Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価 - 36ページ目

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

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山戸結希的なものの源流はここな気がする。東京って地獄だなっていう映画でもある。とにかく気持ち悪い(これが良い意味なのか悪い意味なのか未だにわからないが)。

獣の棲む家(2020年製作の映画)

3.6

そんなに悪くないけど、溜めがなさすぎるな。ジョーダン・ピールみたいに最早ホラーでもないみたいな領域に行ってればまだいいんだけど、今作は最初から最後まで恐怖映画であろうとしてるから、余計割りを食ってる感>>続きを読む

人間の時間(2018年製作の映画)

3.5

寓話ってことなんだけどあんまり面白くはないかな。暴力が発動されるのが早いのは、地上から船が離れようが、元々世界の真実ってこれだったろということでもあると思う。基本的にむき出しの世界を描いてきた作家。

秋立ちぬ(1960年製作の映画)

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ラストのカブトムシから一連の絶望感。大切な人の背を追いかけようとする主人公は、改めて自分が孤独であるということを突きつけられて幕を閉じる。

ジャズ・シンガー(1980年製作の映画)

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最早優れたニール・ダイヤモンドのライブドキュメンタリーですらある。彼が歌っている、それを見つめる人々の表情、視線。オリジナルの影は殆どなく、歌う人と見つめる人の純粋なドラマにしている。音楽映画としての>>続きを読む

バージニア・ウルフなんかこわくない(1966年製作の映画)

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カサヴェテスの特異性はやはり被写体とカメラの距離感であると改めて。人間のヒリヒリとしたぶつかり合いは、カサヴェテスの前にマイク・ニコルズが映している。超舞台劇。例の傘のシーン異常すぎて素晴らしい。

悪魔のシスター(1973年製作の映画)

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面白いっすよね。終始過剰、覗く覗かれるでのみサスペンスを紡ごうとする。

リバイアサン(1989年製作の映画)

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これは結構面白かった。完全に『遊星からの物体X』だったけど。それにしても最後のサメはなんで出したんだ。

悪魔の沼(1976年製作の映画)

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面白すぎ。『悪魔のいけにえ』の姉妹編のような。終盤の急速なドライヴはお見事。

捜索者(1956年製作の映画)

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マジでやばい。襲撃直前の家の色彩もギンギンだし、全編にわたって倫理観危うく、只々暴力性が漂う。凄まじく「映画」でしかない。

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

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改めて見ると必要のないショットもめっちゃあるんだけど、やっぱり有名なラストは最高。あのアラン・ドロンの笑顔よ。

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.2

結構構えて見てたけど最終的には案の定号泣。ピート・ドクターの繊細な演出術には本当に恐れ入る。ライティングによる細かい表現、モンタージュの使い方。やっぱり映画監督としてめちゃくちゃ好きだ。音楽が主題に上>>続きを読む

ヘルハウス(1973年製作の映画)

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タイトル出るとこかっこよすぎ。屋敷にいる5人目がついに現れるところの切り返しが一番鳥肌。怖すぎ。編集の妙。

ジャングル・フィーバー(1991年製作の映画)

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これとかはスパイク・リーの映画の中でも結構凄い映画だと思う。

世界にひとつのロマンティック(2015年製作の映画)

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制作裏で色々ありすぎてデヴィッド・O・ラッセルがアラン・スミシー的な別名で出した異色ロマンス。感じとして一番近いのは『ハッカピーズ』かな。たまにラッセルは100%コメディに振り切った作品撮るけどさ。保>>続きを読む

ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!(2020年製作の映画)

4.1

今までの作品同様、相変わらず中弛みもするし、劇緩な内容だが、ラスト20分が明らかにこの映画を特別なものにしてる。サンプリング文化としての音楽史。だからこそ現代の偉人はキッド・カディ。そして、いつの時代>>続きを読む

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

映画としては前作よりも全然良くなってると思うけど、テーマやメッセージの部分が全く受け付けずポイント低め。この作品、そもそも1984年が舞台である必要が全くないんだよね。メディア状況が進化している世界で>>続きを読む

心の指紋(1996年製作の映画)

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めちゃ良いっすよね。マイケル・チミノ。序盤のカットの細かさに少し驚く。

