このレビューはネタバレを含みます
日本映画の大メジャー企業である東宝が政治風刺物を作ったというだけで、価値のある一作だったと思う。
映画は冒頭から時事ネタ、日本史ネタのオンパレードでさすがは武内英樹監督、確実に笑わせてくる。偉人内閣>>続きを読む
アレクサンダーペインというよりは、ウェスアンダーソン的な暗さが漂っていたが、それでもやっぱりいい映画。70年代風の映像、音響、世界観に並ならぬこだわりと努力を感じる。映画ってこういうクセの強さがなけれ>>続きを読む
ロシアの諸行に怒りを覚えつつ、こんな出来事が現実に巻き起こっていることの恐ろしさを体感する。
ヨーロッパの海岸×ポールメスカルは不穏の証。
オリビアコールマンの物言わぬミステリアスさが強烈な印象を残す一作。「マダムウェブ」の影響でダコタジョンソンの演技はどうも浮ついてるように見えたが、やっぱ>>続きを読む
今見るとジニーが老けて見えて何とも言えない気分に。不死鳥の騎士団の頃からルーナといい感じだったんだからルーナと付き合わせとけばよかったんじゃないかなと思う。
どこかで見たような話だが、このシンプルさがかえって味わい深い一作。井浦新の朴訥としたたたずまいが映画の内容を底上げしている。なにより、日本人を主役にこうした映画を撮れたことが第一歩なのかも。
トップガン:マーヴェリック以降、確実に80年代アクション映画の続編が流行っている気がする。本作も、伝説の刑事アクセルフォーリーが、事件を通じて蔑ろにしてきた娘と向き合う話。まぁ話は大味で一作目が登場し>>続きを読む
天気の子で散々批判されてきたところを徹底的に修正している印象で、新海誠のヒットメーカーとしての矜持みたいなものが見える一作。例えば、前作の主人公はかなり独善的なキャラだったが、今作の主人公は利他的で正>>続きを読む
原作読んだことないけど、アクション映画として普通に面白かったです。鈴木亮平の肉体美、、、。
前作はfor lifeというタイトルの通りマイクとマーカスの人生のターニングポイントを描く「トップガン:マーヴェリック」的なものだったが、今作はいい意味でそのシリアスさが抜けてる。前作と似たシチュエー>>続きを読む
アメリカのすさまじい軍事力を体感できる一作。Gに耐える訓練をする場面が一番印象的だった。
予告の時点でルピタ・ニョンゴはホームレスかなにかかなと思っていたが、まさか余命持ちの癌患者とは。メジャーのパニック映画で遅かれ早かれ死ぬ人が主人公になるって本当に斬新だと思うし、その斬新さがかえって映>>続きを読む
新たなる伝説の始まり。
人類絶滅後の地球を舞台にした新たなる猿の惑星。フレッシュな若手スター、日常の崩壊からの冒険、師との出会いなど「スターウォーズEP4」を想起させる超王道ストーリー。モーションキャ>>続きを読む
動きと声がついてわかったのが、京本の引きこもりによる訛りだった。藤野は学校で、いろんな人と触れ合い喋っているから標準語で山形特有の訛りがない。しかし、京本は普段親と以外会話しない&おそらく親がガチガチ>>続きを読む
ジブチの嘘みたいに美しいロケーションと男たちの無言の対立がコントラストになっている一作。ロングショットやクローズカットの使い分けが抜群で、感情の揺れ動きがまさしく映像によって語られている。ジブチに広が>>続きを読む
特別試写会で視聴。
冒頭の渦巻からのタイトルインに愛を感じた。ストーリーはスパイダーホームカミング風で、なぜケンがウルトラマンになれるかはカット。実際に親になる経験をすることでケンがヒーローとして覚醒>>続きを読む
オールタイムワーストの一つ。
原作のいいところだけを抜いた三流脚色と無理やりの泣かせポイントがクソ映画の香ばしい香りをただよわせてくれる。
