かで、恐ろしく、シュールだ。妬みで暴れるローレ、人を突き落とすローレ、必死で白目になるローレ。チョコレート工場の件素晴らしい。『海外特派員』に通づる、ジャッジのも>>続きを読む

女の都(1980年製作の映画)

-

スケート、階段落ちからのマストロヤンニの泣きの一連素晴らしい。滑り台の幻想場面は完全にMDMAのそれ。

ハンバーガー・ヒル(1987年製作の映画)

-

淡々としている。フレーム外で当然のようにあったものが失われていく。映画としてはそこまで面白いと思わない。

バクテリア・ウォーズ(2001年製作の映画)

-

汚いビル・マーレイの体の中の話。声優陣がやたら豪華だがクリス・ロックが一番ハマってる。終始しょうもないんだけど、実写パートもドラマとしてしっかり成立させ、マクロな物語に結実させてるの流石。ファレリーの>>続きを読む

昨日・今日・明日(1963年製作の映画)

-

マストロヤンニとソフィア・ローレンが楽しそうに演技してるのを見る映画。3話目が至福。

ファンタジー・アイランド(2020年製作の映画)

2.7

オリジナルはコメディドラマで、それをブラムハウス味に改変した映画化。割と酷い出来。みんな仲良さそうで良いねみたいな感想しか。諸々の処理が軽いのはこの映画のノリなんだろうけど、一つの命を巡る物語のはずな>>続きを読む