キューブリックのブラック・ユーモアが炸裂した核戦争もの。不気味すぎて怖いはずなのに笑いに昇華させたのは凄い。
可もなく不可もなく。伊坂幸太朗作品だからなのか舞台は仙台。ちょっと知っている街なので知った場所があちこちに出てくるのは不思議な感覚。大分前に観た『ゴールデン・スランバー』のような代物ではないので良か>>続きを読む
再会したゲイの2人が娘を育てることになり、親権を母親と争うという物語。法廷闘争の部分は少なくむしろ岐阜県白川村の生活を描いている。LGBTを扱っても今泉監督の手にかかるとまったくちがうテイストで、肯>>続きを読む
断片的に観ていた東大全共闘との討論の模様を当時の関係者の証言も交えてドキュメント風に作った映画。もっと討論場面中心で会った方が良かったと思うが、天皇と三島の描く日本像は不可分だったことは痛いほど。この>>続きを読む
この映画はお気に入りで「ファイナルカット版」を劇場で上映していたので劇場鑑賞。大画面だからなのか新たな発見がいくつか。画像編集も数カ所あったようで、ハトが飛び立つのが青空ではなく、くすんだ暗い空にな>>続きを読む
ケーブルTV録画分をようやく視聴。今泉監督や脚本の映画を数本観ていたので常連がちらほらと出演しているのに気づく。そういう会話劇というテイストとはちょっと違う。テルは一見お人好しな便利な女だが実際には強>>続きを読む
プレスリーはよく知らないけど、話題作ではあるので観てみた。トムハンクス扮するトムパーカー大佐に終生搾取され続けたというのも信じられないが、あれほどのスターが北米大陸以外で公演しなかったのは大佐が不法移>>続きを読む
是枝裕和監督が韓国で撮った話題作。韓国映画には全然明るくないのでちょっと構えていたのだが、観て良かった。主役の2人のブローカーを裏稼業にする男、赤ん坊を捨てたが行く末を見届けようとする女、それを追う女>>続きを読む
指名手配中の連続殺人犯を見かけた、と言い残して疾走した父を探す娘。その痕を追ううちに事実が明らかになっていくある種のサスペンスもの。大阪を舞台にしているからか生々しくゴア描写も過度ではないが目を背け>>続きを読む
公務員を辞めてアニメ製作会社に入った新人監督の瞳が、世間を騒がせた天才王子智春との同じ時間帯に新作アニメで勝負。アニメ製作現場の状況、プロデューサーとの駆け引き、スポンサーとのやり取り(宣伝工作)な>>続きを読む
これは微妙。つまらなくはないけれど、無人島で男女3人が一緒ならこうなる、という展開。俳優陣は頑張ったとは思うがポルノまがいと思ってしまうシーンも多く残念な映画だった。
ドリフトというレースの競技が存在することも知らなかったのでルール自体も知らないが、とにかく映像と音響の力がすごい。タイヤを文字通りに摩滅させながらぎりぎりでドリフトしていく。磐梯山の道路をドリフト走>>続きを読む
75才以上の人間に安楽死を認める法案が可決し、合法的に老人たちを死に追いやっていく近未来の日本。ナレーションもなく丹念に日常を積み重ねてその世界を描く。旅行のようにプランが示され支度金を支給するとこ>>続きを読む
しんでれらストーリーを逆手に取ったような、最初はほんわかしているようで途中から次第にホラー風味が出てきてラストで一気に突き抜けた、そんなような映画。田中圭、土屋太鳳、それに子役のCOCOとやらがモンス>>続きを読む
神尾楓珠が地味な髪型をして女子が可愛い、とそれだけではない映画。最初この設定というか台詞まわしに戸惑い(先生と北代のやりとりとか)、しかしそれにも慣れてくると、むしろその巧みさが、ちょっと風変わりだ>>続きを読む
衝撃的。ディストピア。
グロテスクな描写があるわけではないのでR指定は受けていない。だから誰でも観れる。だが、本作はそうしたゴア描写でないところで残酷な世界をストレートに描いている。
メキシコの>>続きを読む
明大前とか飛田給、調布など京王線沿線の光景が頻繁に登場するので、そもそもそこにやられてしまう。何と言っても菅田将暉と有村架純のスター2人共演の王道恋愛映画。はじめの方から映画の最後がどうなるかは予想>>続きを読む