二宮和也の名キャスティングも旧ジャニの悪しきタレント推しに見>>続きを読む
ライアン・レイノルズがピクサーの実写版を意識したと言っていたが、ビジュアルは確かにピクサーのワクワクさせる雰囲気を伴っていた。ブルーが登場する場面はまんま「モンスターズインク」だし、遊園地の観覧車の裏>>続きを読む
スリリングな試合描写とみっともない痴話げんかがコントラストになっていて笑った。ゼンデイヤが回しているようで、男二人が惑わされているようで・・・じゃんけんのようにころころ関係性の変わるところがこの映画の>>続きを読む
ガイリッチー働きすぎ問題。
いつものクレイジーカメラワークと男の友情ドラマでいつものファンは喜ばせつつも、シリアスさは凄まじい。
1シーン1カットというトリッキーな演出が結構ハマっていたと思う。自分の感覚として、心に残る会話や体験の一つ一つは前後を飛ばしたその瞬間だけ頭に残っていることがある。その記憶を思い出した時の質感がこの映>>続きを読む
話は無難なラブコメだが、シドニースウィーニーとグレン・パウエルの魅力で何十倍も底上げされている映画だった。
原作はシェイクスピアの「から騒ぎ」で、来賓客が主演二人をくっつけようとする下りがいかにも劇っ>>続きを読む
面白かった。これまでの是枝監督の作品の中で最もエンタメに振った作品だなと感じた。是枝監督は社会性の強い話題をテーマにすることに長けている監督だが、今作もそうした強みが発揮させられている。しかし、そこに>>続きを読む
フュリオサに対する制作陣の強い愛情を感じた。具体的には、もっと派手なアクションが見れるかなと思っていたが、そんなになかったのだ。まあ、この映画の主人公が強く聡明なフュリオサである時点でそれは明白だ。彼>>続きを読む
寝てしまった・・・。
音響がデヴィッドリンチ作品らしく不気味でおぞましく、隠しカメラによるドキュメンタリーチックな映像もいい雰囲気を醸し出しているが、テーマが先行しすぎていて、映画としてはあまり面白く>>続きを読む
モンスターたちの奏でる勇壮なドラマに、守られる側の人間たちはひたすら解説に回るのみ。ゴジラ-1.0を観たある映画監督は「もっと人間ドラマが見たい」と言ったらしいが、この映画は逆。もっとコングとスーコの>>続きを読む
棒読み演技や車の後ろからカメラを回すなど、トリッキーな演出が見てとれるが、実は「ファーゴ」や「スリービルボード」に似た物語だと感じた。
田舎町にグランピング施設を作るという騒動から、目先のことに頭が>>続きを読む
果てしない孤独の静けさに打ちのめされ、うなずかされた。
日本のノスタルジックな幽霊譚「異人たちとの夏」をリメイクした本作は、主人公をゲイの男性にするなどの様々な変更点を加えることで、過去の思い出に出>>続きを読む
新海誠の「秒速5センチメートル」やリチャードリンクレイターの「ビフォアシリーズ」を想起させる切なさマシマシの恋愛映画。NYの美しい風景を映しつつも、アジア系の我々ならわかるあの奥ゆかしい雰囲気で過去の>>続きを読む
父親の無言の圧力に押しつぶされるような気分にさせられた。
映画を観ていて、最も雰囲気が似てるなと感じたのは、アーサーミラーの戯曲「セールスマンの死」だった。この劇の主人公ウィリーローマンは、セールスマ>>続きを読む
ノーラン映画史上もっとも人間臭い人の多い映画。
繰り返し見れば見るほどわかる主人公オッペンハイマーのダメっぷり。彼はあらゆるところで人を無視したり冷徹に接して敵を作っている。それ以上に興味のある事柄>>続きを読む
ちょうどいいアクション映画だった。
ストーリーはありきたりで、むしろテコ入れが雑ですらあるが、アクションシーンがすごいのて中和。中盤の長回しがすごかった分、終盤の肉弾戦で予算が尽きちゃったのかなと思っ>>続きを読む