港々に女あり(1928年製作の映画)

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もうむちゃくちゃに面白い。喧嘩、水、タバコの火、指。超絶ブロマンス。ラスト予想ついても最高。

ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期(2020年製作の映画)

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パート3見たの結構前だからあまりどこが違ってるかわからなかったけど、序盤は結構シーンの順番入れ替えてますよね?昔見たよりも全然見やすかった感じがする。アル・パチーノのラストの顔ヤバい。演技してるソフィ>>続きを読む

マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

4.3

20年代の真夏のシカゴ、あるスタジオでのレコーディングの1日を映し、舞台劇のような感覚さえある、シチュエーション劇でもあり、歴史から葬られた人々の声を収め、正に「アメリカの影」を描く。登場人物たちが奏>>続きを読む

ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

3.3

正直あまり集中して見れなかったんだけど、ムード映画って印象が強い。凱里を通して前作と接続、オープニングタイトルのシークエンスのかっこよさ、タイトルシーンのかっこよさが美点。後半のピタゴラスイッチ的な長>>続きを読む

殺し(1962年製作の映画)

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超面白い。話は確かに大したことないけど、これがデビュー作のベルトルッチの才気走りっぷりがストレートに伝わる作品かなと。

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

4.2

号泣。勿論ジブリ作品からの影響は多大にあるだろうが、2010年代以降の『ゲームオブスローンズ』やライカアニメーションのダークで高尚なテーマを語る世界観が無ければ絶対存在していない映画。社会の分断、宗教>>続きを読む

フレディのワイセツな関係(2001年製作の映画)

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真っ当にぶっ飛んでいて、真っ当に不謹慎な傑作。これを中身がないとかいう奴は多分何も見えていない。そもそも即物的なバイオレンスと奇行によって映画を作ろうとしている。多分シンプソンズやワーナーブラザーズの>>続きを読む

レプティリア(2000年製作の映画)

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最高すぎ。見た人が仰る通り、壁を突き破って現れるワニ、そこまでの緊張感が白眉。屋内の区切られた部屋と部屋のクロスカッティングで緊張を高めていくのはめちゃくちゃフーパーらしい恐怖演出。楽曲の2000年代>>続きを読む

希望のカタマリ(2020年製作の映画)

3.8

ブレット・ヘイリー今年Netflixで2本目の映画。相変わらず映画として突出したところは見当たらないが、想像以上に過酷な鬼展開の連べ打ちに見入ってしまった。特に主人公の生活を示す、序盤のスクールバスま>>続きを読む

アイム・ユア・ウーマン(2020年製作の映画)

3.9

徹底して裏拍の映画。犯罪映画的に表で起こっていることを徹底して写さず、その裏で全貌を知り得ないまま右往左往するレイチェル・ブロスナハンにカメラはつきっきり。彼女から離れる瞬間が全くないことからも、観客>>続きを読む

生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言(1985年製作の映画)

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『高校さすらい派』の拡大みたいな作品。結構中弛みが過ぎる気がするけど、序盤と終盤はめちゃ面白い。画がキマリまくってる。

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.0

傑作。シアンフランス原案。音の世界に生きてきた男女。その世界からもしも音がなくなっていったら。まあ力を入れるのは当然のことながら、音響の編集っぷりが凄まじくヘッドホン鑑賞必須。抑制された演出とリズ・ア>>続きを読む

ビー・バッド・ボーイズ(2000年製作の映画)

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マジ面白い。というか、スヌープドッグとウィズカリファのやつってこれの系譜だったんだな。ヒップホップカレッジドラッグ映画。

エデンより彼方に(2002年製作の映画)

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超絶。『天は全て許し給う』系譜は、間のファスビンダーのやつだけ見ていないけど、こちらはサークのカラー演出を忠実に模倣していて感心する。もっともエドワード・ラックマンの撮影が艶かしすぎて酔いしれるのは大>>続きを読む

太陽が知っている(1968年製作の映画)

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結構映画としてはタラタラしてる気がしないでもないが、ジェーン・バーキンが最高。リメイク版のダコタ・ジョンソンに匹敵する。又はプールの殺人シーンの生々しさが素晴らしい。