横須賀の港で埋め立てに従事する渡口一家。その家の不詳の息子淳は不良グループ(というよりチンピラ)に入って不毛なケンカで怪我を負う。ファッションデザイナーになると言ったが結局学校にもろくに行かず友人か>>続きを読む
ずいぶん前にだが前作を観たことはあったので予習もなく映画館へ。これこそアメリカ、ハリウッド映画の真骨頂。うじうじとすることなく、思わせぶりな長回しもなく。でも前作をちゃんと観てから観た方が良かったのか>>続きを読む
題材が重そうなので観るのをためらっていたがようやく鑑賞。
クルド人難民として日本に住んでいるチョークラ一家の長女サーリャは日本に馴染んで地元の高校に通っている。地元には他にもクルド人が住んでいてコ>>続きを読む
最初は伊能の故郷である香取市役所の職員役の中井貴一と松山ケンイチたちが、郷土の偉人の生涯を大河ドラマにしようと奔走する。このパートもそれなりにおもしろい。が、途中から伊能忠敬の遺志を継いで地図を完成>>続きを読む
観た感想は「おもしろかった」。ウルトラマンをきちんとリニューアルしてビジュアルも洗練されているし、それなりに理屈付けされて自虐も入って大人が観ても楽しい。禍威獣はなぜか日本ばかり襲うし、○○と○○が>>続きを読む
主人公更紗10歳の時に起こった誘拐事件の「加害者」と更紗が15年後に再会。そこから映画は始まる。結局何が原因になったといえば更紗の行動そのものなのだが、最後まで観るとどちらが良くて悪いのかわからなり>>続きを読む
失敗作という評価が定着したらしいリンチの問題作。カルトっぽい雰囲気が充満。金がかかっていなさそうな安っぽいSFX、いきなり入る説明的ナレーション、スティング、男色的なガジェット、リンチ色と、それとは>>続きを読む
時代劇好きの女子高生ハダシが仲間たちと時代劇の映画を撮るという青春映画。仲間に付けられた名前が、ビート板、ブルーハワイ、ダディボーイで、それぞれ個性的に演じている。SF的な設定もかじっていて、未来か>>続きを読む
『気狂いピエロ』と同日に鑑賞。そちらに比べるとずっと大人しめで正統にストーリーらしきものもある。ジャン・ポール・ベルモンドの垂れ目とショートカットの可憐なジーン・セバーグの掛け合いがよい。
ずっと前にレンタルビデオで観た程度で、その時の印象は良くなかった。レストア版の上映ということでヒューマントラスト有楽町で鑑賞。スクリーンで観ると印象が全然ちがう。内容はハチャメチャでアナーキー。やり>>続きを読む
鎌倉に祖母と暮らすみのり。口数は少ないが正論を曲げない性格でちょっと扱いづらいが、友人のためにちんぴらにも食ってかかるように友情にも厚い。筋が通っている。主役を演じるのは萩原みのりで、彼女を想定して>>続きを読む
ジェニファーコネリー出演のイタリア映画。
悪趣味の極致でぞっとする。自分が最後まで観たのが驚き。
日本のスター高倉健と松田優作が大活躍。それに対してマイケル・ダグラスががっつりと組んで暴れる。突っ込みたくもなるストーリーもおもしろいが、アメリカ人から観た30年も前の日本の姿そのものが強烈な存在感。>>続きを読む
自身のおさえられない衝動から残酷な暴力に平然と訴える非行少年アレックス。一方で彼はベートーヴェンの音楽を愛好していいる。だがとうとう捕え捉えられて二度と暴力に訴えられないばかりか拒絶反応さえ示すよう>>続きを読む
トム・クルーズが夫妻で出演したということで話題になったが、なんといってもキューブリックの遺作。上流階級の欺瞞を描いた作品でショッキングな部分も数多い。作中でリゲティの音楽が使われている。キューブリック>>続きを読む
気恥ずかしさも失せるストレートな恋愛映画。ヒロインがぶっ飛んでいて猟奇的なチョン・ジヒョンが怖くてキュート。このヒロインが全て。
アル・パチーノの作り込まれた演技がすごい。やり過ぎという向きもあるだろうが、心を閉ざした偏屈な退役軍人フランクになりきって演じている。その彼が裕福な友人の奸計で窮地に陥った奨学生チャーリーを救うべく>>続きを読む
クリント・イーストウッド主演・監督。
退役軍人で偏屈な老人が、近所の少年と交流するヒューマンドラマ。