haramouthさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)

3.6

極上ミステリーを浴びる幸福。
レクター博士シリーズ、クラリス対面の前日譚。
謎解きというよりは次に何が起こるか分からないハラハラサスペンス。手に汗握りながら前のめりで観た、ただただ楽しかった…。

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ハンニバル(2001年製作の映画)

3.0

レクター先生フィレンツェで大暴れ。
博士のインテリジェンス炸裂、天才の掌の上で転がされる感覚はたまらん楽しい映画体験。
前作『羊たちの沈黙』からはカネのかかり方が違う。グロもパワーアップで絶叫不可避…
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

3.8

邪悪な男性性の前に生贄の仔羊のように差し出されたクラリスが、純粋な正義で立ち向かい打ち負かすの巻。
男たちの目線がイヤーな感じ。初めはおもねるような態度だったクラリスが、やがて強い態度で立ち向かうまで
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タイタンの戦い(2010年製作の映画)

2.5

とんでもない間違いをおかしてしまった…。
『シンドラーのリスト』の次に観る作品としては最もふさわしくない。
ギリシャ神話モチーフ、ゼウスの落し子で半神半人の英雄ペルセウスの冒険譚。

『シンドラーのリ
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シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.0

人間の底知れなさに打ちひしがれる。
覚悟はしてたけど相当精神を削られた…。

ユダヤ人1000人以上を強制収容所から救ったドイツ人にしてナチ党員、シンドラーの物語。

工場経営者のシンドラー(リーアム
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イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

3.6

「不倫映画」とか「金持ちボンボンのわがまま」とか「ただ死によって美化されてるだけ」とか物言い付けて陳腐化することはできるかもしれないけれど。
戦争、不倫をテーマに据えながらも、鑑賞後は不思議と雨に洗わ
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メイド・イン・マンハッタン(2002年製作の映画)

2.5

ディズニーの実写映画化ですか?てくらい型どおりのシンデレラストーリー。

シングルマザーの主人公ジェニファーロペスが、二世下院議員レイフファインズとうっかり恋に落ちちゃった。ホテルメイドの職を隠して上
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007 スペクター(2015年製作の映画)

3.5

前作の〈母殺し〉に続いて〈父殺し〉と来た今回、恨みの連鎖によって間接的に父母に死をもたらしたボンドはまるでオイディプスの悲劇をなぞるよう…。
『スカイフォール』-『スペクター』のサムメンデス二部作はさ
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.4

ミドルエイジクライシスのジェームズボンド。
いつの世も最新の武器でスタイリッシュに戦ってきた007が、時代の流れとともに存在自体を過去の遺物とされてしまう哀しさよ…。
おっさんの悲哀を語らせたら右に出
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007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

2.9

マチューアマルリックって走れたんだ…と妙に感心。

とにかく畳み掛けるアクションシーン、観終わってみれば「なんか大変だったけど、なんとかなってよかったね…?、、」

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

3.2

片目義眼、血の涙を流すイケメンて…。
これ以上ない完璧な悪役マッツミケルセン。
もしかしてクレイグ版ボンドは悪役が見どころなのですか。

少女時代をピアースブロスナン版ボンドに恋焦がれながら過ごした私
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.8

どんなホラーよりも背筋が寒くなる、「現実」という物語。
サブプライムローン問題を渦中の男たちの目線で描いた、ノンフィクションベースの作品。
「バイス」同様、アダムマッケイ監督の<エンタメのつもりで観て
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.5

どこを切り取っても大好き、一生ずっと繰り返し観る一本。

私にとっては初めて観たウェスアンダーソン作品。
監督のこだわりが詰まりまくった箱庭のような世界観にずっと魅了されてる。

畳みかけるよなハイテ
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ラリー・フリント(1996年製作の映画)

2.5

イカれたポルノ王に振り回される人々。
原題The People VS Larry Flynt その通り。

ポルノ雑誌発行で成り上がったラリーフリント氏の伝記映画。公開時は存命の人物で、エピソードが山
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

3.0

不朽の名作と名高い本作、満を持して観たんだけど私には刺さらずで少々肩身が狭い。
いい話なのはもちろん分かるんだけど、全世界が大絶賛しつづけてるのがどうにも腹落ちしなくて…。
希望を持ち続けて、理不尽に
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ことの終わり(1999年製作の映画)

2.9

いい声でドボドボしゃべるおっさん ことレイフファインズ、若いころはこんなに美しかったのね…。瞳がとっても綺麗で、視線がねっとりとロマンティック。若く情熱的な小説家の役がぴったりなのであった。

結婚生
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マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

3.3

吹き替えにて。デンゼルワシントンと大塚明夫ボイスの親和性エグいってぇ!かっこよすぎる!

