haramouthさんの映画レビュー・感想・評価

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野蛮なやつら SAVAGES(2012年製作の映画)

2.9

オリヴァーストーン監督作に期待しすぎてしまった、なんだか地に足付かないうすっぺらさにやや拍子抜け。

ベン(アーロンテイラージョンソン)とチョン(テイラーキッチュ)はカリフォルニアで大麻ビジネスを当て
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.0

猫とカンバーバッチが戯れるほっこり映画を期待するとヤケドする、物語全体を覆う死の匂いや陰鬱さに打ちのめされるような作品であった。

19世紀末のイギリスにおいて、鼠取りくらいにしか見なされていなかった
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チャタレイ夫人の恋人(2022年製作の映画)

3.0

イギリス的ですなぁ。
田舎の領主のお嫁さんと森番の身分違いの恋。純愛ふうに描かれる恋模様と、英国の田園風景の美しさが印象的。

濡れ場を端折れば60分くらいになるんだろうけど、、物語のアイデンティティ
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アフター・ウェディング(2006年製作の映画)

3.2

子供に懐かれるタイプの珍しいマッツミケルセン。

インドで孤児院を営むヤコブ(マッツ)だが、資金難で施設は存亡の危機。そこへ彼の母国デンマークの大企業経営者ヨルゲンから寄付の申し出が舞い込む。
寄付に
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.3

楽しみにしていたー!
アンチ・コロナを叫ぶ打ち上げ花火のようなド派手なミステリーは気を抜いて楽しめた、けど、満足したかと言われると微妙だ。

とにかく1作目『ナイブス・アウト』の完成度が高すぎて。一軒
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氷の微笑2(2006年製作の映画)

2.3

まるでヒットソングのボサノバ調セルフカバーみたいな映画。
1作目を自ら二番煎じにしてメチャクチャにコケているのがいっそ清々しい。

前作から14年が経っても同じ路線で行けるシャロンストーンがすごいんだ
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氷の微笑(1992年製作の映画)

3.0

サスペンスの名を借りた、主演2人のセックスアピールのぶつかり合いというか。
本筋よりも、ふたりがキスするの?!しないの?!の駆け引きのほうにハラハラしてしまう。

マイケルダグラスの色男力って唯一無二
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.4

映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの仕事の軌跡を追うドキュメンタリー。
とってもとっても良かった…。

唯一無二のモリコーネの音楽。
心の琴線を直接撫でさするような、観客の胸に感動と恍惚を同時に呼び起
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.0

いや〜〜最高!
最高にサイコなレイフファインズの独壇場に大満足。

過剰にショーアップされた、アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』的な孤島に詰め込まれた狂気。
観客に与えられるのはひたすらに狂
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赤い航路(1992年製作の映画)

3.5

官能映画に見せかけてずーーーっと笑かしてくるのやめて。ゲラゲラ笑ってしまった〜

つながり眉毛が若々しい、ヒューグラントの受難。
謎の車いすの紳士と、やたら肉感的な若妻ーーイスタンブール行きのクルーズ
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セットアップ: ウソつきは恋のはじまり(2018年製作の映画)

3.0

マイルドな『モンスター上司』をラブコメに突っ込んだみたいな。
パワハラ上司をカップルに仕立てて働き方改革を目論む男女の恋模様キラキラ。

『トップガンマーヴェリック』の”ハングマン”ことグレンパウエル
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誰がため(2008年製作の映画)

3.0

舞台は1944年、ナチス占領下のデンマーク。
「ナチス占領下のデンマーク」!デンマークの歴史にそんな辛い1ページがあったとは。

歴史を知らない者(わたくし)にとってはかなり説明不足に感じたけれど、レ
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僕の巡査(2022年製作の映画)

2.8

同性愛が法律違反だった1950年代のイギリスで想いを通わせた男性カップルと、その片方の妻の三角関係。
40年間フタをしていた問題に向き合うとき、3人が選ぶ道とは…。

50年代と90年代、40年の隔た
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ヴェニスの商人(2004年製作の映画)

3.7

アルパチーノ×ジェレミーアイアンズ×ジョセフファインズで魅せる新解釈『ヴェニスの商人』。

中学生の時に初めて読んだ時から物語への印象は変わらず「シャイロックかわいそう😢」…。

キリスト教の興りから
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.5

〈愛〉と〈美〉を武器に世界的陰謀に立ち向かう。
戦争によって傷つき結びついた主人公3人の、夢の中のように狂気じみた冒険劇。

バート(クリスチャンベール)の目から度々義眼が落っこちる(!)ように、物語
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.5

悪人不在の世界で、善意の連鎖が魔法のように繋がる物語。
日々の名も無き仕事に心が折れそうになってる全ての人を(あからさまなまでに)励ましてくれる。

1957年ロンドン。
通いの家政婦として働くミセス
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シャネル&ストラヴィンスキー(2009年製作の映画)

3.5

ココ・シャネルとストラヴィンスキーの情事を描いたフィクション寄りの作品。
マッツミケルセンのおしり鑑賞用。(※)

ロシア革命により祖国を追われた音楽家ストラヴィンスキー。パリで成功をおさめるココ・シ
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ファイティング・ダディ 怒りの除雪車(2014年製作の映画)

3.5

ステランスカルスガルドお父さん、息子を奪われた怒りでギャングを皆殺し。

ずーっと真顔でボケ倒してくるみたいな映画。
これ、笑っていいんか?と戸惑いながらもジワジワ笑えてくるの、手の込んだお笑いのよう
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ナショナル・シアター・ライブ 2022 ストレイト・ライン・クレイジー(2022年製作の映画)

