Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価 - 34ページ目

二重結婚者(1953年製作の映画)

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これも殺しのないフィルムノワール。というか全体的にはメロドラマだが、語り口がノワール的。部屋の奥、扉の向こうに隠匿されている男の生活。とりあえず、ラスト数カット、そしてラストカットが神。The End>>続きを読む

女性たち/女たち(1939年製作の映画)

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めちゃ長かったが面白かった。雪崩のようなマシンガントークが2時間以上続く。冒頭から字幕追うのに必死。結婚、愛、プライドについての物語で、若草物語で語ったテーマの先を描いてる感がある。マジで男性が1人も>>続きを読む

SPUN スパン(2002年製作の映画)

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ぶっちゃけゼロ年代前半のチャカチャカ編集映画で一番好き。傑作。マジでヤク中しか出てこない。『天才マックスの世界』のジェイソン・シュワルツマン、『あの頃ペニーレインと』のパトリック・フュジット、『アメリ>>続きを読む

逃亡者(1990年製作の映画)

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チミノの作品の1番の美点はロケーションだと思ってるので、籠城戦の今作は少し落ちる。が、このテンポとキメキメのショットでの語りは流石に面白い。所々でのカットの細かさ、ただ人が喋ってるだけのシーンでカメラ>>続きを読む

飛行士の妻(1980年製作の映画)

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多くの人が仰る通り公園のシークエンスが神。お粗末な尾行デート。写真に写させようとしてるところ最高。寒色系の撮影はそこまでハマれないけど、その場の会話をありのまま映していて良い。どうやったら書けるんだっ>>続きを読む

男性の好きなスポーツ(1964年製作の映画)

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幸せすぎ。ドレスが破れて背中を隠しながら歩くっていうのは『赤ちゃん教育』の反復っぽいし、そう考えると、熊も同作の虎っぽい。バイクに乗せちゃうの狂ってる。唐突に入る列車衝突と、映画内映画エンド。凄い映画>>続きを読む

若草物語(1933年製作の映画)

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再見。改めて見直すと、やはりガーウィグ版はあからさまに特殊な構成だったことがわかる。確かに現代で、若草物語を語り直すのであればあれが正解だ。一方で、キューカー版は、後の2作品と同様に(つまり原作通りに>>続きを読む

マルコム&マリー(2021年製作の映画)

3.9

完全に『バージニアウルフなんか怖くない』感。全体的に洒落た映画で、少し上品すぎた印象。リモートじゃなくコロナ禍でこういった映画を撮ったのはかなり好感。35ミリフィルム撮影で全編モノクロ。主演2人の演技>>続きを読む

レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

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あまりに最高すぎる時間の描き方。「青の時間」とか映画館で見たら死ぬんじゃないかと思うほどの輝き。レネットが泣いちゃうところで、こっちも泣きそうになる。それぞれの価値観、倫理観が試される中の挿話二つと、>>続きを読む

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

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エマ・コリンって誰かに似てるなと思ってたら、この映画のマリオンだった。

緑の光線(1986年製作の映画)

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初めて見た時、世の中にはこういう人もいるということを教えられた。そして、もしかしてこれは俺のことなんじゃないかとも思った。多分自分もこういう人間だ。そしてこういう人間にとっては休暇は非常に厄介なもので>>続きを読む

みんな死んだ(2020年製作の映画)

3.0

面白くはないけど、バカに性懲りも無く振り切ってるのでまだマシ。幻覚でキリスト出すくらいだったら、もうちょっとドラッギーな演出強めの方が良かったよな。ピザ屋のエピソードとか普通に胸糞悪かった。ところで、>>続きを読む

スポンティニアス(2020年製作の映画)

3.7

設定が特殊すぎて結構引いてみていたが、割と面白かった。ティーンがある日突然命を奪われる。アメリカ社会においてはより実感と緊張感を持った題材ではあると思う。完全にキャサリン・ラングフォードの映画になって>>続きを読む

薄氷(2021年製作の映画)

3.6

まあまあだけど、思いのほかジャンル映画していて良かった。終盤で説明的になってしまうのはいただけない。テーマとかに新鮮味はないけど、展開が結構面白くはあるので飽きない。

宮本武蔵(1973年製作の映画)

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めちゃ最高。超絶バイオレンス。変態的ローアングル。

エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に(2015年製作の映画)

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久々再見。野球映画ベスト、リンクレイターベストの一本、オールタイムの一本。

ワンダラーズ(1979年製作の映画)

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これはかなり楽しい。ロックンロール祭り。後半の乱闘シーンが超絶愉快。

クラッシュ 4K無修正版(1996年製作の映画)

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序盤疲れすぎてちょっと寝ちゃったけど。カークラッシュ異常性癖。夫婦倦怠期もの。クローネンバーグの中でそこまで上とは思わなかったけれども、最後の俯瞰ショットとかは異質で最高。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