悪に立ち向かう7人のカウボーイたち。それぞれの義を胸に、死を覚悟して戦いに挑むサムライスピリットは元ネタ「七人
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

3.0

圧倒的な映像美には感服するも、果たしてこの映画からは何を感じ取ればいいのかな…?よくわからん。

溥儀の描き方の意地悪な感じにずっとモヤモヤしてしまった。
幼少期はクソガキ、成長してからは傲慢、老いて
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ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)

2.6

前作の原因譚。
この大学、真面目に勉強してる学生もいたんだね…!と妙に感動する。
ホラー味はなりを潜め、SF、死に方大喜利、ラブストーリー、家族愛、、と具を欲張りすぎたサンドイッチ状態。これじゃちょっ
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ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.0

殺される誕生日を繰り返すタイムループに入り込んじゃったビッチ。
ホラー度、テンポ、爽快感、最後のオチまで全てが”ちょうどよく”って観やすい映画。楽しかったー。
ブリトニースピアーズとブレイクライブリー
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ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.0

乙女なヴィンスヴォーンにときめくホラー。
アステカの魔剣の力によって殺人鬼と女子高生が入れ替わっちゃった!のトンデモオカルト展開、ビール飲みながらキャッキャと観るのにピッタリだね。
言動がギャルなヴィ
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スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.5

コッテコテの風刺。コメディに見せかけてだんだん笑えなくなってくるんだから…。
突然のスターリンの死、それは権力闘争開始のゴングだった。ソ連共産党トップ達の出し抜き合い、足の引っ張り合いはコミカルに描か
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

小説を読むように映画を観る。
文字を自分の頭の中で映像化するように(もちろんそれ以上の美しさで)登場人物が、背景が立ち上がってくるような。
現実離れしすぎない程よい塩梅ににデフォルメされたキャラクター
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ナイト&デイ(2010年製作の映画)

3.0

最高の現実逃避。これぞ娯楽映画。
おてんば娘が思いがけず事件に巻き込まれちゃって、凄腕スパイに助けられて…って現実にはナイけど物語では何度も見たことあるパターン、もはや様式美としてとことん楽しい。
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将軍たちの夜(1967年製作の映画)

3.6

めちゃ不思議な映画…。
ナチス高官たちによるヒトラー暗殺計画を裏テーマに押しやり、切り裂きジャックを思わせる娼婦連続殺人ミステリーをメインテーマに据えている。そしてピーターオトゥールの怪演…

とにか
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.4

とにかく大英帝国のプライドをコテコテに見せられる2時間。
ヒトラーという絶対悪に立ち向かったチャーチルその人に寄り添い、権力者の孤独を丁寧に描いた良作ながら、イデオロギー支配の匂いに満ち満ちていること
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ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男(2018年製作の映画)

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えぇ?なんだこりゃぁ…
タイトル文字通りのストーリーはあまりにも荒唐無稽すぎて、全てがメタファーの高等演出に思えてくる不思議映画体験。
(思い返しても困惑のみでなにも書けない)

おじいが無双するのは
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ビトレイヤー(2013年製作の映画)

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LAコンフィデンシャルを現代に持ってきて少々スタイリッシュにして2段階くらいランクを落としたような。
陰謀VS主人公、敵は身内にあり、の構図はありがちというか。
ジェームズマカヴォイには笑ってほしいか
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.9

単にミステリー映画というにはあまりにも美しい、、
とてもとても好みの映画。緻密なミステリーに、美しく上品な映像。…痛々しくて目を背ける場面もあるしそれはそれは酷いものだけど、概ねは美しいスウェーデンの
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ブロンクス物語/愛につつまれた街(1993年製作の映画)

3.5

60年代NYの下町ブロンクスでの出来事を、少年カロジェロの目線で描く。
厳格だが優しく、貧乏なりに愛情をたっぷり注いでくれる実父のロレンツォ(ロバートデニーロ)。
少年の目にはどうしようもなくカッコよ
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ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.0

若き日のアーミーハマー観賞用。
双子の役だからツヤツヤの御尊顔が2倍というお得さ。とにかくハンサムすぎる(スキャンダルどうでもいいから早く戻ってきてくれぇ…)。

この映画を2021年の今日観る意味っ
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THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)

3.5

演者も観客もずーーっと眉間のシワ寄り寄り、ハラハラ気の抜けない90分。
演技力おばけのジェイクギレンホールによる独壇場の会話劇。
違和感がストレスになって積み重なり、ラストにもたらされるのはカタルシス
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恋のためらい/フランキーとジョニー(1991年製作の映画)

2.9

ドンパチの無い世界線のアルパチーノ。
咆哮はあれど怒号は無い、たまにはこんなアルパチーノもいいか…。

刑務所から出たばかりのジョニー(アルパチーノ)はNYでコックとして働き始め、職場で出会ったフラン
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.4

オトナのサスペンス。
ゴリゴリの政治的駆け引きには手に汗握らされる。
ジェシカチャスティン演じる完全無欠・負けない女像は完璧で、その綻びすら美しい…。

『女神の見えざる手』というタイトルからイメージ
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終着駅 トルストイ最後の旅(2009年製作の映画)

3.8

夫婦とは、愛とは。愛の懐の深さに落涙必至。
大作家トルストイの晩年の姿、家出、駅舎での最期を描いた伝記映画。

芸術家は、生前から評価される者と死後に評価される者に二分され、トルストイは圧倒的に前者。
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コップランド(1997年製作の映画)

3.0

登場人物全員悪人顔。
スタローン、デニーロ、ハーヴェイカイテル、レイリオッタ…画面のカロリー高すぎ。

ニューヨークにほど近いベッドタウン。NYPDのコミュニティに巣食う悪に地元保安官(シルベスタース
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