3.3

舞台の上の一味違うレイフファインズを堪能しようの巻。
英国ナショナルシアターで上演された舞台作品を、映画館で見せてくれるのありがたい〜。

1920年代〜50年代、NYの都市計画を独断的に進めたロバー
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ドラキュラ(1992年製作の映画)

3.0

ドラキュラ伯爵に扮したゲイリーオールドマンの怪演と、過剰なお色気のミルフィーユ。
絶妙にデフォルメされた世界観を練り上げる衣装美術も妖しく美しい。

物語の目線としてはドラキュラを討伐する人間たちの闘
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美しすぎる母(2007年製作の映画)

3.3

ある家族の地獄の実話、けれど物語の筆致はどこまでも美しくて…。

他人の家の話だし、物語を覆う陰鬱さと哀しい結末にはやるせなさしかないんだけど
ヨーロッパの明るい光と、なにより美しいキャストがいつまで
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ザ・ライト -エクソシストの真実-(2011年製作の映画)

2.5

「悪魔は、います!><」(割烹着風の白衣で)

オカルト全開、アンソニーホプキンスの無駄遣い、ってかアンソニーホプキンスに予算全振りした結果なのか、質素な作りの映画。

進路に悩む神学生の主人公は恩師
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3時10分、決断のとき(2007年製作の映画)

3.8

ラッセルクロウ×クリスチャンベールの激シブ西部劇。
2人の男の心の襞を丁寧に描いたヒューマンドラマは、さながら西部劇版『HEAT』。

南北戦争直後のアメリカ。
破産寸前の農夫ダン(クリスチャンベール
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マーダー・ミステリー(2018年製作の映画)

3.0

アダムサンドラー×ジェニファーアニストンによって約束された盤石の笑い。

結婚15年目の夫婦の遅まきハネムーン。旅先で偶然知り合った富豪に招待されたクルーズ船で起こる事件とは。
アガサクリスティの10
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三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船(2011年製作の映画)

3.0

現実感ゼロで派手に描いた三銃士。
地に足つかない軽〜い物語を、絢爛な衣装美術とCGでコテコテに盛り付けた作品から得られるものは特に無いけど、なんだか楽しい2時間であることは間違いなし。

主人公は無鉄
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ブロンド(2022年製作の映画)

2.0

長い悪夢を見ているよう。
アナデアルマスのマリリンモンロー、夫役にエイドリアンブロディ。
結構楽しみにしていたんだけど…かなりマイナス方向に裏切られましたなぁ…。

望むものを手に入れられず、男たちに
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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

3.8

おっさん突っ走り映画としては最高峰では…?
思いがけず爆笑したりほっこりしたりホロリときたり… 楽しい映画体験。

妻の事故死をきっかけに外地勤務から帰国した軍人マッツお父さん。
悲しみとうまく向き合
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ミッション(1986年製作の映画)

3.4

ジェレミーアイアンズ×ロバートデニーロの共演はさすがに豪華。
18世紀はじめの南米での実際の出来事を下敷きに、先住民とキリスト者との交流と、スペイン・ポルトガルの体制との抗争までを描く。

南米の大自
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バレット・オブ・ラヴ(2013年製作の映画)

3.8

好きなやつだった~めちゃくちゃ満足~
ただしこの満足感の70%くらいはマッツミケルセンのビジュアルが占めてるから、優れた映画かどうかは分かんない。

肉親を失った主人公青年(シャイアラブーフ)が異国を
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キル・ユア・ダーリン(2013年製作の映画)

4.0

文学者の恋はこんなにも不謹慎なほどドラマティックなのか。
実話をベースに麗しのキャストで描いた物語に、切なさのゲージをたっぷりと満たされる。好きだー

ビート文学全盛前夜。
その文学潮流の立役者である
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エンジェル(2007年製作の映画)

3.5

フランソワ・オゾン版〈女の一生〉。
ある女の人生を通して、夢と現実を強コントラストで描いた物語。鑑賞後は「人生って…」とズッシリと。

物語前半は、強く願えば叶う〈引き寄せの法則〉のプロモーションビデ
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1922(2017年製作の映画)

2.3

ネズミこわい系ホラー。

ある男による罪の告白という形で語られる物語。
全体を覆う暗い不気味さとスピリチュアル風味は、ザ・スティーヴンキング。

恐怖の象徴として度々画面を駆け回るネズミは映像化によっ
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ポーラー 狙われた暗殺者(2019年製作の映画)

3.9

引退目前のアサシン(マッツミケルセン)を襲うのは雇い主からの刺客。
プッツン切れちゃった主人公が暴れまくる爽快感はやがて爆笑へ…

涙出るほど笑ったー
不謹慎なギャグと過剰な暴力、不必要なお色気…傑作
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トゥー・ウィークス・ノーティス(2002年製作の映画)

3.0

優柔不断なワガママ御曹司(ヒューグラント)×熱血社会派弁護士(サンドラブロック)。

登場人物みんなにちょっとずつ嫌な面があって、おとぎ話に振り切らない、妙に地に足のついたラブコメ。

息をするように
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アルフィー(2004年製作の映画)

3.0

顔面無敵の若きジュードロウ。
問答無用のイケメンが力技で観客を捩じ伏せるというか。

自他ともに認めるハンサムボーイの主人公アルフィー(ジュードロウ)。
リムジンの運転手の仕事の傍ら、女性たちとのめく
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マリアンヌ&レナード 愛の言葉(2019年製作の映画)

3.5

レナード・コーエンとその恋人マリアンヌの関係を描いたドキュメンタリー。
美しいギリシャの島での出会いから、爛れたショービジネス時代、名曲ハレルヤ、晩年のカムバック…

始終ハイで女性関係の絶えなかった
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