2.9

坂本裕二ファンの自分でもこの小っ恥ずかしさには耐えられなかった。固有名詞への距離が近すぎる。普遍の恋愛を描いていることは作家として大きいと思う。役者は有村架純が良かった。彼女史上一番生っぽさが出ていた>>続きを読む

ヒッチャー ニューマスター版(1986年製作の映画)

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「映画」ってこのことかってなった。面白すぎて悶絶。超不条理劇。ルドガー・ハウアーが怖いのは言わずもがな、表情を変えていくC・トーマス・ハウエルが凄い。奥の厨房に入っていくJ・J・リーを見つめる目線から>>続きを読む

デビッド・クローネンバーグのシーバース(1975年製作の映画)

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高層マンション色情カタストロフィ。急に主観ショットに移る瞬間とかは結構怖い。ギャスパー・ノエの最近のやつとかぶっちゃけこれと似たようなことやってるよね。

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

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数年ぶりに。多分10回以上は見てるけど、相変わらずめっちゃ笑えたしめっちゃ泣けたよ。変わってなさすぎるな自分。学生時代を反戦運動とマリファナに費やし(シアトルセブンにいたと言及あり)、数年間音楽業界に>>続きを読む

ニック・ケイヴ 20,000デイズ・オン・アース(2014年製作の映画)

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過言ではなく『ニックス・ムービー』以降、この作品でヴィム・ヴェンダースがやったことに最も近い作品なんじゃないか。ニック・ケイブという対象自身の思考を覗くという意味では『デヴィッド・リンチ アートライフ>>続きを読む

幕あい(2019年製作の映画)

4.0

傑作短編。子供の頃に年齢誤魔化してR指定の映画に友達と忍び込もうとしたこと思い出した。ちなみにワイスピの最高傑作は自分も3。

奥様は妊娠中(2019年製作の映画)

3.7

ボタンがはち切れて飛ぶギャグとか、全体的にいかにもマンガ的。ブラックな夫婦もの。『ローズマリーの赤ちゃん』味もある。

非常線の女(1933年製作の映画)

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サイレントだからこその役者の快活さに比例するようなオープニングのタイピストを舐めるカメラ。話も面白いから永遠に見てられる。足元のキス表現。ラストの飛び込み劇的にエモい。

ニア・ダーク/月夜の出来事(1987年製作の映画)

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ビル・パクストン良すぎ、タンジェリン・ドリーム神って映画です。

ハイ・フィデリティ(2000年製作の映画)

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これ実は初めて見た。ジョン・キューザックが第4の壁を超えてこちらに話しかけてくるんだけど、全体の感じとしてはゴダールの一人称映画に影響受けてるのかな。ラストにジャック・ブラックが1発かます展開好き。

アートスクール・コンフィデンシャル(2006年製作の映画)

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これも傑作。ツワイゴフ、『クラム』以外は全部見てるが、再評価されるべきなのでは。寡作っぷりも含めて。

逢びき(1945年製作の映画)

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不倫もの傑作。惚れる瞬間、距離の縮まり方、デート、不安。全て素晴らしい。

つばさ(1927年製作の映画)

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不勉強者なので初見。あまりに有名なショットの数々は、切り取られた状態で何度も見たことあるも、改めて見ると流石にすごい。戦闘シーンのリアル。素晴らしい戦争映画であり青春映画である。

狼は天使の匂い(1972年製作の映画)

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これがなければジョニー・トーの一連の作品も、北野武や黒沢清の90年代の作品群もなかったんじゃないか。ルネ・クレマンベスト、人生ベスト。男泣き鬼傑作。

プリンス/パープル・レイン(1984年製作の映画)

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流し見で再見。というか流し見でしか見たことないかこれ。例えばチャイルディッシュ・ガンビーノは幸運にもヒロ・ムライという優れたクリエイターと組んでたから『GUAVA ISLAND』は傑作になったわけで、>>続きを読む

緑色の髪の少年(1948年製作の映画)

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素晴らしい映画だと思う。何人もの子供たちの亡霊が現れるところでジリジリと映すシーンが最高。ジョン・フォード『静かなる男』と同じく配信がクソ画質なので、これもブルーレイ化望む。

危険がいっぱい(1964年製作の映画)

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終始ハイテンション。ジェーン・フォンダが最高。ラストカットは『太陽がいっぱい』の逆みたい。

マー ―サイコパスの狂気の地下室―(2019年製作の映画)

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テイト・テイラーもいつの間にかよくわからない作家になってるな。次回作もオークワフィアに殺し屋やらせたり、マシュー・モディーンを引っ張り出してきてるようなブラックコメディだし。結構キャスト豪華だけど、ま>>続きを読む